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カビの生えないパンは悪いパン【怪談・怖い話】

若い母親の美由紀は、ネットで読んだ「某製パン会社のパンは添加物まみれだからカビない」という噂を信じてしまった。彼女は「添加物は身体に悪い」と固く信じ、スーパーで買ったパンを家族に与えることを断固拒否した。

美由紀は手作りパンを焼くのが趣味だった。だからこそ、家族のために手作りパンを提供し続けた。しかし、ある日いつものように焼いたパンに見えない雑菌とカビの胞子が潜んでいた。気づかぬうちにカビ毒とサルモネラ菌が発生し、子供たちはひどい下痢と高熱に苦しむこととなった。

病院に緊急搬送された子供たちは一命を取り留めたが、数日間は危険な状態が続いた。医師から事情を聞かれた美由紀は、自分の過ちに気づかされた。

某製パン会社のパンがカビない理由は、添加物ではなく、製造過程が非常に清潔であり、包装がしっかりしていること、さらには発酵時間の調整によるものであると科学的に証明されていたのだ。

美由紀はその後、自分の誤解を深く反省し、科学的根拠に基づいた正しい情報を大切にするようになった。彼女は再びパンについて学び直し、安全な選択をするために努めることを決意した。家族の健康を守るために、もう一度正しい知識を持つことが大切だと痛感したのだった。


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