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映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#31~38

全シーン雑感 S#31 サボろうとする孝明 いろんなことがうまくいかなくなってむくれている孝明。ここはむくれてなくても話は成立するんだけど、孝明の愚かさを伝えたくて、むくれさせました。そこに優しく接する佳奈。のちの「サボってたら、学校から連絡来ちゃいましたか」「反抗期脱出か」から察してそうしてくれたのか、ここは想像以上に佳奈が優しくてお母さんの様。おかげで孝明の子供っぽさが強調されました。 千晃さんの懐の深さが出たシーン。アドリブの「なんだそれ」ってセリフがとても好き。

    • 映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#26~30

      全シーン雑感 S#26-27 佳奈が帰宅する朝 S#26 この映画の隠れ?テーマでもある足から入ります。異様に汚れた靴。 S#1の自身のセリフ「身だしなみは足元から」という振りが、ここで生きます。 汚れた靴という謎を残しつつ、次のシーンへ。 S#27 一人宴会だったのか、片付けず爆睡している孝明。 ここでの佳奈は思った以上に優しくて「逆に癒されるよ」のセリフも脚本では呆れ気味の嫌味として書いたんだけど、とても優しく「仕方ない な、こいつ」の意味合いを込めて言ってくれてる。

      • 映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#19~25

        全シーン 雑感 S#19 やってきたあゆみ 鬼のいぬ間に?不倫相手を呼ぶ孝明の脇の甘さ。 あゆみ的には興味津々でどんなところに住んでるか見てやろうという気持ち。 一つの山場の導入部です。 このシーンの意味合いとしては導入部なのですが、なぜこんな家に住んでいるのか、あゆみは来たことあるのか、など細かく説明も入っているので、こういう部分を適当にしてしまうと、次のシーンが生きてこないんですよね。特に説明台詞を噛んだりすると、急に入ってこなくなる。気持ちを作ってほしいが、決まり事

        • 映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#11〜18

          全シーン雑感 S#11 居酒屋偵察 問題のシーン。お笑い好きなので、執筆で筆が乗ってしまうとコメディにしたくなるんですよね。世界観が一つになると気持ち悪くて、それを壊したくなるのもあります。 ライブ見に行って「手を上げろー」とか言われると絶対上げたくなくなるし。ユダヤ人は多数決で10:0になると、何かの力が働いてると判断して、もう一度多数決やり直すそうです。本当に10:0なら多数決さえしないはずだと。 調子に乗ってコラムぽくしてます笑。 リハーサルでも現場でもシリアスバー

        映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#31~38

          映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#6〜10

          全シーン雑感 S#6 デート 二日目に撮る予定を天気予報が悪かったので、四日目に撮影日ずらしたけど大正解でした。 結果撮影は小嶋組初の4日間になりましたが、追加の日に夢のシーンも撮れて、ロケ地の三浦半島で食べた海鮮丼も美味くて結果オーライでした。 デートシーンはこの作品唯一の安心感のあるシーンで、シーン5から続いての仲の良い二人が撮れました。 ただキラーワード「子供作る」は放り込んでます。書いた自分が見ててもいまだにザワッとする笑。 まったく企んでなさそうな佳奈の顔、多分

          映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#6〜10

          映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#1〜5

          全シーン雑感 S#1 このシーンはこの物語の根幹を説明するシーン。 何か一物がある佳奈の表と裏、保険外交員笠井の的確な説明、そして何も知らなそうな孝明。 この作品で一番イメージ通りでした。 保険外交員笠井役の佐藤達也さんはこのシーンのみですが、職人の様に大事な説明をノイズなく、伝えてくれました。 脚本としての失敗が一つだけ。笠井の説明で「~ですが、~ますが」と「が」が同一セリフ内でセリフで二回続くのは何か回避したかった…。台詞このままでも、前半弱くて後半強くとか、間を開

          映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#1〜5