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門前日誌レビュー[その1]

昨年末発刊した「門前日誌-見る、言う、聞く-」は、そろりそろりと配布中です。
先日、下野新聞で記事としてとりあげていただいたことなどもあり、お問い合わせも増えてきました。
日光の門前町に「関わる」若者たちの綴る日誌、どうぞ見守ってやってください。

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さて、冊子化した巻の壱には12の記事が収録されています。
その記事一つ一つをレビューしてみます。
今回は最初の4つを。

「故郷の原風景に彩りを。」宮崎(2021年5月3日)
出自と両親への感謝、祖父からの影響が語られます。
「祖父のように何かしら日光に笑顔をつくる人間になる!」という目標が立てられているとおり、故郷・日光への愛も伝わってきます。
これ、高校時代から立てられた目標だということ。是非、そのための修行に励んで、その目標を達成できるように願っています。
宮崎くんのキャラクターが浮かぶような、優しく、しっかりした淡いテイストのイラストが凄く良いです。春の祭りの空気感が出てますよ。
(3年やっていないので、既に懐かしい…)

「まちの魅力を掴む建築」宮崎(2021年5月11日)
好きな建築。アントニン・レーモンドのイタリア大使館別荘をとりあげています。
もちろん、私も好きな建築です。あそこは、桟橋や湖畔までの園地など周辺の環境も本当に素晴らしいよね。
そして、窓からの絶景。
短いテキストながら、宮崎くんは、「地元の職人さんたち」「素材」「環境」あたりに注目しているのかな、と思いながら読めました。
(あっているかな?)
これから大事になることって、実はその辺の歴史に学べるかもしれないですね。

「らしさをさがして」高橋(2021年6月1日)
髙橋くんらしく、少しアカデミックな文章。良いです。
大学院生時代の自身の研究に触れ、「暮らし」「営み」「生業」から読み取れる特徴「らしさ」を探しつつ、町並みを分析したとのこと。
まだまだ眠っている「らしさ」を発見していきたいのだという。
今や日光門前の住民となった髙橋くんだけど、客観を持ってその辺をさがしていって欲しいと思っています。
また、他のまちとの比較から見えてくることなんかも大切かもしれないね。
大プロジェクトのワクワクも忘れずに!

「生活圏の美しさ」宮崎(2021年6月26日)
観光地「だけじゃない」。生活圏。そんな言葉が並んでいて、この門前日誌の意味をまさに言い当ててると思いました。
弥生祭に触れ、多世代が関わるそのコミュニティの重要性を述べています。
美しい風景をどう継続・継承できるか。まちにとって今後さらに大きな宿題になると思いますが、まずは今できることを一緒に考えて行動していってもらいたいです。
もちろん、今は離れているけど。
(強く思っていれば、結構キャリアってそれに近づくもんです。)

冒頭の4つの記事で二人は、原風景、魅力、らしさ、美しさ、というようなワードを使って、冒険に出発しました。
さあ、果たしてどこを経由して、どこに帰着するでしょうか。
暮らしや生業、営み、生活圏、という言葉が、たくさん出て来ていますが、大きな鍵になりそうですね。
この冒険では、その鍵で開けなければいけない扉が今後もたくさん登場しそうです。

NPO法人日光門前まちづくりnote部 | 岡井 健(世話人)

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