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門前日誌 -見る、言う、聞く-

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NPO法人日光門前まちづくりnote部が運営する「門前日誌」です。日光門前にまつわる「暮らし」について、各々の視点で綴ります。
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#地域デザイン

ワーキンググループ、発展的解散。

【発展的解散】 【第三次ワーキング発足へ】 「日光東町ワーキンググループ」というまちづくり組織がありまして。 自治会長(町内会長)さんたちの組織「東町まちづくり推進委員会」にぶら下がった組織なのです。 ちなみに、東町(ひがしまち)というのは、概ねJR・東武の両日光駅から社寺前の神橋までの地域を指します。この中で各町内が分かれています。 これまで、第一次ワーキンググループ(2002〜2004)第二次ワーキンググループ(2012〜現在)と活動・議論を続けてきて、それぞれ規範の

特別な街路灯なのです。

下書きまで書いて、滞る。 その繰り返し。 これはいかんということで、久しぶりの #門前日誌 を。 ご存知、龍の街路灯。 新しく拡幅された大通りの区間に立ち並んでいる。 この街路灯、プラン中には紆余曲折あったと聞くが、最終的には住民の意見が反映された形になったそうだ。 当時の熱意と、それを受け止めてカタチにした行政のやる気と知恵も感じ取れる。 最初の工区(松原町)が終わって、除幕式を開催したのが2009年なので、早14年。 除幕式アーカイブ↙︎(他の写真はこちらから)

奥日光の中禅寺湖畔で考えたこと

休日。 奥日光へふらりと。 「ふらりと」と言う表現は、途中いろは坂が待ち構えている行程に相応しいかどうか。でも、車で2~30分で天空の湖畔に到着するのだから、表現としてはまあ良いのかな。 来るたびに、この自然環境の中に社寺と門前町があるということを再認識する。 ダイナミズムと信仰。 人はかつて、この自然の中に親しみや喜び、感動の他にも畏怖も見出したのだろう。 自然環境、風景から受ける印象やそれを起因とする心の動きによって住環境がかたちづくられる。 住は即ち生業。生業は町を

門前日誌レビュー[番外編]

日光門前に関わる若手が綴る「門前日誌」。 めでたいことに、書き手が増えました! 新たな書き手はトウカイボウ氏で、社寺等の修復を本業として、プライベートでは修験にも関わる若者です。(なんと貴重な存在だこと!) そのトウカイボウ氏のデビュー記事がこちら↙︎ 何というナイスなタイトル!笑 お祭りを通して、彼の興味やパーソナリティが充分に垣間見えて面白い記事です。 各町の会所をまわる、というかまわらなければならない大きなお役目を果たしながら、それぞれ町内の会所(かいしょ)で拝

観光の“伸び縮み”

この春でコロナ禍のフェーズが大きく変わり、日光の門前町の観光が再始動した。 大通りをゆっくりと歩く外国からのゲスト、たくさんの修学旅行生のバスの連なり。 観光産業が主とはっきりと言い切れるこの街には、慌ただしくも安堵が漂っているように見える。 ただ、以前からの課題は何ら変わっていない。 ある時期ある時間帯には人で溢れて、そうでは無い時には全く別の街のように静まり返って。 相変わらず、それを繰り返している。 数年前に、下野新聞のコラムで観光と“伸び縮み”について書いた。

“楽しみ”と“面倒”は紙一重。

コロナ禍は続くも、社会は、世の中は、まわり出した。 一進一退がありつつも、昨年後半からは、特にそんな実感が大きい。 いや、もはやコロナ禍が続いているのかどうか。 移動や経済活動は確実にのびているだろうが、よく考えればコロナ禍以降の様式も残る。 慣れとは怖いものだ、などとふと考えている。 恒例の行事や習慣など、停止・停滞してしまったものも多かろう。 それらも徐々に戻って来ている。 暮らしの変容は時にジワジワと、時に急激に訪れる。 パンデミックは、否応にもその両方を実感させら

伝統と革新と

またもや久しぶりの門前日誌になる。 レビューの途中ではあるが、最近またもや強く感じていることを。 この6月に、コロナ禍以来の八坂祭(町内のもの)があったり、7月に入ってテレビで京都の祇園祭(前祭)の様子を観たり、あるいは、門前のまちなみを修景していくプロジェクトの準備が本格化したりと、日々過ごす中で、常に考えねばならぬこと。 それが、タイトルにした「伝統と革新」だ。 都市、まちは常に"誰か"によって編集されていく。 時代の大きなうねりやそれによる暮らしの変化だったり、技

門前日誌レビュー[その2]

前回のレビュー[その1]の続きです。 日光の門前町に「関わる」若者たちの綴る日誌。 冊子化した巻の壱には12の記事が収録されています。 その記事一つ一つをレビューしてみています。 今回は中間の4つを。 「通う場所から、帰る場所へ」髙橋(2021年6月26日) ついに、日光の門前町に暮らすことになった髙橋くん。なんと、新居では樹齢350年をこえる江戸期から門前町を見守る枝垂れ桜と同居することになりました。 その喜びとともに、自分の暮らす場所に余白を作りたい、との意思が語られ

門前日誌レビュー[その1]

昨年末発刊した「門前日誌-見る、言う、聞く-」は、そろりそろりと配布中です。 先日、下野新聞で記事としてとりあげていただいたことなどもあり、お問い合わせも増えてきました。 日光の門前町に「関わる」若者たちの綴る日誌、どうぞ見守ってやってください。 さて、冊子化した巻の壱には12の記事が収録されています。 その記事一つ一つをレビューしてみます。 今回は最初の4つを。 「故郷の原風景に彩りを。」宮崎(2021年5月3日) 出自と両親への感謝、祖父からの影響が語られます。 「祖

石と木の文化 -石編-

またまた久しぶりになったマガジン「門前日誌」への投稿。 年度も新しくなったので、気持ちも入れ替え?投稿してみようと思った次第。 我ながらつくづくルーティンが不得意な気質を嘆いている。 さて、“カタチに見える日光の特徴”を考えてみている。 以下、メモがわりに綴りたい。 石と木、だ。 これは、日光に限ったことではないのだけれど、整理して細部を考えると、特殊性、固有性が見えてくる。 それで、今回は石について。 日光の石の主なものは安山岩だ。 ・土木技術への活用:稲荷川や大

まちの新陳代謝

久しぶりに門前日誌のために書いてみる。 【新陳代謝】 1.新しいものが古い(=陳)ものと次第に入れ替わること。 2.(生理)生物体が生存に必要な物質を体内に取り入れ、用済みとなった古い物質を体外に出す現象。物質代謝。 新陳代謝について辞典で調べると、こうある。 まちも新陳代謝を繰り返しながら、長い時間存在する。 大概において、増減やそれと別の意味での変化をともないながら。 人(住民)の入れ替わりはもちろんのことだが、店の入れ替わりが分かりやすかろうと思う。 日光の門