都庁で働く。プロジェクトマネージャー、ITコンサルタント、システムアーキテクトの仕事
東京都では現在、デジタルシフトをともに進める仲間を募集しています。
今回募集しているのは次の5つの職種です。
採用予定人数は10数名程度、募集期間は8月14日(日)までです。※11月1日付採用(※10月1日付採用をご希望の方は7月24日(日曜日)まで)
【追記】募集期間を8月14日まで延長しました。
皆様のご応募を心よりお待ちしております。
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このnoteでは、デジタル人材の募集にあわせ、2回にわたって都庁で実際に働くデジタル人材の声をお届けします。その前に、なぜ今私たちがデジタル人材を募集しているのか、東京都の実情をお話しします。
東京都で今、デジタル人材を募集する理由
デジタル人材が結集する都庁の組織「デジタルサービス局」が発足したのは1年前の2021年4月のことです。局の発足にあわせて民間出身のデジタル専門人材の採用も強化し、2022年4月には24人体制となっています。
民間の任期付きデジタル専門人材の採用を都庁で開始した2017年11月当時、無線LANが整備されていないアナログな業務環境の中で最初の扉を開けた「最初の8人」の時代からすると大幅に拡大しています。
局の発足と並行して、都政のあらゆる分野でデジタルシフトが進んだことで都庁内の各局から大小さまざまな支援が求められるようになり、個別の案件にデジタル人材を「アサイン」する形で業務を進めるようになりました。
20人を超える体制へデジタル人材が増える中、知恵を出し合い、協力しながらより大きな課題に対応していくため、これまでは「個人単位」のスキルに頼って対応していたものを「チーム」で対応することとし、今年4月から、PM(各局支援)、PM(区市町村支援)、HR(組織人材)、Engineering、UI/UX、セキュリティの6つのチームを編成し、それぞれのチームにリーダーを設け、より組織的に課題に対応を始めています。
このように支援体制を整えた結果、デジタルサービス局による支援案件は増加を続け、2021年度末には累計255件にまで増加しており、さらにこの4月からは昨年度を上回るスピードで加速度的に対応案件が増加しています。
増え続ける各局や区市町村のDXの支援依頼に対応し、都民のニーズにスピード感をもって応えていくためには、まだまだデジタル人材の力が必要です。そこで、今回は「10数名」という大きな規模でデジタル人材を募集することにしました。
では、デジタルサービス局に寄せられる案件はどのようなもので、そこにどのように向き合っているのか、都庁で働くデジタル人材にお話を伺いました。
都民サービスに直結する各局の事業を支援する。【プロジェクトマネージャー(各局支援)】
各局から寄せられるDXプロジェクトに伴走する「プロジェクトマネージャー」の仕事について、萩田学さん(2022年4月採用)に聞きました。
東京都には、福祉、産業、環境、交通、水道・下水道、まちづくり、教育など様々な現場があり、それぞれの分野ごとに、福祉保健局、産業労働局、環境局、交通局、水道局、下水道局、建設局、都市整備局、教育庁など、多くの「局」が事業を執行しています。
こうした各局の事業は都民サービスに直結するものであるため、これを支援するプロジェクトマネージャーは、東京都のDX化にダイレクトにつながっていくとてもやりがいのある仕事です。
支援対象プロジェクトのテーマ、フェーズ、規模、内容などは多岐にわたり、ICTの専門家ではない各局の担当者に対し、知識や経験をもとに適切な助言を行います。各局からご相談いただくプロジェクト数は非常に多く、常に10以上プロジェクトを並行して支援しています。各局から寄せられる依頼に自分の提案を付加価値として提供し、依頼者から感謝されたときは、とてもやりがいを感じました。
住民に近い区市町村を支援する。【プロジェクトマネージャー(区市町村支援)】
デジタルサービス局には、都庁内の各局からだけではなく、都内の区市町村からも支援依頼が寄せられます。そうした区市町村のDXを支援する「プロジェクトマネージャー」の仕事について、藤田武臣さん(2022年4月採用)に聞きました。
都内には62の区市町村が存在し、住民に近いところでサービスを行っています。特に規模が小さく、ノウハウのない自治体はDXに着手するための支援を必要としており、私たちが現場に入って区市町村を支援しています。住民に近い立場の自治体だからこそ支援のインパクトは大きく、その意義を日々感じています。
元々はシステム開発ベンチャーで介護を支援するAIシステムの開発に携わっていましたが、担当していた介護現場ではDX化が進んでおらず、システムを投入しても現場の心理的抵抗が大きいことに気づきました。難しい中でもプロジェクトマネージャーとして業務を行ってきた経験を生かし、行政というより大きな観点からDXを推進したいと思い、東京都に転職しました。
行政においてもDXの波は来ており、そのうねりの中で日々主体的にDXを推進しています。このような時代であるからこそできる行政での経験は貴重だと感じています。
相談を解きほぐし、技術的な解決を提案する。【ITコンサルタント、システムアーキテクト】
都庁内の各局、区市町村から寄せられる現場の切実な思いに対し、自らのデジタルの知見をもとに解決策を提案する「ITコンサルタント」の仕事について、岡本拓さん(2021年11月採用)に聞きました。
都庁の各局や区市町村、政策連携団体からは、「困っているのだが、何から手をつけてよいのか分からない」、「無数にあるデジタルツールの選択肢から、何を選べばよいのか分からない」といった相談が寄せられます。ITコンサルタント職は、DXプロジェクトの上流工程において、それらの相談をよく聞き、解きほぐしていくことで、施策決定への導きを行う業務を担っています。
私は現在、行政手続のデジタル化に係るBPR支援に関わっています。行政手続をデジタル化するといっても、単に既存の紙の手続をそのままデジタルに置き換えるのではなく、そもそもの業務フローをデジタルを前提としたものへ転換していく必要があります。そこで各局をハンズオンで支援し、BPRによる業務フローの最適化に携わっています。
前職はシンクタンクの主任研究員でしたが、自治体の案件を「受託」する側ではなく、自治体側からプロジェクト全体をリードする立場で働きたかったので都庁に転職しました。自らが受託する立場であったことから、自らの経験をもとに、ベンダーと渡り合えるよう支援者に対し助言を行っています。
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各局の支援依頼を実際のシステム設計の現場に落とし込んでいくためには、技術的な知見が必要です。そうした業務を行う「システムアーキテクト」の仕事について、八田さん(2022年4月採用)に聞きました。
システムアーキテクト、エンジニアリングの仕事では、技術のプロフェッショナルとしての経験と意見を求められます。先見性をもって事業推進に必要な技術的要素を助言し、必要な技術やサービスを必要なコストで必要なタイミングで最適解を導きだして提案、時には数カ年計画で提案しバトンを次の世代へ受け渡す事が求められます。
現在、ワクチン等コロナ関連事業、市場衛生検査所のシステム開発、各種ネットワークの立上げや基盤開発事業の支援に関わっています。機密事項もあり、ここではその詳細を子細にご紹介できないのですが、市場衛生検査所の取組についてはnoteにまとまっているのでこちらをご参照ください。
内外問わず多くの人と関わりを持ちながら進めるのが都のDX推進です。ITの知識も経験も人によって様々です。その違いを吸収して、事業を一緒に組み立てて進めていくことが求められます。その分、事業が立ち上がった時ややり切った時は、今までにない経験になります。
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ご応募お待ちしています
さて、こうして声をお届けしてきたように、現在、デジタルシフト推進担当課長は都庁内で広く活躍しています。
皆様の積極的なご応募、心よりお待ちしております。
次回のnoteでは、UI/UXデザイナー、リードリクルーター、セキュリティスペシャリストについて、都庁で働くデジタルシフト推進担当課長の声をお届けします。お楽しみに。
【追記】宮坂副知事のメッセージを公開しました
副知事と職員のインタビューも公開しました。ぜひご覧ください。