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KISSの法則とKPIマネジメント

10月。
3月決算企業のビジネスマンの皆様にとっては、中間見直しを経て下期に入るスタートダッシュを求められる大切な時期でしたね。

関係の皆様に向けた運営方針説明などをこなしてきたなかで、私が繰り返し話していることがあります。
「今月はこれ達成しましょう、そっちは一旦忘れましょう」
つまりはKPIの優先度付けです。今日はそんなお話を深掘りしてみます。

さて、唐突ですがKISSの法則という言葉があります。
由来は色々言われているようですが
Keep it Short and Simple. (簡潔・単純にしようぜ) もしくは
Keep it Simple, Stupid! (単純にしろ馬鹿野郎!) でもいいです。
要するにシンプルが一番ってだけの言葉なんですが、
Keep(〜し続けろ)というところに法則っぽさがあるんですかね。

ついでにKPIの方も合わせて解説します。
Key Performance Indicator (主要管理指標)ですね。
さらに上位概念としてKGI:Key Goal Indicator (主要目標達成指標)があります。KGIは多くの企業において部門やプロダクトごとの収益や利益になることが多いでしょう。そのKGIを達成するために分解されていったパラメータの中で特に重要なものがKPIとなります。

例えば小売業界でしたらシンプルに
売上 = 来客数 × 購入率 × 単価 みたいな。
売上がKGIとして、PIがたくさんある。しかも商品の数だけ。
さあKPIはどれにしましょう?来客を増やしたい?単価を上げたい?
全部?それだとKeyじゃないですね。
どれも大事!とか言ってたら裏で"軽PI"って陰口叩かれます。

でも現実によくありがちなのは、本社などプロダクト開発側の各部門にとってはそれぞれの商材の売上がKGIであるのに対して、支社支店などの販売現場にとってはその総計がKGIであるというすれ違い。現場にとっては商材それぞれの売上はKGIを構成するPIの一つでしかないんですね。
「うちの部の商品を売ってくれなきゃ困る」×100部門となると現場で受け止めきれません。よって誰かがプロダクトポートフォリオをシンプルに、まさにKISSの法則に沿って整理する役割を果たす必要があるわけです。

KISSの法則は何もビジネスに限ったことではありません。
資料作りでも、交渉ごとでも、「無限の要素を有限の処理範囲に収める」ことで実効性を高める作業はとても重要です。
「やりきる」ためには断腸の思いで枝葉を省かなければいけない。資料100枚作っても、1時間プレゼンしても、伝わらなければ意味がない。
インバスケット・トレーニングやエレベーターピッチ、究極的には救急トリアージに近い考え方で、私情を挟まずにロジカルな再現性を持って優先度を付けられるか。

思い出しましょう。イベントの挨拶なんて、話長くなったらみんな辟易として最後の方は聞いてないでしょう?
何事も顧客起点が大事です。

余談ですが、冒頭で私が言って回っていた
「今月はこれ達成しましょう、そっちは一旦忘れましょう」ですが。
割と多くの関係者様に「そんなこと言ってきた部長さん初めてです、それくらいこれが重要なんですね」という反応をいただきました。
伝わってよかった〜
ということで今後もKISSでやりきる経営スタイル目指して頑張ります。
もちろんAIや各種自動化の活用により、人間の有限の処理能力をアシストしてくれる職場づくりと並行して、ですけどね!


p.s.
タイトル画像は前回に引き続きAdobe Fireflyから。
「坊主・黒髭・メガネでカジュアルな服装の日本人40代男性部長がダッシュボードを活用したKPIマネジメント手法をチームメンバーに説いている」です。なかなか日本人っぽくならないww


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