【音源成績】 大衆型 / ファンダム型って何?【KPOP】
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I. はじめに
突然ですが、韓国で流行っている音楽ジャンルは何だと思いますか?
早速答えを言いたいのですが、、、
KPOPファンの皆さん、覚悟して下さい😢
答えは……アイドルソング『以外』です。
つまり、アイドルソングは基本的にKPOPファンにしか聴かれていないというのが現実です。
( "基本的に" としたのには理由があります。例外があるからです)
これは日本でも同じだと思います。Apple Musicなどでずっと上位にいるアーティストは、どちらかというとアイドルではありません。ユニット、バンド、ソロなどが大半です。
理由は単純です。アイドルは、大衆(=いわゆる国民・一般市民)に向けて音楽を出しているのではなく、ファンに対して音楽を出しているからです。そもそものターゲット層が違うのです。
この傾向は基本的に韓国でも同じです。それが特に表れていたのは2017年。
韓国最大手MelOnの年間チャートの上位を独占していたのは、OST(ドラマなどの主題歌)やバラードなどです。トップ10に入っていたアイドルソングはTWICEの "KNOCK KNOCK" しかありませんでした。
これが韓国の音源チャートにおける現状です。
しかし、全てのアイドルソングが大衆に受けていないわけではありません。
つまり、大衆に十分に聞かれているアイドルソングもあるということです。
(これが先ほど例外がある、と書いた理由)
これらをざっくりとした傾向として本題に入ろうと思います。
II. 大衆型とファンダム型の違い
いよいよ本題です。
アイドルソングの音源成績には2つのタイプがあります。
"大衆型" …大衆によってもたらされる音源成績のこと。
"ファンダム型" …ファンの大規模なストリーミングによってもたらされる音源成績のこと。
それぞれ詳しく解説していきます。
◯ 大衆型
大衆によってもたらされる音源成績のことです。
多くの大衆(=一般市民。KPOPファンではない人たち)が聴けば、相対的に音源成績が良くなっていきます。これが『大衆型』の音源成績です。
『はじめに』でも書いたように、基本はアイドル曲は大衆に受けません。
その中でも、楽曲そのものが大衆に受け入れられると『大衆型』の音源成績を残せたことになります。逆に言えば、一部のアイドルしか達成することはできません。
『大衆型』かどうかを読み取る方法がいくつかあります。
① MelOn TOP100チャートで、午前1時〜7時に急激に順位が上がる
② Genieチャートのグラフが午前8時・9時に急激に上がる
女性アイドルがこの型に当てはまることが多いです。理由としては、ファンダムの大きさが男性アイドルより相対的に小さいことや、大衆に受けるような明るい楽曲の多くを女性アイドルが輩出していること、が挙げられます。
しかし、この型では「楽曲がいかに大衆に受けたか」がその楽曲の音源成績に直結するため、大衆受けしなかった曲は良い音源成績を残すことはできません。ムラがあること、これが『大衆型』の欠点と言えます。
しかし、大衆に受ければ受けるほど音源成績は良くなっていきます。いわゆる国民的ヒット曲は、"大衆にウケまくった曲" と言って良いでしょう。
◯ ファンダム型
ストリーミング数やダウンロード数のほとんどがファンによるものであり、ファンダムが大きければ大きいほど、それが成績として顕著に現れます。
「音源成績が良くなる兆候とは?」でも書いたように、音源成績を良くする "最短" かつ "現実的" なルートは、ファンダム(=ここでは、ファンの母数の大きさを示す言葉)を大きくすることです。理由は先述の通り、基本的にアイドル曲は大衆に受けないからです。
『ファンダム型』かどうかを読み取る方法がいくつかあります。
① MelOn TOP100チャートで、午前1時〜7時に順位が下がる
② Genieチャートで、昼間の順位が低く、午前1時 or 午前7時の順位が高い
男性アイドルがこの型に当てはまることが多いです。理由はシンプルで、女性アイドルよりも男性アイドルの方がファンダムが大きいことが多いため。
ファンダムが極めて大きいと、異次元的なチャート推移を展開することができます。例えば、BTSの "春の日" は2017年のリリースから一度もMelOn週間チャートを外れたことがありません。
(アイドルではありませんが)人気トロット歌手のイムヨンウンは、ファンダム型にとって関門ともいえる昼間の時間帯でさえ、10曲ほどをMelOn TOP100にチャートインさせます。
また、IZ*ONEの "Panorama" は、MelOnでの日間順位のピークが53位でありながら、約22週もチャートインすることに成功しました(下図)。これは、女性アイドルとしては異例とも言える巨大なファンダムを有していたことが理由です。
しかし、ファンダムの大きさに依存するこの型は、達成できているアイドルが少ないのが正直なところです。高い壁ともいえる韓国の音源チャート。ある程度の大きさのファンダムが無ければ、チャートインすることさえ難しいです。
また、ファンダムの火力が無限に続くわけではありません。出だしは強いものの、次第に順位の下がり幅が大きくなってしまうのも、この型の難しいところかもしれません。
III. おわりに
長々と書いてしまいましたが、音源成績をよくよく観察していくと、どちらの型がどちらなのか合点が付くようになるかと思います。本来はこんな単純ではないかもしれませんが、分かりやすくお伝えできればと思いこの記事を書いてみました。
皆さんのお役に立てれば幸いです。
一見華やかなKPOPですが、KPOP界で売れているアイドルはほんの一握りとされています。言ってみれば「椅子取りゲーム」のような世界です。また、韓国内でのアイドルソングの風当たりは強く、基本的にはアイドルソングは大衆に受けません。
しかし、これはあくまでも傾向なだけで、全てのアイドルソングの音源成績は悪いわけではありません。
楽曲の中は、大衆にしっかりと受けることで『大衆型』の音源成績を残すものもあります。今年大ブレークしたBrave Girlsの "Rollin'" ように、チャートを逆走することで大衆からの認知度が飛躍的に上がるものもあります。
ファンダムが大きければ『ファンダム型』の音源成績を残すことも可能です。楽曲が大衆から受けなくても、ファンダムの大きさでそれをカバーするタイプだ、覚えておいてください。世のKPOP男性アイドルファンの方々にとっても、ファンダムが大きくなればなるほどに「ファンダム」の重要性を実感されるはずです。
いずれにしても、どちらかの型に入る楽曲は音源成績が良いといえます。あくまでもタイプが違うだけで、この2つのタイプに入らない楽曲もたくさん存在しています。
音源成績を上げるのは、(特に男性アイドルにとって)簡単ではありませんが、どちらかの型に当てはまっていけば、音源成績がさらに成長していくはずです。
音源成績を観察して、KPOPをもっと楽しみましょう。
ご覧いただきありがとうございました🙇♂️
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