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法律家業界の話3 お金の話

こんにちは。まったん弁と申します。

このnoteでは,私の弁護士経験から,法律家の業界について業界外の人々に向けて,お役に立てる情報を発信しております。

これまで弁護士・裁判とかかわったことがないよ,という一般の方々,個人事業の方,中小企業の担当者などを想定しておりますので,法律のややこしい部分はあまり拘らず,ざっくばらんに,かつ,短い時間で気軽に読むことができるnoteにしております。

今回は,「お金の話」というテーマです。

年収はどれくらい?

一昔前の稼げる仕事といえば,「医者と弁護士」と言われていましたよね。医師は今でも高所得ですが,20年位前に始まった「司法制度改革」で法科大学院ができ,司法試験合格者数がそれまでの倍くらいまで増えましたので,当然弁護士の年収は相当下がりました。

昔は誰でも年収2~3000万円くらいあったみたいですけど,最近はそんなことはないですね。ざっくりとした感覚ですが,稼げてた時代の半分くらいになったんじゃないでしょうか。

まったん弁の同期でも自分の倍くらい稼いでいる人もいますし,自分の半分くらいの人もいます。人によりけりなんですよね。なので,ネットにある「弁護士の年収平均」はあんまりあてにならないと思います。

どうやって稼ぐ?

事件収入と顧問収入で稼いでいます。

事件収入はもめ事の解決を請け負ってもらうお金で,顧問収入は毎月定額を企業からいただくお金ですね。

人がいつ揉めるかなんて誰にも分りませんから,事件収入は相当不安定です。1ヶ月くらい1件も依頼がない事もありますし,いっきに5~6件くることもあります。また,1億円くらいの事件になると,弁護士報酬も数千万円になります。なので,みんな大きな金額の事件を取り扱いたいんですね。

顧問収入は,普通月3~10万円くらいかと思います。でも金額は自由に決めていいので,もっと高い顧問もあるみたいです。まったん弁が関わったもので,顧問先を新しくしたいという企業があり,超ベテランの現顧問の弁護士の顧問料を聞いてみたところ,月50万円というものがありました!すごいですよね~,それだけで生きていけるじゃん笑

顧問で安定的に事務所の経費を賄って,ある程度大きな事件でボーナスを稼ぐのが理想的なんでしょうね~

稼げる弁護士はいい弁護士?

稼げるんだからいい弁護士なんだと普通は思いますよね?でも,これに関しては違うと思います。

いわゆる飲みにケーション能力が高くて顔が広いと,事件が集まってきますから稼げます。でも,それは弁護士としての本当の能力とは全然関係ありません。むしろ,調子のいい事ばかり言ういい加減な弁護士も多いように思います。

そもそも顧客は法律の知識がないので,その弁護士がいいのか悪いのか,うまく判断できません。そのため,力強く大きな声で「勝てる!」と言われるとそっちに流されちゃうんですね。でも,きちんとした弁護士は,負ける可能性を踏まえた説明をしますから,顧客からするとどうも歯切れが悪く聞こえてしまいます。

誠実な説明を果たそうとすればするほど,顧客受けは悪くなるジレンマがあるんですね。ですから,ずるい弁護士ほど,顧客へのアピールは自分がやっておいて,実際の事件処理は若手に放り投げるんですね。うまくいけば,「どうです,私の言った通りでしょ。」とえばれますし,失敗すれば,「担当した者の力不足で,どうもすみません。」と逃げれます。ほんとずるいですよね笑

また,事務所が一等地にあるとか豪華だとか秘書が美人だとかいうことは,本当に全くどうでもいい事だと思います。その分,事務所維持費が多額にかかっていて,その費用は,顧客のあなたに請求されている弁護士費用に上乗せされているんですよ。無駄金だと思いません?

じゃあ,いい弁護士ってどうやって探すの?この点についてもまったん弁なりの考えがありますので,後々書いてみたいと思います。

これからも,当業界の話を書いていきますので,もしご興味があればフォローしてくださいね(^^)

今後とも,よろしくお願いいたします。

まったん弁

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