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地球でいちばんのリゾート!クラダン島アクティビティ篇

地球でいちばんのリゾート、クラダン島。今回はアクティビティに行った話です。行き方やホテル滞在の話はこちらをどうぞ。


アクティビティの案内が見当たらない


この島、一言で言えば商売っ気がありません。路上でアクセサリーやワンピースを売ってもいないし、ソムタムやヘナタトゥーを勧めてくるおばさんもいないし、パラセーリングやバナナボートの看板を見ることもありません。静かでいいじゃん、と思われるかもしれませんが、困ることもあります。どんなアクティビティがあるのか、どこへ行けば楽しめるのかがわからないのです。リゾートには良くあるポスターやメニュー表のようなものはどこにもないし、ウェブサイトにも「シュノーケル」「ダイビング」「カヤックとサップ」などができるというのは書いてあるけれど予約の方法とか詳しい説明は書いていません。

(参考)セブンシーズリゾートWEBサイト

とはいえホテルで聞けば丁寧に教えてくれるだろうと思っていたのですが、ロビーでお姉さんに「アクティビティは何があるの?」と聞いてもキョトンとしています(どうやら英語があまりできない人だったらしい)。仕方ないので「シュノーケリングしたいんだけど?」と質問を変えてみても、なんだかよくわからない言語で返事をしてきます。そうしているうちにもう少し英語のできるお姉さんがきたので、再度シュノーケリングのことを聞いてみたところ、朝の9時から13時までのアクティビティで、前日の18時までに予約すればいいとのこと。本当は他にどんなアクティビティがあるのかなども聞きたかったのですが、もうこの時点でお姉さんとの英語のやりとりに疲れ(2番目のお姉さんの英語もあまり聞き取りやすくはなかった)じゃあ前日に予約しますと会話を打ち切ってしまいました。後で知ったけどジュゴンウォッチングなどもこの島にはあるらしいです(しかしどこで予約できるのかは謎のまま…)笑

なぜか隣の島へ連れて行かれた私たち

そんなわけで、前日の6時に予約し、シュノーケリングツアーへ向かった私たち。当日9時にロビーに行くと、島に来たときと同じようなボートに案内され、出発しました。

このボートで出発

船には、ちょい年配のおじさんと、若いお兄さんと、3歳くらいの男の子が乗っていて、お兄さんと男の子は私たちと同じ客だと思っていたのですが、実は全員スタッフでした(笑)。男の子はお兄さんの息子さんだったみたいです。そんなこともわからないくらい、とにかく何の説明もないまま船は出発しました。そしてなかなか目的地に着きません。

どこに行くのかわからないままボートに乗る私たち
N川さんはこんなときも三国志DSに夢中

一体どこまで行くんだろう?とgoogle mapで現在地を見ると、どうも隣のムック島を目指しているように見えます。ムック島はトランの島のなかで3番目に大きい島で、本島とクラダン島の間くらいに位置しています。

30分ほどした頃でしょうか。船はやはりムック島の前で止まりました。私たちの船の他にもいくつかの船がいて賑わっています。

なんでクラダン島で申し込んだのにクラダン島でシュノーケリングしないの? と一瞬モヤッとしましたが、マイペンライ。タイに来ると暑すぎて細かいことを気にしなくなってきます。

洞窟を抜けたら異世界だった!

お兄さんたちからライフジャケットを渡され装着。また、スマホを出せというのでiPhoneを渡したら、何やら防水の袋に入れて、さらにそれを何重にもガードしています。あ、スマホを向こうに持っていってくれるということ? つまりどこか別の島まで泳いでいくということ??

ライフジャケット装着
スマホを厳重にしまうおじさん

これも後でわかりましたが、ここはモラコット洞窟(モラコットはタイ語でエメラルド)=ムック島の観光名所・エメラルド洞窟で、これはシュノーケリングではなく洞窟ツアーをする時間だったのです。おじさんたちからは、相変わらず全く説明がありません。

浮き輪に乗せられたスマホ

次々と海に飛び込み、お兄さんの後について洞窟に入っていきます。洞窟のなかの写真は撮れなかったのですが、真っ暗で、海がエメラルド色に輝いて見えました。周りにもツアー客がたくさんいたので怖さはなく、みんなでワーワー言いながら泳いでいきます。わりと長い洞窟で、泳いでいてちょっと疲れるくらいでしたが、岩場がライトで照らされるとすごく神秘的で、トムソーヤの冒険を思い出しました。

そして洞窟を抜けると、な、なんだここは!!

絶壁に囲まれた白砂のビーチがありました。うわー壮観。ここで持ってきたiPhoneを出してもらい、写真を撮りまくりましたが、いまいち感動が伝わりづらい!!!

自分の目で見ると写真の100倍くらい感動します

ビーチに案内板があって、ここは昔、燕の巣をとりにきた人が見つけた場所だとかいうことが書かれていました。コーフンしながら、しばらくこの場所で写真を撮ったり、ぷかぷか浮いたりして過ごします。

ライフジャケットを着ているので浮くのが楽しい
ぷかぷか浮きながら見えた景色

(参考↓)

ムック島のビーチへ

洞窟内のビーチに飽きた頃、そろそろ行こうよとお兄さんに話しかけ、船に戻ります。私たちが言い出さなかったらもう少しいてもいい感じでした。とにかくお兄さんたちはあまり仕切りません。

そこからさらにムック島沿いを進み、ビーチに着きました。おお。これは美しい。

ムック島のこのあたり

しかしなんなんだろう、これはシュノーケリングというより、ムック島ツアーじゃないか? 私たちが間違って違うツアーに来てしまったのかな? などと不安になりましたが、マイペンライ。ちょうどトイレに行きたかったので、このビーチにあったバーのトイレに入りました。ここは景色も高台から見ることができてよかったですが、トイレは1人10バーツ取られました。

ムック島のバー
バーの2階に上がっていくとトイレがあります
バー2階から見た景色

いま考えると、実はこれはトイレ休憩だったのではないか? という気もするのですが、とにかくなんの説明もないし、トイレから帰ってきてしばらくビーチで遊んでいても、お兄さんたちはボートの上で呑気に待っているだけ。このビーチに飽きた頃、またもや私たちからお兄さんに「そろそろ行く?」と話しかけ、出発します。

ついにシュノーケリングスポットへ

これ、本当にシュノーケリング? だってマスクとかどこにもなくない? と、ざわざわしていた私たちだったのですが、その後クラダン島周辺に戻り、ついにシュノーケリングスポットらしきところに船が止まりました。マスクやシュノーケルも奥から出てきます。

船を止め、しばらくマスクやシュノーケルを洗ったり、セットしたりするお兄さんたちをじっと待ちます。その作業、これまでの時間にできたんじゃね? というツッコミが脳裏に浮かびますが、マイペンライ。そんなセコセコとスキマ時間を活用するのは日本の考え方。この国の時間はゆっくりなのです。

そんなわけでやっとマスクをゲット

マスクとシュノーケルを配布され、シュノーケリング開始。少し空は曇っていましたが、海のなかは美しい珊瑚礁! 水中カメラを持って行かなかったのが残念でしたが、色とりどりの魚が群れをなし、ときどきこちらの腕に触れるくらい近くを泳いでいきました。

雨が降ってきても海のなかは静かで美しい

その後、クラダン島沿いを移動してもう1箇所のスポットでもシュノーケリング。特に後半に行った場所の方が美しく、魚の種類も量も多かったように思いましたが、その日のコンディションによって変わるのかもしれません。

最初のスポットはこのあたり
2番目のスポットはこのあたり

シュノーケリングセットは持参した方がいい

海は美しくて素晴らしかったのですが、ちょっとだけ不満を言うと、渡されたシュノーケリングの道具がマスクとシュノーケルだけで、フィンがないので、泳ぐのが少し大変でした。ライフジャケットを着ているので体は浮くのですが、波が来たりするとなかなか前に進まず、これ、筋トレ? って思うくらいバタバタと泳がなければなりません(しかも洞窟ツアーでけっこう疲れていたし)。シュノーケルも何だか古くてクタッとしていたので、次に来るとしたらマイシュノーケリングセットを持ってこようと思いました。

あと、びっくりするほど大きなウニ(針の部分を入れると全長70-80cm近くありそう)がところどころにいて、浅瀬な場所で下に立とうとしたときに針で足を刺してしまい、一瞬パニック状態になりました。刺した瞬間はすごく痛いし、足の裏を見ると黒い点になっているので棘が入った!と思ったのですが、しばらく泳いでいたら何ともなくなりました。もう一人一緒にいた女子・ガチャも同じようにウニの棘で足を刺したのですが、お兄さんに言うと「Don't worry(つまりマイペンライ)」と言われたそうです。ほんとかよ。しかし確かにその後、痛みは無くなり、問題はありませんでした。とはいえそういう危険から足を守るという意味でも、フィンがあったらよかったかなあ。

観光地ズレしてない島民が愛おしい

そんな感じで、時々不安になったものの、楽しい時間を過ごした私たち。「すごいよかったよ!ありがとう!!」「コップンカー!」と感謝を伝えても、「バイ」とこちらを見向きもせず片付けをするそっけないお兄さんたちでした(笑)。

ホテルに帰ってきたらぴったり4時間!

(私)「お兄さんたちのタイムキープすごいねー」
(夫)「いや、でもこれ俺らが勝手にタイムキープしただけじゃね?

…たしかになんの仕切りも説明もなく、常に次の行動を促したのは私たちでした。逆にこんなに頼りないアテンドもなかなかないので、そこがおもしろかったとすら思えてきます。

お兄さんたちだけでなく、ホテルのお姉さんや他の売店の人にしてみても、頼んだことはそれなりにやってくれるのですが、積極性がいまいち足りないクラダン島。

たぶん急に地球のトップビーチに認定されてしまって彼らも「えっ!? うち??」って感じなのかも。さらにいうと「ありがたいけど…ありがたいけど…なんかめんどくさい…」って感じなのかも。いや、あるいは「だってそんなこと急に言われても、英語できねーし」って感じなのかも。でもこの観光地ズレしていない感じがじわじわと愛おしく思えてくるし、地球イチたる理由のひとつなのかもしれません。

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