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姪っ子の話とクイーン&デヴィッド・ボウイ 「アンダー・プレッシャー」、深夜書店。

 不穏(ふおん)な時代でもたくましく生きていくしかない、だからこそ大切なすべての生命に捧げたい。
 純粋、な気持ちを。
 新年早々にはとてもいい夢をみたから、。

 温もりの余韻に浸(ひた)っていると三が日目には次兄とその娘たちが老母との住まいにやってきた。
 老母にとって、次兄はこれまでの墓参りでも大活躍で、凄腕運転手(トランスポーター)ぶりを発揮してくれていたことにもご満悦だった。
 仕事の都合で次兄の妻たる義姉は共に来訪はできなかったのが残念ではあった。
 だが、そんなこと以上にかわいい孫たちに会えてとても嬉しそうだった。
 
 俺(詩人)だって嬉しい、姪っ子ちゃんたちとは、なんせ超久しぶりだ。
 俺にとっては、この存在が申し訳ないくらいの可愛くて天真爛漫な姪っ子ちゃんたちだし、、。
 と、いつまでも、ちゃんづけもないわけだが、、。
 姪っ子たちも、今やすっかり素敵な大人の女性に成長しているわけだから不甲斐ない叔父さんではある。
 てっちり鍋、をつつきながらの食事団らんのひとときに姪っ子たちについつい酒杯に顔を赤らめながら、彼氏とはど~なのだとかの質問を繰り返してしまった。
 ドラマ、とかの作品ではそ~いった面倒くさい人物がよくあらわれることを笑い話しにしたら、姪っ子たちの父たる次兄に俺(詩人)がたしなめられたのは愉快だった。
 とてもいい父親ではないか、そ~思う。
 ハラスメントはあかんねんでぇ~、と姪っ子たちも笑う。
 次兄とは仲が特別悪いわけでも、良いわけでもない兄弟仲ではあったが、それでも俺にとっては申し分のない兄だと心から思う。
 
 兄たちとは年が離れていたぶんにも、三男で末っ子の俺は幼いころはよく可愛がってもらったようにも記憶している。
 もちろんそんな話題はしないのが俺である。
 姪っ子たちには俺が兄たちから、いびられたってことを、(笑)。
 面白がって階段から段ボールに乗せられてすべりおろされたことなんかだけを話してやった。

 次兄は困った顔をしていたが、(笑)。

 なんにしてもこれからの時代をたくましく生きていって欲しいと、姪っ子たちのしあわせを俺(詩人)は心から願っている。
 
 俺(詩人)が生涯かけて味方で在りたいと誓う大切な生命たちに、もちろん彼女たちもいるわけだ。

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 そそ
 姪っ子のひとりは読書好きになっているのも、とびきり嬉しい。
 販売しても追いつかないくらいある書物の数々をいつの日か受け継いでくれたらいいのになぁ、なんて考えたりもする。
 勝手に俺のいい後継者にと、期待してたりもする。
 そ~いえばこの姪っ子がちびっ子だったころ、故郷地の住居でよく俺の住処にしてた離れの部屋に子供車で来てはその座席の下に本の表紙だけをパクっていったものだ。
 そんな懐かしい話もしてやった。
 姪っ子はちびっ子だったくせに、その日々のことをよく覚えていると、。
 
 その部屋にあった灰皿のことまで覚えていた。

 なんと、その灰皿は歳月を経て紆余曲折の果てに現在まだ俺の手元にあった。
 先日の店営業時代の品々を倉庫保管から整理してたものに、ちゃんとまじっていたのだった。
 煙草を吸わなくなった俺にはもう必要のないものだったし、懐かしいその灰皿を姪っ子にあげることにして、帰りがけに渡してやった。
 
 実をいうとその灰皿は、もともと遥か昔に次兄がつかっていたものだったのをいま執筆してて思いだした。
 すごい灰皿だ。
 ・・何十年もの歳月をかけて、兄から弟そしてその兄の娘のもとへと旅するように渡っていくのだから、微笑ましくも奇しき宿縁といえる。
 この記事はLINEつながりになった姪っ子にさっそく送りつけてやるので、これを読んだら驚くかもと笑いもこみ上げてくる。
 そそ、姪っ子にも、
 ちびっ子だったころみたいに、ずっとずっと無邪気に笑っていて欲しいから、。

 笑顔は大切だ。
 暗い表情は似合って欲しくない。
 俺が大切に想う生命すべてに、。
 どうか、素敵な笑顔を大切に誰もがたくましく生きて欲しいと願わずにいられない気持ち。
 
 今現在の時代、いろんなことで生きていく上でのプレッシャー(重圧)があるから、。

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 世界中を席巻したロック・バンドと稀代のカリスマ・シンガーの共作は音楽界を震えさせた。
 重圧の中で生きる人々へ贈った名曲。
 プレッシャーの下、。
 Queen & David Bowie 「Under Pressure (1981)」
 クイーン&デヴィッド・ボウイ 「アンダー・プレッシャー」
 
 クイーンデヴィッド・ボウイの奇跡の作品。
 彼らについてこの俺(詩人)があ~だこ~だと述べることは要らないのだけど、。
 特にクイーンについて語るのは友人の歌人を差し置いておこがましいというものだ(笑)。
 歌人、にいつかクイーンの記事を執筆して欲しいのだと新年にこそ、ここに記しておきたい。
 
 動画↓。 Queen & David Bowie 「Under Pressure 」4分03秒

【歌詞和訳「アンダー・プレッシャー」】
【Mmm num ba de
Dum bum ba be
Doo buh dum ba beh beh
Pressure pushing down on me】
プレッシャー(重圧)が俺の上にのしかかる
【Pressing down on you, no man ask for】
そしておまえの上にも 誰も望んでいないことなのに
【Under pressure that burns a building down】
プレッシャーの下 ビルディングは焼け落ちて
【Splits a family in two, Puts people on streets】
家族はふたつに引き裂かれ 人々は路頭に追い出される
【Um ba ba be
Um ba ba be
De day da
Ee day da - that's okay
It's the terror of knowing what this world is about】
この世界の仕組みがどうなっているのかを知るのは恐怖だ
【Watching some good friends screaming 'Let me out'】
仲の良い友達が叫んでいる場面を見る「俺をここから出してくれ」
【Pray tomorrow gets me higher】
明日を祈る 俺をもっと高いところに連れてってくれと…
【Pressure on people, people on streets】
人々へのプレッシャー 路頭に迷う者たち
【Day day de mm hm
Da da da ba ba
Okay
Chipping around, kick my brains around the floor】
薬に酔って彷徨う 蹴飛ばされて地面を転がる俺の頭
【These are the days it never rains but it pours】
ただの雨ではなく 土砂降りに降りしきっているそんな日々
【Ee do ba be
Ee da ba ba ba
Um bo bo
Be lap
People on streets】
路頭に迷う人々
【Ee da de da de
People on streets】
路頭に迷う人々
【Ee da de da de da de da
It's the terror of knowing what this world is about】
この世界の仕組みがどうなっているのかを知るのは恐怖だ
【Watching some good friends screaming 'Let me out'】
仲の良い友達が叫んでいる場面を見る「俺をここから出してくれ」
【Pray tomorrow gets me higher, high】
明日を祈る 僕をもっと高いところに連れてってくれと…
【Pressure on people, people on streets】
人々へのプレッシャー 路頭に迷う者たち
【Turned away from it all like a blind man】
それらの全てから目を背けた 目が見えない者のように
【Sat on a fence but it don't work】
フェンスの上に座った でも何も変わらない
【Keep coming up with love but it's so slashed and torn】
ずっと愛を求めてみるけど それはズタズタに切り裂かれている
【Why - why - why?】
──何故─何故なんだ?
【Love, love, love, love, love】
いとおしさ…
【Insanity laughs under pressure we're breaking】
我々が打ち破っているプレッシャーの下 狂気が笑い出す
【Can't we give ourselves one more chance?】
俺たち自身にもう一度のチャンスを与えてみないか?
【Why can't we give love that one more chance?】
いとしさにもう一度のチャンスを与えてみないか?
【Why can't we give love, give love, give love, give love】
俺たちはいとしさを信じてみないか?
【Give love, give love, give love, give love, give love?】
いとおしさを…
【Because love's such an old fashioned word】
「いとおしさ」がもう古びた言葉になってしまった時代だから
【And love dares you to care for】
そして愛はおまえに勇気をあげるから
【The people on the edge of the night】
夜の片隅にいる者たちを気にかける勇気を
【And love dares you to change our way of】
そして愛はおまえに勇気をあげるんだから─方法を変える勇気を
【Caring about ourselves】
自分たちの人生の生き方を変える勇気を
【This is our last dance】
これが俺たちの最後のダンス
【This is ourselves under pressure】
これがプレッシャーの下を生る俺たちなんだ
【Under pressure】
プレッシャーの下を
【Pressure】
プレッシャー(重圧)

 「アンダー・プレッシャー」はセッションの中で仕上げられたそうだ。
 低音がボウイ、高音がフレディの担当な感じ、即興性の感じられるところもあり、アドリブっぽく歌うふたりが印象的だ。
 不思議なことに発表後にふたりで一緒に歌われたことはないようだ。
 契約の問題など何か色々あったのかもしれない。
 
 クイーンの方が先に準備をしていたようだが、デヴィッド・ボウイの個性も輝いている。
 クイーンがリリースした曲では1975年のボヘミアンラプソディ以来、2枚目の全英1位のシングルだったという。
 クイーンはアルバムにも収録し、ライブでも歌っている。
 歌詞のイメージとしてはデヴィッド・ボウイの貢献が大きそうだが、ボウイはライブでこの曲をやらなかった。
 クイーンは早くからフレディー・マーキュリーロジャー・テイラーのふたりの歌唱でライブ演奏してたからクイーン側である程度進行させていた状態でボウイをセッションに招いたのかもしれない。
 ただ、デヴィッド・ボウイフレディー・マーキュリー追悼ライブでこの曲を披露する。
 以来、ライブでこの曲を採り入れるようになったようだ。
 そんなデヴィッド・ボウイも2016年にこの世を去った。

 プレッシャー(重圧)が人々を押し潰してゆくと警告するこの曲は、日々の暮らしの中で悩む人々を勇気付ける。
 クイーンは特に社会的な歌詞ばかりを歌っていたバンドではない。
 それでも常に社会的弱者の視点に立った歌詞でたくさんの名作がある。
 「伝説のチャンピオン」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」これらの作品でも弱者が勝者になることを願っている。
 デヴィッド・ボウイジョン・レノン「労働者階級の英雄」をカヴァーするなど視点は同じだ。
 彼らによる曲が社会的弱者を鼓舞する楽曲になったのは必然であったのだろう。
 この世界を生きる者たちに向けられた曲だ。
 日々の生活で押し潰されるような想いをしている者たちへの処方箋。
 こんな重圧から逃れる道筋はどこにあるのか?、と。

 この曲、ジョン・ディーコンによる有名なベース・ラインが印象的。
 このベース・ラインについて誰が作曲したのか諸説ある。
 ディーコンは「ボウイが考えたんだよ」とインタビューで答えている。
 ところがボウイは「関わる前からあったよ」と証言する。
 一説にはディーコンがこのベース・ラインを弾いているときにボウイが言ったそうだ。
 「ジョン、そのベースはなんだ?」
 ディーコンは「これ、気に入っているんだけど」
 ボウイは「俺がやるならこうする」と、ジョン・ディーコンのベースを押さえつけて音が出なくさせたとか。温厚なディーコンは怒らずにいたのだが、それを見たブライアン・メイが激怒したって、ブライアン・メイデヴィッド・ボウイの不仲説は確実なのでこのエピソードもあり得るのかも、。
 ディーコンはダメ出しをしたボウイをこのベース・ラインの作者と偽って意趣返しをしたのかも(笑)。
 関係者が死亡、もしくは引退しているので今になっては真相が分からなくなっているが、。

 ところでボウイの声も素敵だが、フレディ(とロジャーのコーラス)だけで歌ってくれるのが好きな方も多いようだ。
 

動画↓。 Queen 「Under Pressure 」3分56秒

 社会の健全な発展を阻害する「プレッシャー」。
 資本主義社会は人々に「プレッシャー」を強いる。
 「アンダー・プレッシャー」はイギリスで生まれた曲だが、オフィシャルMVの冒頭に登場するのは日本だ。
 この国のラッシュ・アワーで列車に詰め込まれて通勤する労働者の映像をMVの冒頭に使用してる。
 金銭欲な、資本主義社会では世界共通のテーマであるのが「重圧」なのだろう。
 家族が崩壊して路頭に迷うような出来事もニュースにはならないにせよ、日々起きていることだ。
 
 心優しき大切な者たちが「ここから出たい」と、そんな心の叫びを知ることも恐怖だ。
 押し上げるように明日を祈るしかない。
 この社会の仕組みをクイーンのメンバーやデヴィッド・ボウイは社会科学や現代思想を通じて学んでいる。
 常日頃、ただ生きているだけでは分からない事柄についても相当考えていたはずだ。
 享楽的な楽曲でパーティー・ソングを演奏することあったにせよ普段は科学者・哲学者だ。
 世界がどのようにして回っているか考えるだけで重圧だと、。

 貧困や搾取の有りさまに目を向けることは鬱々とした気分になる。
 こんな現実はもう嫌だと叫ぶ友人を見るのも辛いこと。
 それでも明日は良き日にしようと祈る道しかない。

 不穏な時代でもたくましく生きていくしかない、だからこそ大切なすべての生命に捧げたい。
 純粋、な気持ちを。
 新年早々にはとてもいい夢をみたから、。

 動画↓。 Queen 「Under Pressure (Official Video) 」4分13秒


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