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映画鑑賞の記録『ゴーストバスターズ・フローズンサマー』

 我が家は歩いて5分ほどのところにビビ二条という商業施設があり、施設内にTOHOシネマズ二条という映画館があります。
 職場のある四条烏丸の商業施設にも京都シネマというミニシアターがあるのですが、京都人が意外と金閣寺に行かないのと同じで近すぎるゆえになかなか観に行くことがなく、最近それを実にもったいないことなのではないかと思いはじめました。
 
 私の実家は滋賀県北部、湖北町で、実家に住んでいる頃、映画館に行こうと思えば滋賀県南部、草津まで足を伸ばさねばなりませんでした。※いまは確か南彦根に映画館ができているはず。映画一本観るのに何駅分電車乗らなあかんねん!っていう当時の私にとって垂涎の的といえる立地に住まっていながら映画を観に行かないのはちょっとした罪なのではないか、ということを思いはじめたわけです。

 とにかくそう思いはじめたからには何か観に行かねばなるまいということで調べてみたらゴーストバスターズの新作が公開されておるではないか。80年代に一世を風靡したゴーストバスターズシリーズのことを私は主題歌くらいしか知りません。少しだけ世代とズレてるんですよね。もう少しマセガキなら観ていたかもしれませんが。なのでゴーストバスターズとはなんぞや?ということをさほどよく知らないまま観に行ったわけですが、後で聞いた話によると、ゴーストバスターズの昔からのファンの人たちにとっては各所にオマージュの散りばめられた秀作であったらしい。80年代のゴーストバスターズに出演していた俳優さんが「え!あの人がこんなところに出てくるの?」というところに出てきたり、「まさか、あの俳優がそんなことをするなんて」という驚きに満ち溢れ終始ニヤニヤしてしまうというような、これは人から聞いた話であり、しかもその人も誰かから聞いた話らしいので、どこまでが真実かは皆さんで判断してほしいのですが、ともかく、オールドファンにとってはたまらない内容であることは間違いないらしい。

 オールドファンではない私にとっても面白かったのは、現代のニューヨークが舞台であり、現代人が普通の生活を送っており、もちろん科学も発達している世界にあって、ゴースト(幽霊)の存在が認められており、ゴーストに対して科学的アプローチを試みているところがすごく面白かったです。ゴーストの存在が当たり前で、厄介な存在であるがゆえにそれを倒すためのゴーストバスターズという組織があって。でも厄介な存在を倒すための組織もやっぱり厄介だから世間から冷たい目で見られていたり、ゴーストがいることが普通の世界での普通の暮らしは私たちが住むこちらの世界とはやはりどこか違っていて、けど、それが殊更異常な世界であるとは語られないのが面白いですよね。

 物語も荒唐無稽というか、「そんなんありなん?」という無茶な展開があったりするんですが、それも仕方ないんです。私たちの住む世界とは違うんですから。「なんぼなんでもそれは無理があるやろ」という設定も不可思議さも、そんなものは些細なこととばかりに強引に押し進んでいくところも思わず声を出して笑ってしまう面白みに早変わりし、あー、よく聞く「一周回って面白い」ってこういうことなんかいな、と感心した次第でございます。オールドファンじゃなくても十分に楽しめます。ゴーストバスターズ・フローズンサマーは現在公開中。

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