誰かの描いた世界に救われた話
何を書こうか、何から書こうか、悩んでいる。
毎日入ってくる情報や色んな人の言葉を見ていて、たくさん考えることがあるんだけど、どう言葉にしていいか……ともにょもにょ考えた結果、今日はとりあえず、私が人生の多くを捧げている創作物というものについて少し書いてみようと思う。
創作物とは、絵や音楽や文や映像や立体物などなど、だれかが創作したもののことである。
物心がついてからの二十数年間、私の生活はそういったものに常に彩られてきた。
映画、漫画、小説、イラスト、アニメ、ゲーム、演劇…それらに全く触れない日はない。
そして、誰かがつくったものを見たり聞いたり体験したりすることと同じかそれ以上に、自分で創作することも好き。
前の自己紹介記事でも少し書いたが、私は物心ついてすぐくらいからずっと絵を描くのが好きで、他にも映像を作ったり物語を書いてみたり色々なことをしてきた。
価値観や人格形成にも少なからず影響していることだろう。
それにしても、なんでこんなに好きになったんだろう。
もしかしたら、物心つくより前から複雑だった家庭環境や、自分にとってはストレスになりがちだった集団生活から逃げたい気持ちがあったのかもしれない。
絵本や漫画やアニメや映画…大好きな作品たちが、幼い私の心のよりどころになっていたのかもと思う。
他人の描いた物語に没頭して感動する時間や、自分自身で世界を描く時間は、私を救ってくれていたんだろう。
自分に自信がなくて、他人や世間がこわいと感じていた私にとって、創作は本当に救いだったと思う。
それはたぶん、大人になった今も同じだ。
素晴らしいと思う作品に出会ったときのあの気分に何度救われたことか。
あの気持ちって、どう形容したらいいんだろう…最近の言葉で言うと「エモい」が近いのかもと思ったりもする。
***
自分自身でも創作をしていると、逆に作品を見てくれた方から感想を頂けることもある。
「癒されました」「疲れを忘れられました」など・・・ありがたい限りである。
私は創作は大好きだが、正直言って、突出して上手い作品が作れるわけではない自覚はある。
でも、そういう嬉しい言葉を貰えたときは、自分が自己満足で作ったものでも誰かの感情を動かすことができるんだと嬉しく思うとともに、
少しだけ恩返しができた気がしてくる。
俯きがちだった私を救ってくれた作品を生み出してくれた世界に。本当にほんの少しの恩返しだけど。
もし、毎日が鬱屈としていると感じる人がいたなら、映画でもアニメでも小説でも演劇でも、なんでもいいから他人の作った世界に積極的にたくさん触れてみてほしい。
何気なく目にした映画のワンシーンが人生の選択を変えることもあれば、たまたま知った詞の一節に救われることもある。
ある物語に触れたおかげで人生が変わった人や、一曲の歌のおかげでここまで生きてこれた人を何人も見た。
たとえ大きな変化を生まなかったとしても、毎日を少し楽しくしてくれるかもしれない。そういうものが世の中にはたくさんある。
そういったものに浸ることは、現実逃避だと思う人もいるかもしれないが、まずはそれでもいいと私は思う。
鬱屈とした毎日の中に一瞬でも、楽しい時間ができれば。それをとっかかりとして、一歩進む気力を取り戻せれば。
長々ととりとめのないことを書いたけど、最後にもうひとつ。
できれば、気力があるなら、「これだ」と思うものを自分から探しに行くようにしたい。
情報の多い今は、ただ待っていてもたくさんのものが目に入るし、前述したように偶然知ったものが大切なきっかけとなることもある。
でも、それだけでは足りない。
目の前を通り過ぎていくものの中には、マイナスの感情を呼び起こす為のものや、ただなんとなく時間を浪費させることだけが目的のものも少なくないのが現実なのだ。
もちろん、それが絶対に悪だとは思わない。その人にとって必要なものはその時々で違うから。
ただ、なにか良い感情をもたらす作品に出会いたい気持ちがあるときには、言葉を選ばずにいうと、それらは邪魔になってしまう。
どんなものにも作者がいるのだし、悪いように言いたくはないが、中には悪意が込められたものもある。
創作物の力は強い。そういう悪意すらダイレクトに心に届けられてしまう。
自分に合う・合わないがあるのは当然なので、作品に触れた結果、合わないと思ったり退屈だったと感じるのは仕方ない。でも、そもそも真摯に作られていないものを選ばされるのはまた少し話が違うのではないかと思う。
情報の多い今だからこそ、自分で選び、探すことを忘れたくない。
可能であれば自分から、素敵な作品がありそうな場所に、探しに出かけていきたいものだ。
これは自戒の意を込めて書いておく。
noteの見出し画像も、心が動かされたり癒されたものを毎回使わせてもらっています!エモい!感謝!
(今回の見出し画像はこちらから拝借)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?