どの人生も、良し悪しなどない

エヴァ・ペロンはご存知でしょうか?


マリア・エバ・ドゥアルテ・デ・ペロン( María Eva Duarte de Perón 、1919年 5月7日 - 1952年 7月26日)は、アルゼンチンの女優、政治家。 私生児 として生まれながら フアン・ペロン 大統領と結婚し、 ファーストレディ となった後は政治にも介入するようになった

そう、私生児として生を受けた彼女。
が、そんな事は<圧倒的美貌>の彼女の前には意味を消します。
女優になり、そこから大統領夫人になったというその<圧倒的美貌>
WW2の頃にアルゼンチンの<労働者階級>からの絶大な支持を得てました。
美貌と共感力により大衆から「聖女」と呼ばれた彼女という生き方を見てみましょう。

こりゃ、美人すぎる(-_-;)

1934年。14.5歳くらいの話。
田舎からブエノスアイレスに出てきた彼女。
あまりの美貌を賞賛され続ける彼女という人生。
あちこちで声をかけられ、
ついに吟遊するタンゴ歌手にも声をかけられ、その歌手を頼って都市にでてきたのです。
そのエヴァを大衆が知るのは1939年の<ラジオ出演>です。20歳です。

さて、そんな彼女ですが内心は<野心家>と表現されています。

彼女は美貌という最強のアイテムを与えられ生を受けました。
が、
<私生児>という事実は彼女にあまりにも強い劣等感を及ぼしていました。
貧しくて、教育も受けられなかった自分の知能にも引け目があったとの事。
故に彼女の目的は1つ。
<権力をもつ将来性のある男性を手にする>
です。


つまり、
私生児+教育を受けていない劣等感を
物理的な視覚刺激で打ち消す事が彼女には必要やったんでしょう。

なので、視覚的に分かりやすすぎる程の
<知能の高さと、動物としての強さを兼ね備えた男性>が必要やったのでしょう。
仮説ですがね。

その目的を達成しようとする時、彼女の使える武器は
「圧倒的美貌」です。
そして、そのアイテムで取得した<女優>という生業です。

さあ目的が明確になれば後は行動のみ。
見合う男の物色を開始。
そして24歳の時、48歳の<ファン・ペロン>という陸軍大佐を選択。
あまりにもあっさりと同居を開始させる事にも成功。(;'∀')
WW2の最中に<労働者>階級の人間が不満を抱えている事に着眼し、扇動者になり支持を手にしていきます。
「突如、女神様が降りてきた」なんて表現されるほどの美貌。
そしてついにファン・ペロンは1946年の大統領選で勝者となります。

こうして彼女は権力と富を手にします。
そして労働者の為に実際に公共施設を作り、
訴えがあるなら寄付も惜しまないという公約実行の為の行動を実現もしていきます。
大衆は美貌と共感力と行動力に人心を掴まれ、
大衆から<聖女>と呼ばれていく事になるのです。

さて
彼女の思想の中核にあったのは
〇私生児+教育を受けていない劣等感
でしたよね。
権力・金なんかは目的ではないのですよ。
でもなぜ彼女は出自にそれほど強い劣等感をもったのか?
これには、歴史の知識が必要でしょう。

そもそもアルゼンチンなどを含め、南米って地域は「ラテンアメリカ」です。
名前の通りで「ラテン民族(スペイン・ポルトガル等)による土地」なのですよ。
で、ラテン率いる南米ってのは「カトリック」の思想がかなり強く影響を及ぼしています。
元々、枢機卿等も「妻帯禁止」を徹底してきたような信者による組織です。
元々産児制限が最も大切であったので、
信者からすれば、不倫はもちろんの事、庶子などありえない大罪なのですよ。
なので「私生児」という事実なんてのは大罪の証のような事実って事です。
そのため、エヴァも強烈な差別やらの仕打ちは受け続けて育ったのです。

ま、こういう産児制限ってのも仕方ないんですよ。
アジアと違ってヨーロッパは<麦文化>なんでね。
養うのは簡単じゃない。
子供を次々に産まれたら非常に困ってきた民族なんです。
やかた不倫は許さないし、庶子(私生児)などありえないのです。

エヴァは権力と富を手にした後、
自分が貧しい時に、差別し、さげずんできた人々へ報復していきます。
若い時代に差別されていた事、教育を受けていない事等を広めるような人間には口封じを行いもします。
さらに私生児である事を公言する者には処罰の対象としました。
恐ろしいエピソードとしては、
エヴァの出自(悪口)を書いた新聞社を潰しました。

彼女はその生涯を劣等感を打ち消す事に費やしたのです。

今日の記事とかを、読んでくれたあなたはどう捉えますか?

□当時は人を守る為の宗教も、時代が変わるとただ人を苦しめるモノに変わる事もある

□絶対的な美貌をもって産まれた者の運命(人生)というのがある

□自分の目的を明確にする事と、自分の武器を知る冷静さは必要である

□劣等感という因子は人生を左右するレベルである

□同じ話を聞いても、歴史の知識の有無によって視点が変わる

など、この話から分かる事も多いものです。

みなさんも劣等感をもっている人もいるでしょう。
その劣等感と戦い続ける人生もよし。
恨み続けるもよし。
忘れてしまうもよし。

どう生きるのか?
だけは、あなたが決める。

どの生き方も、良いも悪いなんてないのですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?