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ferm LIVING Stories vol.64 ファッションデザイナー Emma の家

今回はノルウェー・オスロから届いた、ある女性のインタビューをお届けします。

〜 Emma Wright の家 〜

Emma Wright の家とその近くにあるライフスタイルショップ「StudioBazar」は、ノルウェー・オスロのシックでありながらリラックス感の漂う St. Hanshaugen地区にある。


Emma Wright / StudioBazar 創業者兼デザイナー、アーティスト

Emma はロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで教育を受け、育児休暇中の2015年にサスティナブルな衣類とインテリアのブランドを立ち上げた。それ以来、ヴィンテージのお宝も扱うハイセンスなブランドとして成長してきた。彼女はファッション業界のハイペースな進み方を意図的に避け、ヴィンテージや廃番になった生地を使った、シーズンレスなアイテムを手がけている。

〜 インドとの繋がり 〜

(Emma)
子どもの頃に住んでいた家が、とても影響しています。


彼女がまだ子どもだった1970年代、両親はインドからインテリア用品や衣料品を輸入、販売する専門の会社をスタートさせた。


(Emma)
我が家はいつも美しいプリントやテキスタイルで溢れていて、それが現在私のやっている事のベースになっています。子どもの頃の家の雰囲気も何もかもを、とても特別な思い出としていつも思い返すんです。


花柄のキルトやアンティークのラグ、クッション、魅力的なインドのテキスタイルでできた洋服などが、Emma の家には集まってくる。オスロ中心部の北に位置し、活気あふれる St.Hanshaugen公園が近所にはある1930年代のタウンハウスの140平方メートルのアパートで、Emma は恋人と彼の10代の2人の娘たち、そして Emma と彼の5歳の娘と犬の Robbie と一緒に暮らしている。


Emma たちカップルのスタイルは「新旧の融合」だ。ここには蚤の市で見つけてきたアイテムとデザイン家具がミックスしているが、木材やコットン、竹、ラタンなどの自然素材が根底にある。


(Emma)
ここの雰囲気が大好きです。軽やかな空間で、光に溢れている。私はバスルームや窓辺もとても気に入っています。

〜 ストレージ ソルーション 〜

Emma は整理整頓された収納と、スッキリとした造り付けの棚を気に入っている。


(Emma)
美しい見た目だけではなく、全てにおいて機能性と快適性にもこだわりたかったんです。収納についてはすごく考えました。特に玄関ですね。十分な広さのクロークスペースにはとても満足しています。


よりスペースが必要だったことも、この夫婦がここに引っ越してきた理由である。Emma のお店からここまで、歩いて数分の距離にあるのだ。


(Emma)
この空間と光に、私たちはとても惚れ込んでしまいました。


壁一面にはアート作品が飾られており、Emma たちはさらにコレクションを増やそうと考えている。しかし、このアパートにある作品はすべて、なんらかの意味を持ってここにある。


(Emma)
最近アパートを購入した際にリノベーションはしましたが、模様替えはほとんどしていません。インテリアの仕事をしているので当然アイテムを持ち帰ることもありますが、厳選してよく考えるようにしています。必要ないものを所有することが本当に嫌なんです。「思い出」や「物語のあるパーソナルなもの」に囲まれるのが好きです。私にとってとても大切なものは、すべて父から受け継いだもの。子どもの頃の家を思い出すというのも、とても気に入っています。

〜 仕事と遊び 〜

自身のスタイル、興味、趣味。それらの融合についてはどうだろう。


(Emma)
仕事と家は、密接に関係していると言えます。私の仕事は、あくまで個人的嗜好の延長線上にあるもの。このお店で私たちが生産・販売しているものはすべて私が本当に気に入っているものであり、身につけたい、家に置きたいと思うものなのです。リアルで、有意義で、面白い。私にはこんなやり方しかできません。


アパートは Emma が言うように、静かで落ち着いた場所であり、ホームオフィスでもある。


(Emma)
ここは私の第二の仕事場です。けれど、同時にエネルギーを充電する快適な空間でもあります。


〜 機能的な美 〜

(Emma)
簡潔でクリアなライン、そして機能的であることを目的とした機能主義建築というものがすごく好きです。


「機能的」は、何度も登場する言葉である。華やかな家具や観葉植物など魅力的なインテリアに囲まれた家にも関わらず、アーティストでありデザイナーでもある Emma は、デザインと実用性を兼ね備えた、基本の形にこだわりを持っている。

(Emma)
アイテムは機能的で便利で、自分たちのスタイルにあったものであるべきです。


では、その最たる例とはなにか?夫婦は自分たちの希望にぴったり合ったソファをつくったのだ。Emma は照明やランプにもこだわっていて、機能と快適さが溶け合ったインテリアの素材になっている。


(Emma)
毎晩灯りを一つひとつ消していくのは、ほとんど儀式のようなものですね。


〜 家の真理 〜

キッチンは家族が集まりくつろぐ場所である。


(Emma)
美味しいごはんとワイン。あとはただ一緒に過ごすだけです。スナックとキャンドルの灯りとともに、シリーズ番組を見るのは最高ですよね!


デザイナーである Emma が、他人の家で最初に気づくこととはなんなのだろう?


(Emma)
その人たちのスタイルはスキャンしてしまいます。特に理由はなくて、ただ興味があるだけなんです。自分のスタイルは自分自身を語ると思っていて。家の美的感覚は、両親から多くを受け継いだと思います。わたしにとってはある決まったスタイルだけを扱うのではなく、もっと自分が感じたままのものなんです。それがうまくいくか、いかないかだけ。わたしはこの感覚を消すことができないので、家に入るたびに頭の中でつい模様替えをしてしまいます。


Emma Wright、40歳。
オスロにある Studiobazar のオーナー。

彼女は、決してハイスピードで移り変わるファッション業界に影響されることのない、快適でタイムレスでサスティナブルな服を作りたいという思いからこの店を立ち上げた。コレクションの中心はインドで限定生産されていて、伝統的な技法である木版プリント、天然染料、刺繍などを使用し、小さな職人の工場や生産者を支援している。
また、StudioBazar では、世界中から直輸入したヴィンテージアイテムやハンドメイドアイテムも豊富に取り揃えている。


studiobazar.no

@studiobazar




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いかがでしたでしょうか。
今までジャパンミックスやスペインミックスのインテリアは登場しましたが、今回初めて「インド」の要素がミックスされたおうちが登場しました。色彩豊かなテキスタイルと、シンプルな北欧家具をゆるりと繋ぐラタンなどの自然素材たち。さらりとやってのけていますが素晴らしいセンスですよね。とても素敵です。

心地よい日々をお家で過ごせるよう、Emma さんにならってもっと自分が感じたまま」にインテリアを楽しんでみてはいかがでしょう♪


それでは次回もお楽しみに!



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