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シリコンバレー出張で得たもの【POCKETALK編】

サンフランシスコ出張の記録をここに記しておこうと。
この経営者達との出張で、印象に残った起業家を紹介します。
ソースネクスト会長であり、ポケトークの社長でもある松田社長のオフィスに伺わせていただきました。
松田社長とは半年ぶり位前に日本でお会いし沢山のお話を聞かせていただきました。非常に親しみやすくシリコンバレーでの挑戦についてお聞きした話は記憶に新しく。

ポケトークオフィス

先日訪問した際、松田社長にお願いしていた内容は、「日本からシリコンバレーに進出した企業は何故失敗するのか?」についてお話をお聞きしました。
「ユニコーン企業が生まれるこの地で、ほとんどのスタートアップは死んでゆく。この地で成功しなければ起業家として意味が無い。だからこの地を選んだ。」松田さんもこの地で失敗をたくさん見てきたはず。
そんな中、すっと夢だった「米国法人の初の単月黒字化」に続き、「米国法人の初の四半期黒字化」を達成したとお話を聞き感動しました。
12年前にシリコンバレーに移住し、「グローバルな製品を作る!」をかかげて、その5年後に「ポケトーク」が生まれました。
アメリカでは、学校、郵便局、病院、空港など様々な公的機関で採用されています。
何故成功できたのか?日本の経営との違いは?シリコンバレーの失敗例など沢山の話を聞かせてもらいました。
守秘義務があるのでぼやかしてお話をさせていただきますが、まず日本企業が失敗する例としてやってはいけないことを聞きました。
シリコンバレーに来る日系企業は、駐在員として送り込まれることが多い。しかし日本とアメリカの経営判断の大きな違いを理解していないことが多く、必ずと言っていいほど失敗する。

ポケトークオフィスにて


よくある話で、日本の人材紹介会社に登録されている人材のスキルは低すぎるとのこと。本来優秀な人材はマーケットに出てくる前に人ずての紹介で決まってしまうのが日本だということ。アメリカは違うということ。非常に優秀な人材でもマーケットに非常に多く出てくるということ。「あの有名なスタートアップのCEOが???」「あの大手のCXO人材が何故???」というようにお金で人材を選べるということ。日本ではスキルシートと実際の業務の差が大きいことが多分にあるがアメリカは違いという。優秀で非常にフィーが高い人材は本当にできる人材らしい。スタートアップは、まずGMを採用することが重要だという。マーケットを熟知し販路を理解していること。日本と比べてフィーは3倍はかかるとのこと。良く間違えてセールススタッフを採用してしまうことが多いが、戦略を考えて攻める上でセールス採用は後が正しい戦略とのこと。またGMが考える戦略にPRがセットとなることが多いという。
日本では広告を軸とした展開が主流だが、広大なアメリカでは広告は意味をなさない。いかにマーケティングを駆使しPRできるか?
ポイントはPRする為のストーリーが重要。これは日本でも同じだが、日本では最近メディアに記事を掲載してもらうことの重要度が下がっている気がする。
PRエージェンシーやPRにたけている人材を採用するかにかかっている。
詳しくは避けるが、ポケトークが飛躍的に公的機関に導入を加速させたきっかけはこれが最大のPRになったと聞きました。

PR

ニュースウイークの表紙にポケトークの名前が。それも他は大手企業ばかりの中で輝いて見える。
マーケティング活動によって成功を収めたきっかけは、PR担当者の一言だったという。「ドネーション」。ストーリーを考えメディアに売り込む。優秀なPR担当者は本当に成し遂げるらしい。

またこの写真もすごいですよね。Nasdaqに伺った際に、ロゴをジャックさせてくれたそうです。凄い宣伝効果ですね!驚きです。

nasdaq

またVCも同じことを話していたが、日本企業がシリコンバレーで事業を行っても失敗するシリコンバレーで成功する理解が無いことと、日本のVCは判断が遅く日本の尺度で会話をするのでスピードが遅すぎる。日本のVCが入っているスタートアップはシリコンバレーでは誰も相手にしてくれない。シリコンバレーでビジネスをしたいなら、まずまっさらな会社を立ち上げる必要があるとのこと。
それによって、資金調達や多くのリソースを割いていただくことで、成長の近道を歩むことができるという。
また日本企業がシリコンバレーで成功させる為には、社長自ら来ないと判断できないとのこと。日本語ができる社員を選べばそれだけ採用のパイが絞られ、逆に外国人が日本語を話せることで日本の文化を知っていても一切アメリカでのビジネに役に立たない。本当にそう思う。採用された人材が日本企業を理解しながら仕事するのではなく、全力でアメリカでビジネスができる人材を探すべき。
VCも言っていたが、日本の駐在員は「日本から役員が来る際のアテンドが仕事」と言っていた。ビジネスではない。アテンドが仕事だと。残念だが成功のせの字が感じられない。
松田さんから沢山の経験とぶっちゃけ話を聞かせていただきました。
活かすも殺すも自分次第ですね。また話を聞かせてください。
俺もやるぞ!

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