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公立中学校に通わせて思ったこと

※子どもたちが通っていた公立中学校についての、私の個人的な感想です。

先生が異動した時の子どもたちへの影響

学校選択制で、学区以外の中学を選ぶこともできましたが(希望人数が多いと抽選)、先生の異動が子どもたちの学校生活を大きく変えてしまうことがありました。

例えば、バスケが強い中学校を選択する子もいましたが、その翌年に顧問の先生が異動になり、子どもたちのモチベーションがかなり下がってしまい、成績が振るわなかったこともありました。

一方で、問題のある先生が異動し、ホッとすることもあります。
いつまでも同じ学校にいないことが良いときもあります。

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息子が大好きだった数学の先生は、3年生になる前に異動し、とてもがっかりしていました。
新しい先生にも、同じように勉強に関して質問をしていましたが、親身になってくれず、勉強に苦戦していました。

部活に入らないと友達ができにくい

最初は、同じ小学校出身で集まったりしますが、部活が決まると、クラスの友達も同じ部活の子になっていきました。
部活に入っていないと、または同じ部活の子がクラスにいないと、クラスでは過ごしにくいようでした。

ただし、部活の人間関係がうまくいかないと、クラスでも、同じ部活の友達同士でいざこざが起きるという場合もありました。

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ピアノを頑張りたかった娘は、部活に参加しませんでした。
部活に入らない子がほとんどいないため、中学3年生で皆が部活を引退するまでは、なかなか友達ができませんでした。

大学受験の準備が私立中学より短い

公立中学に行くと、中学の3年間で高校受験を目指した勉強、高校の3年間で大学受験を目指した勉強をします。
私立中学に行くと、中高一貫校がほとんどなので、6年間で大学受験を見据えた勉強をします。
大学受験を考えるとき、この差を埋めるのは、とても大変です。

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息子の友達が私立中学へ進学し、時々、勉強の進度を聞いてみましたが、1年くらい先を学んでいました。

受験を意識しない先生独自のカリキュラム

シラバスが配布されましたが、全く違う授業をする先生がいました。
この時期に、まだ、その勉強をしているの?と心配になる親は、子どもを塾に行かせました。
塾に行かせていない家庭は大変だったと思います。

私立中学なら、「〇〇大学合格〇〇人」と合格実績が重要視されたりしますが、公立中学だと、結果的に進学校(高校)への合格者が多ければ、その年の生徒の頭が良かったか、塾に行っている子が多かったのかなくらいにしか保護者も思いません。
逆に進学校への合格者が少なくても、中学校での勉強が問題になることはありません。

学校の先生たちは、とにかくどこかの高校に合格すれば良いという感じで、生徒の成績を引き上げようという思いを感じたことはありませんでした。

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息子の社会の先生は、教科書を全く使わずに、先生の作ったプリントで授業を行っていました。
わら半紙なので、写真の印刷も荒く、なにを写したものか分からない時もありました。
受験1か月前で、「世界がもし100人の村だったら」を話し合う授業をし、生徒からは焦りの声が。
「勉強は受験のためにするものではない」と、その先生は生徒たちに言っていたようです。

どの塾でも、同じ中学から来ている子の社会の成績を上げるのが大変そうでしたし、「あの中学校の社会の先生はヤバい」と有名でした。

進学相談は頼りにならない

一般的には、多くの子が受ける民間の校外模試の結果が志望校を決めるための参考資料でしたが、先生方は「民間」の資料を公に参考にできないのか、少人数が受ける公的テスト(限られた地域の学校で受けるテスト)の結果を参考に面談をするので、全く頼りにならず、ただ志望校を伝えるだけの時間でした。
(民間の校外模試は、学校からお知らせが来ることはなく、保護者が試験の情報を調べて受けさせるか、塾が申込をしてくれる仕組みです。)

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息子の志望校は、公的テストの結果では無理だろうと言われましたが、民間テストの判定では大丈夫だったので、先生の意見を無視して受験し、合格しました。

進学校を受験するなら学校以外での勉強が必須

学校の授業と出される宿題だけで、進学校を目指すのは難しいです。
自宅か塾で、希望する進学校向けの受験勉強をする必要があります。

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塾は合格実績が大切なので、子どもが望んでいないのに進学校の受験を強く勧めることもありますが、民間テストの判定を参考に進学相談ができ、最新の受験の情報も詳しく教えてくれるので、学校よりも頼りになりました。

ただ、家庭教師に来てもらったり、塾に行かせられる家庭が受験に優位だということに疑問を感じました。
他にお金をかけず、学校だけで大丈夫な仕組みにしてくれよ、もっと学校が責任を持ってくれよ、と思いました(高校は義務教育ではないけれど、高校に進学する子がほとんどの時代ですよね?(令和2年度高校進学率98.8%))。

先生の評価が受験を左右する

たとえ、中間や期末テストの成績が良かったとしても、授業態度や課題の提出状況などが悪ければ、5段階評価の3になったりします。
その評価が内申点となり、高校の入試のテスト結果と合算されるため、内申点が低いと不合格になる場合があるのです。

授業態度や意欲など、あいまいなものがあいまいに(先生の主観的評価で)点数化されているのではないかと感じたことがあります。
(評価の仕方が分からないからこそ、疑問に思うところでもあります。)
子どもや親が評価に疑問を持っても、子どもは先生に言う勇気がありませんし、親も授業などを見ていないので、意見を言うのは難しいです。

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息子は英語の先生が大嫌いでした。
言っていること(価値観の押し付け)や、子どもたちに対する態度、意味のないノート作り(ノートに貼るプリントの位置や向きの細かい指示、使用するのりの種類などのこだわり)に、息子としては納得がいかなかったようです。
その態度は、先生にも伝わっていたのだと思います。
このままでは内申点に響くから、どうにか先生とうまくやった方がいいということを息子に伝え、本音と建前について話しました。

結果、先生に気に入られて成績は上がりましたが、先生の言っていることに疑問を感じても、「先生のお話は、とてもためになりました。ありがとうございます。」とノートに書いている息子の気持ちを思うと、複雑な気持ちになりました。

まぁ、社会に出てから、うまく世の中を渡っていく力は身に付けられたかもしれませんが^_^;。

あとがき

私の住んでいる地域では、私立中学に進学する子は、クラスで2~3人くらいで、小学4年生頃から塾に通い始めます。

私立中学校には、電車で通うことになります。
遠い子は、1時間半かけて通学をしていました。

小学生から塾に通わせること、小学校を卒業したばかりで満員電車通学をすることが子どもの負担になるのではないかと思ったのと、小学生時代は、たくさん友達と遊んで欲しいという思いから、公立中学校への進学を決めました。

私立中学の方が良かったかもと思うことが度々ありましたが、かといって、私立中学を選択すれば良かったかというと、周囲の話からは、そうも思えません。

私立中学に行った息子の友達と、駅でたまに会いましたが、通学が大変で、息子と一緒の中学に行きたかった(自宅から徒歩15分)と、いつも言っていました。

勉強についていけず、私立中学を辞め、地元の中学に戻った子もいました。

中高一貫という6年間の長い学校生活で中だるみをし、大学受験を失敗した子もいました。

休日に友達と遊びたくても、学校の友達は近くにいないので、気軽に遊べないということもあるようでした(地元の友達とは疎遠になってしまう)。

子どもを私立中学に通わせていないので、比べた感想は伝えられませんが、どちらに通わせることになったとしても、きっと何かしらの問題はあるのではないかなと思います。

一番大事なのは、問題が出た時に、家庭でフォローできる体制を準備しておくことかもしれませんね。




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