久しぶりのマンハッタン

今日は急に息子が友達とチェルシーピアノスケートパークに行くと言うので送って行った。
日曜日は道も空いているし、ついでに街中を少しうろうろするかって事で
チェルシーからグリニッチビレッジ、ソーホー、チャイナタウン、ユニオンスクエアからタイムズスクエアまで色々と足を伸ばした。

分かってはいたけど、やはりビックリするくらい街は変わってしまった。
数ヶ月前よりももっと沢山のビジネスが消えていた。テナント募集の空き物件の看板が目立つ。

特にショックだったのはチェルシーマーケット。営業している店もあるが本当に気の毒な程度。 いつも歩けない程観光客でごった返していたアーケードにはスタッフが所々に立っていて、挨拶をしながらみんなが一方通行を守っているか見張って一番人気だったロブスタープレイスの中の変貌ぶりは凄かった。あれだけ活気のあった魚屋、ゆでたてロブスターを立ったままかぶりつく人たち、、有名なロブスターロールにクラムチャウダー、、もう販売さえしていなかった。かつて座る席を取る事自体不可能なくらい大盛況だったのに。。。 
私の大好きな本屋は空いていて、相変わらず素晴らしい本と雑貨のセレクションが保たれていたし、そこそこお客さんも入っていたのでほっとした。

タイムズスクエア周辺はもっと悲惨だ。ブロードウェイがないと言うのは致命傷と言う現実を叩きつけられた気分だ。いつも長蛇の列だったシェイクシャックもガラガラで、人気のイタリアンも、トレンドになっていたフードホールも閉店していた。

私自身、ニューヨークで長年飲食に携わってきて、ここ数年は自分もレストラン経営をするチャンスが幾度かあったけど、理由あってやらずじまいでいた。
周りの人達は ”やらなくて良かったね、もしお店やってたら今頃本当大変な事になってたもんね、ギリギリセーフだったね。” と言う。

でも私にとって飲食業は人生の一部の様なもの。
こんな中でも新たにお店を開けようと言う勇気のある人たちもいる。
やらなくってセーフだったね、なんて言うのはちょっと違う。
去年開けてても、このコロナの真っ只中でもやる人はやるし、そう言う人はこの状況でもそうでなくてもきっと成功出来る。今すぐでなくても諦めない人たち、諦めないビジネスはきっと上手く行く。

根拠のない願いだけど、今頑張って耐えて毎日お店を開けている経営者に
尊敬の意を込めずにはいられないし、心から応援したいって思う。

そう言う事を色々考えながらマンハッタンを後にした。
もう真っ暗になった帰りのハイウェイからトランプの高級アパート群が良く見えた。 いつになく高層アパートの窓の明かりが多く光っていた。
今夜から雪のニューヨーク、屋内飲食が出来ない中で多くの人達が自宅で過ごしているのが良く分かった。



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