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読書の記録 猪木寛至『アントニオ猪木自伝』

 アントニオ猪木さんがこの世を去りました。この本を買ったのは、その数ヶ月ほど前のことで、買ったまま読まずにいたら亡くなってしまわれ、なんともいえない罪悪感にかられてしまいました。どうしてご存命のうちに読まなかったのでしょう。

 1998年に刊行された『猪木寛至自伝』を文庫化にあたり改題、「エピローグ」を加えたものです。少年時代のブラジル移住、力道山との日々、異種格闘技戦、国会議員時代のことなど、全てが猪木の都合のいいように書かれています。自伝だから仕方がないでしょう。馬場さんや新間さん、武藤さん、高田さん、長州さん、前田さんとかに話を聞いたら、また違う見解が出てきそう。

 マサ斎藤との巌流島決戦とか、国会議員やった頃のこととかって、記憶にはあるけど、詳細を覚えてなかったので「そういうことやったんか!」っていう新鮮な驚きがありました。私が生まれる前の出来事にも。それにしても逆境を跳ね返す天性の明るさというのか、周りを振り回しながら見切り発車して、やっぱり失敗して、ということを繰り返しているのにそれでも愛され続けている不思議な人。生き様に憧れはありますが、あんな生き方、どうがんばってもできないから、遠くからなら微笑ましく見え、応援したくなるのでしょう。近くにいたら大変だと思う。

 閉塞感あふれる現代社会の逃げ場として、一家に一冊あるといいと思います。

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