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72. 染み入る

ここのところ目覚ましは8時で鳴り、止めてまたゴロついている。
8時半過ぎにボチボチ降りると先に降りていたらしい次男がクッションにすっぽり埋もれてまたすやすや寝ていた。

起こさないようにこっそり朝の用意をしていたら、ドタドタと長男が降りてきて、ドタンバタンとソファにダイブしたり奇声を発してテレビをつけたりしたのであっと言う間に次男も目覚めた。

束の間ではあったが「子どもが起きないように何かをする」のは久しぶりで懐かしかった。
小さい頃はとにかく寝た子を起こさないことに必死になっていた。

やっと寝たと思った1歳前後の長男が、サランラップをピーッと引き出した音で目を覚ました時の絶望感は今でも思い出すとやばい。

食パンにジャムなどを塗っていつもの朝ごはん。コロナ救援物資で送られてきたバァバジャムのラズベリーとチョコバナナが人気で、試しに次男に自分でぬらせてみたところたっぷりと塗り倒し、ハッキリとした赤と茶色の地層のようなジャムサンドができていた。

夫も起きてきて「あぁ家で寝たなぁ」としみじみしていた。
コーヒーを飲んでも「普通に苦くてうまい」といちいちしみじみするので、入院辛かったねぇとかわいそがった。


今日も我々には予定がなく、みんなで家にいるのが予定。

午前中はぬいぐるみで遊んだ。
コロナ待機中にお友達からいただいたスタバ熊のぬいぐるみ3体と私の実家から来たピカチューが新顔として仲間入りしている。

次男が特にハチの格好をしている熊を気に入って愛でているので、ウナギが嫉妬している演出を加えて新人の歓迎会をした。


昼ごはんに塩鮭を焼いてお味噌汁と白ごはんなど。
夫が「ちゃんとした定食…」とまたしみじみしながら、納豆も出していいか聞いてきた。
鮭も浅漬けもあるし…と普段ならやんわり断っていたと思うが、しみじみの人なので許可した。

病院でも納豆が出たけど何故かタレも醤油もなかってんと混ぜて、うまいとなぁと思った通りしみじみしていた。

私と次男はしみじみのお裾分けをもらい、鮭を少し持て余してご飯のおかわりをし、長男は鮭だけでご飯3杯食べた。健康はいい。

それにしても病院の納豆は何で食えというのか。


午後は次男の保育園に七夕飾りを見に行った。

夫の入院・長男隔離の時期、折り紙の延長で天の川(正式名称がわからないけれど折った折り紙をハサミでたがいちがいに切り込みを入れて広げる網みたいなやつ)を教えたら量産していたのを、保育園の笹に飾ってもらえないか頼んだら快くオッケーをもらって、次男くんも見られるようにと外に飾ってくれているとのこと。

そのお願いの電話をした時、長男の学校から教育委員会ガイドラインのため、まだ登校ダメです連絡を受けたすぐ後だったので嬉しくてちょっと泣けた。

次男に笹の葉の前に立って写真撮らせてと言っても恥ずかしがって中々撮れなかった。
代わりに私が立ってピースしたものをオットが撮ってくれた。


短冊には先生たちの字で「早くコロナが収まりますように」などと書いてあった。
いつもなら子どもたちの短冊を眺めるのが楽しいが今はこれも「仕方ない」で我慢するやつか。


公園によって少し遊び、クレープを買ってやって帰った。


夜は焼きナスや万願寺をマリネにしたものと、バジルソースで和えた白身の刺身を乗せたそうめん。美味かった。



夫は久しぶりにスプラトゥーンをし、少し離れたことでオレはまた強くなる、などと言っていた。

よく雨が降るのでいろんなところに心配が散らばってるような気になる。


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