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”モノが売れない・・・”原因を探る最善の方法。

先日、こんな話がありました。
「いいモノ作っている自信はあるけれど、売れない…」

よくある話です。
原因はどこにあるのでしょうか。

それを探っていきましょう。

◇モノが売れない原因は・・・?◇

私がセミナーやコラムでよくご紹介する
私の企画の原点でもある大曽根幸三さんが
よくこのように言われていました。

「モノが売れない原因は、高いか悪いかのどちらかだ! 」


大曽根語録について書かれた書籍:
「急ぎの仕事は忙しいヤツに頼め。
ソニー元副社長・大曽根幸三の成功金言53」石田修大著
にもこのことが書いてあるので、そこから引用してみます。

商品が売れないとき、
ああでもない、こうでもないと議論をするが、
売れない理由に高等な理由などありはしない。

値段が高いか、商品のできが悪いか、
そのどちらかに決まっている。

その通りですね。
大曽根さんは本当にいつも単純明快です。

◇私の考える「プラス3つの定義」◇


私は、このモノが売れない原因にもう一つ加え、
以下の3つと定義しています。

① 価格が高い
② モノが悪い
③ 認知できていない

ほとんどの場合
このどれかに当てはまるはずです。

ひとつずつ見ていきましょう。

① 価格が高い

モノは良いが売れない場合に
まずは価格が考えられます。

競合との比較し価格で負けている
あるいは
顧客の値ごろ感とあっていない・・・などです。

その場合は
適正な価格・値ごろ感に下げましょう。


それでも売れなかったら
他に原因があるということです。

もし、価格を下げて赤字になるようなら
”企画自体が甘かった”
ということになります。

必死でコストダウンをするか
根本から見直す必要があります。

商品価格は
コストからの積み上げで設定していては売れません。

顧客の値ごろ感をとらえ
それに見合うコストで作ることが鉄則です。

② モノが悪い

モノづくりとしては
根本的な課題です。

しっかりした確認と対策が必要ですよね。

いくつかのケースがあるので見ていきます。

● コンセプトが悪い
そもそものコンセプトが悪く
顧客価値が無い場合です。
企画時の確認が甘かったのかもしれません。

顧客価値がないと判断した場合には
必要以上の費用はかけず
次世代モデルの企画にとりかかることが
得策の場合が多いです。

● 競合に負けている
顧客価値はあるが競合と比較されて負けてしまう
結局選ばれないパターンです。

価格とのバランスになる場合も多くあります。
価格を下げてみるか
マイナーチェンジで
競合に勝てる商品に改良していく企画を立てます。

この時大切なのは
当然競合も新機種を進めているので
そこを十分に想定しすばやく対処しましょう。

● 品質が悪い
1号機によくあるケースです。

ノウハウが無かったり
スピードやコストを優先するあまり
品質がないがしろになってしまうことがあります。

顧客の許容範囲を超えた品質の悪さは
致命傷になりかねません。

1号機は品質重視で導入し
導入した後にコストダウンをしていくのが鉄則です。

この時
行き当たりばったりにならないよう
初期ロットはあえて品質重視とし
その後コストダウンを検討していく・・・
という計画をたてておくことが重要です。

●新規性が高すぎる
ソニーのウォークマン
アップルのiPhone もそうですが
1号機は新規性が高く

世の中からは
こんなもの売れるのか?? 
という評判でした。
どちらも2号機以降で売れ始めています。

市場創造型で新規性が高い商品は
事前のユーザー調査をいくらやっても
よい結果は期待できません。

ソニーのウォークマンも
さんざんな調査結果で
役員も大反対していたとのこと。

私がソニーのUSBメモリーの
「初代モデル」の商品企画を担当していた時

まだUSBメモリー自体が日本には導入されておらず
データ保存はフロッピーディスクが全盛の時代でした。

営業も販売店さんに説明しても
「こんなもの売れませんよ、、」
とさんざんな評価。

USB端子自体は普及し始めていたので
新しいものに理解のあるお店に頼み込んで
フロッピーディスク売り場の横に
なんとか置かせて頂くことができました。

その後
なかなか認知されないのを
ねばってねばって市場拡大。

競合も参入し
事業としては200億円規模のビジネスとなりました。

新規性が高い商品やサービスを進められている方は、
あきらめずにねばって
2号機、3号機と改良を重ねてください。

③ 認知できていない

大手企業の場合は
新製品のリリースで広告宣伝費をかけていくため
ある程度認知することができます。

しかし
中小企業やベンチャー企業の場合は
ここが課題になるケースがあります。

テスト販売で手ごたえがある場合は
宣伝広告費をかけて
しっかり市場に認知させていくことも必要です。

現在は認知の方法も多岐にわたるので
費用と時間を考慮して
トライアルしてみてください。

◇一過性の「売上」より大切なこと◇

いかがでしたでしょうか?

導入したけれど、さっぱり売れず、
営業コンサルタントに
販路開拓を泣きつくというケースもよくあること。

ただ
たとえ営業コンサルタントが
カンフル剤的に対処をしてくれても
企画そのもの自体が悪いと
一過性で終わってしまいます。

やはり最も大切なのは
初期の段階からコンセプトと戦略をかため
失敗しないように確実に進めることです。

新規性が高い場合など
やってみなければ分からないことも
多くありますが

事前に想定・確認できる場合も多くあります。

しっかり予測しながら
かつスピードも重視で進めてください。

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