見出し画像

ご飯派がパン工場で働いてみた。

クリチバーノ、ご飯派。

大学入学までかなり時間があるので、さまざまなバイトを経験しようと心に決め、スタジアム運営のバイトも継続しながら工場でも短期で働いてみようと思い応募。時給は年末だということもあり1200円+交通費となかなかの条件で、とりあえず1週間だけ。1週間後に辞めることも知らずにシフトを詰め込んだ。

12/22 面接日工場に行ったら人手不足すぎで即採用即仕事。2時間だけケーキ作りのコンベアに飛び入り参加。初日の仕事は、ケーキの中段に乗せる用の細かく刻まれらイチゴをレーンで流れてくる未完成ケーキに乗せるだけ。これが簡単そうに見えて結構難しい。毎数秒正確に、巨大バケツに山盛りに入れられた小刻みいちごを40g掴み取り、感覚で乗せる作業。コンベアが一時停止した時にデジタルスケールで測ってみると35gだったり42gだったり完璧に合わせるのは基本的に無理。早いコンベアに間に合わせるための集中力が欠かせない。
これはパンなのか、と疑問に思いながらも2時間やり切った。ケーキはその場で食べたくなるくらい美味しそうには見えるが、ただ難しい単純作業の繰り返しでやり甲斐はいまいち感じられなかった。何より時間がすぎるのが遅すぎた。

12/23 2日目は5時間ひたすら番重運び。トラックから検品所へ持っていき、検品が済んだものをまた別のトラックへ。この日はクリスマスの前日でとにかく大忙し。ショコラケーキとショートケーキを上に乗っているいちごを落とさないように運びまくる。何が1番辛いかって、とにかく忙しくてコミュにーけションをとる暇もないこと。5時間喋らず動きまくるのは自分の性格上精神的に辛さを感じた。この日は多少のやり甲斐あり。というのも自分が運んだケーキが友人の働いているコンビニやスーパーの手に届くこと、さらにそこから多くの人の手に届くことを考えると気合が入った。

12/27 メロンパン担当。窯に入るまえのメロンパンの形を整える係。作業自体は簡単でも室内がとにかく暑い。何百度もある窯の前に立つのは辛かったけどそれとは逆に、焼き上がりのメロンパンの香ばしい匂いが強すぎるくらい漂っていた。あとはベーコンエピに卵を塗ったり、ソーセージパンのソーセージをパンにはめ込んだり、とにかくいろんな役目を任された。3日間で1番楽しかったかも。リーダーは優しかったが、誰かのミスでパンが床に落ちまくった時は現場が凍りついた。

12/29 ミルクフランス担当。1時間掃除して、機械にクリームを継ぎ足す作業。クリームが重すぎたがこれがかなり良い筋トレに。クリームの値段が高騰しているため、一滴もこぼすことができないプレッシャーを感じながらやり切った。興味ぶかかったことと言えば、包装された袋の気圧に誤りがあれば手作業で再包装すること。一つ一つ包装されたものを破いて包装し直すのはめんどくさかったが、その分工場が持っている一つ一つのパンへの強いこだわりを感じられた。


共に働く人とのコミュニケーションが皆無だったことが自分は耐えられず、2022年までの契約にさせてもらった。しかし単発でも可能で、自分の好きな日にち、時間で働けるという会社の柔軟性に助けられ、自分にあったペースで働けたのは非常にありがたかった。パンが食べ放題なのもまた良い(3つで限界)。

時給が高いと高いなりの理由があって、それに値するくらいの労働量ではあった気がする。ただ一つの菓子パンでも、機会で作られていたとしてもその裏では一つ一つがこだわって製造されていた。数十人数百人の手が加わって商品として店に、自分にパンが届けられていることを噛み締めて今後はいただくようにしたいと思う。

ただ自分がご飯派なのは変わらなかった。

クリチバーノ1212



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?