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ニュー・シネマ・パラダイスを聴きながら

「あ、またこの曲だ!」
「ほんとだ、昨日も聴いたよね。」
「一昨日だったか、その前の日だったか、とにかくこのところ よくかかるね。」
皆、うんうん頷きます。

「ぼく達、いつもラジオを聴いているんだけど、この『ニュー・シネマ・パラダイス』のテーマ曲が、よくかかっているんだ。」
「この映画は、りこちゃんも、ぼく達も大好きなんだよ。」
りこちゃんが、うんうん頷きます。

ついこの前の作品…と思っていたら、もう30年以上経っているのですね。
1988年の 説明するまでもない名作です。

「りこちゃんも すごくよかったって、最初の上映の時は何度か観に行ったんだよね。」
「そうよー。」

情緒溢れるテーマ曲が流れています。

「こうしてコーヒーを飲みながら聴いていると、ちょっとイタリアにいるみたいじゃない?」
「ビスコッティでもあれば更にそういう雰囲気になるかな?」

りこちゃんと こざる達は いつものように皆で一緒に 賑やかに楽しく
朝ごはんを食べ、食後のコーヒーを飲んでいます。

「ビスコッティなんて洒落たものはないけど、ビスコならあるよ!」
「わー、食べる食べる!」

こざるちゃんが ビスコを持ってきて配ります。

「芸術の秋だから、映画音楽もよくかかるのかな?」
「そうかもしれないね。」
「『ニュー・シネマ・パラダイス』、また観たくなっちゃったなー。」
皆、うんうん頷きます。

「この映画を観ると、人生には いいことも悪いことも両方あって、
それで主人公のトトは映画監督として成功したんだなって思うんだ。」
「そうだよね、恋人のエレナに失恋したと思って、辛い気持ちを抱えて故郷のシチリアを離れてローマに行ったから映画監督になれたんだよ。」
「失恋とか失敗ってマイナス要素かもしれないけれど、そういう辛いことを経験したから、素晴らしい作品を作ることができるんじゃないかなぁ。」
「最初から何もかも手に入れていたら、エレナと別れずにいたら、辛い気持ちを味わうことがなかったら、皆が感動する作品を生み出すことはできないんじゃないかなぁ。」

りこちゃんも、悲しいこと、辛いことは嫌だけれど、それを知ることは大切なことだと よく言っていました。

「そういうマイナス要素を経験して 人として成長するって、りこちゃん言ってたね。」
りこちゃん、うんうん頷きます。

「悲しいこと、辛いこともあるけれど、でもその後には、きっといいことがあるからね。」
「そうだよ、人生はプラスマイナスゼロだから。」
「山あり谷あり….谷ばかりって感じても、そうしたら次は山が続くよー。」
皆、うんうん頷きます。

「コーヒーのお代わり、淹れようかな?」
「うん!」
りこちゃんが、嬉しそうに言います。

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
『ターミネーター』新作も公開となりますね。リンダ・ハミルトンのかっこいいこと!!
よい毎日でありますように (^_^)

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