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皆に春が訪れる

節分の豆撒きが終わって、立春です。
毎年、暦の上では春とはいえ、実際にはまだまだ冬の寒い日のことが多いのですが、
今年の立春は それに反して それほど寒くはなく、三月くらいの気温のところが多いようです。

「やっぱり暖冬なんだよねー。」
「そうだねー、暖かい日が多いよね。」
「札幌の雪祭り、雪が足りなくて集めるのが大変だったみたいだよ。」

なんたって"雪祭"ですから、雪がないことには どうしようもありません。

こざる達は 今日も皆で一緒に楽しくお喋りしながら、朝ごはんの仕度をしています。

「随分早くに、ウグイスや ヒバリが鳴いたっていうニュースもあったもんね。」
「梅や河津桜も、あちこちで咲いているみたいだよ。」
「染井吉野も早いかもしれないね。」
皆、うんうん頷きます。

「春の便りって、ウキウキするねー。」
「そうだねー、それぞれの季節の便りは嬉しいけれど、春が来るっていうと、心弾む感じだよ。」
「皆、春が来るのを心待ちにしているよ。」

春は、それまで枯れていたように見える植物が青々としてきて、
次々と花が咲き始めて、あちこちに生命が宿っているのが目に見えるからでしょうか。

「全てが生き生きとしてくる、春ってそんな季節だよね。」

こざる達は、とりわけ春が来るのを楽しみに、励みにして
じっと 毎日、頑張っている人達のことを思います。

病院や施設、自宅で闘病中の人たち、そして介護している家族、
受験生たち、
毎日の育児や家事で頑張っている人たち、
辛く厳しい環境で頑張っている人たち、
世の中には、じっと静かに頑張っている人たちがたくさんいるのだと思います。

ラジオから軽快なリズムの歌が流れてきます。

「重い足でぬかるむ道を来た トゲのある藪をかき分けてきた
食べられそうな全てを食べた
長いトンネルをくぐり抜けた時 見慣れない色に包まれていった
実はまだ始まったとこだった」

スピッツの『春の歌』です。

こざる達も一緒に歌います。

「『どうでもいい』とか そんな言葉で汚れた
心 今放て
春の歌 愛と希望より前に響く
聞こえるか?遠い空に映る君にも」

朝ごはんが出来たようです。

「じゃあ りこちゃん、呼んでくるねー。」

こざるちゃんが歌いながら りこちゃんの部屋へ向かいます。

「平気な顔でかなり無理してたこと 叫びたいのに懸命に微笑んだこと
朝の光にさらされていく
忘れかけた 本当は忘れたくない 君の名をなぞる」

「りこちゃーん、朝ごはん、出来たよ! 今朝は 焼き鮭に 具だくさんのお味噌汁、作ったよ! 出汁巻き卵に 美味しい白飯もあるよ! 皆で一緒に食べよう!」

「春の歌 愛も希望もつくりはじめる
遮るな 何処までも続くこの道を」

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
暖かいと思ったら、この冬一番の寒気が来るようですね。
よい毎日でありますように (^_^)

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