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映画「帰ってこなかった男」 全シーン雑感 S#26~30
全シーン雑感 S#26-27 佳奈が帰宅する朝
S#26
この映画の隠れ?テーマでもある足から入ります。異様に汚れた靴。
S#1の自身のセリフ「身だしなみは足元から」という振りが、ここで生きます。
汚れた靴という謎を残しつつ、次のシーンへ。
S#27
一人宴会だったのか、片付けず爆睡している孝明。
ここでの佳奈は思った以上に優しくて「逆に癒されるよ」のセリフも脚本では呆れ気味の嫌味として書いたんだけど、とても優しく「仕方ない
な、こいつ」の意味合いを込めて言ってくれてる。
確かに佳奈がいい人であればあるほど孝明の罪悪感は大きくなるわけで、これが正解かなと思います。
その後、保険金の半分を父の病気に当てたいと言われ、孝明はジワジワ追い詰められていきます。それによってあゆみを助ける500万は無くなってしまう。しかし受け入れる孝明。
ここで孝明は「あゆみとは終わりにするしかない」と思い出してるのかも。
ここまでであとあと気になったのは、S#25で自分にかけられた生命保険証書を見つけ疑心に満ちた孝明だが、このシーンではそれを引っ張ってる様子がない。理由としては、寝起きだし、いちいち変な態度と取ることも悩ましく、リアルだと分かりやすく引っ張ったりはしないんじゃないかなと。
ただ脚本で何かそれを感じさせる必要はあったのかもしれない。
なぜいつも出来てから気付くのか。お陰でまた映画を作らないといけなくなってしまう…。
全シーン雑感 S#27.5 玄関と汚れた靴
クッションを抱えたまま((卯ノ原アイデア)、鬼LINEしてくるあゆみに電話しようと、外へ出る孝明。
前のシーンの話ですが、LINE見るシーンはこの映画の中に何度かあるんですが、ここは画面見せないでおきました。
ただ、鬼LINE自体は卯ノ原、実倉ペアが作っててくれて、その鬼具合が良かったので、撮っても良かったのかなーと。
しかし何度も画面出るのもな、とやめました。
靴の汚れに気づく孝明。
現在は汚れてる事を聞く、という芝居を採用してますが、気付くけどチラ見でそのまま外に出ていく、パターンも撮りました。ここは汚れた靴の印象を残したくて、わかりやすい方を採用しました。
朝のシーンはそれほど照明はやりようが無いんですが、ここは外から打ってるのかな?
あと下手にスペース上げた構図も妙な引っ掛かりを感じていい感じです。
この辺からラストに向けてドンドン上げていきたいので。
全シーン雑感 S#28-30 孝明とあゆみの電話
孝明は昨日あゆみを帰した時点で、別れる事は考えてたと思います。
ここではスッパリ「間を置こう」と言うのは彼にしては男らしい笑。
ギリギリまでキープしがちですよね、男は。
面食らったあゆみは流石に言葉を失いますが、プライドが勝って、追いすがる事はしません。
実はあゆみ役の実倉萌笑さんはこのシーンが最初の撮影だったんですが、リハ5日もやって一ヶ月以上あゆみと向き合ってくれたので、撮影初日から完成されてます。一言釘刺すのも決まってて、実倉萌笑で良かった。
孝明の押さえ気味の演技も良いですね。話の流れから考えるとこれが最適解だと思います。
このシーンから、カメラを斜めにする事をやり始めてます。全部はやって無いんですが、こう言うアナログな攻め方は楽しいです。
そしてついに最終章へ。
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