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【連載】第6次本州紀行~苫小牧→名古屋→大阪→敦賀→苫小牧~ 第1話「北斗」※ホテル禁止

0.はじめに

ホテル禁止の旅第4弾。今回は日本最長フェリー、苫小牧→名古屋航路に挑みます。長距離フェリー2つを組み合わせた壮大な旅となりました。
それではスタート!


1.北海道脱出編「北斗」

日本最長航路が北海道にあると聞けば、乗らずにはいられまい。
その航路こそ、今回乗船する苫小牧→仙台→名古屋航路である。
日本の長距離フェリーというと東京から小笠原諸島や門司港、鹿児島から沖縄へ向かう航路が思い浮かぶ。これらも相当長いが、苫小牧→名古屋はさらに長い航路だという。乗船時間は約40時間。ほぼ2日である。
飛行機や新幹線がある今、わざわざ苫小牧~名古屋を船で移動する人は変り者かもしれない。
だが、スピードが増すばかりの世界に嫌気が差した人たちにとっては、むしろ船旅こそ正常で、飛行機や新幹線の方が異常に映るのかもしれない。
この果てしない長旅の始まりは、お馴染みの札幌副都心・新札幌駅だ。この船旅シリーズで大活躍の新札幌駅だが、かつては白石乗換も有用だった。しかし普通列車が北広島や千歳で分断された今となっては、新札幌駅に頼るほかはない。早く白石駅に光を当ててほしいものである。
今回の航路はこれまでより圧倒的に長く、苫小牧港到着までに体力を温存しておきたい。すなわち、ダイヤ改正後における、数少ない直行手段の特急北斗で向かうことにした。
快速エアポートで間に合うことは織り込み済みだが、千歳乗換が生じるので、直行して体力の温存を図るのが狙いだ。直通がなくなって2両編成に乗客が押し寄せるので混雑率が上がってしまったのだ。
まあ、過剰投資のような気もするが、今回は相手が違うからたまには良いだろう。何しろ40時間だ。半端ではない。

特急北斗

北斗乗車。全車指定席のため、車内改札なしだと思われたが、改札に来た。どうやら直前に購入するとタブレットに反映されないらしい…。
と思っていたが、なんと私が席を間違えていたようだ。正しい席に座り直し、苫小牧到着を待つ。
ダイヤ変更で過密になったため?か、北広島駅では減速し、スピードは遅い(別に関係ない?)。島松から一気に加速し、あっという間に南千歳に到着し、その後植苗、沼ノ端を通過し、スムーズに苫小牧到着。
もっとも、早く着いたので時間を持て余し気味である。
駅隣接の「ハマナス」で食料品を買い込む。どうせ船は混んでいるから、食事は買っておいたほうが良い。うるさいレストランで食事するのは私の性に合わないから。
断言しよう。今宵の船は確実に混む。
断言しよう。今宵の船は確実に混む(大事なことなので2回ry)。

フェリーターミナルに到着。相変わらず騒がしいので、静かな場所で少し時間を過ごす。あれだけの旅行客がいるというのに、誰もかれも似たり寄ったりのキャリーケースを引きずっているのをみると、文化的な貧しさを感じざるを得ない。誰か奇抜なデザインのカバンでも流行らせてくれ、と思わなくもない。

食堂であんかけ焼きそばを注文。辛口ラーメンは酔いを誘発するおそれがあるので、これが一番だろう。ボリュームもあるし。
人がいなくなってから乗船手続きを済ませ、人がいなくなってから乗船する。今回の船は「きそ」号で、国内最大級のカーフェリーだ。
前回は雑魚寝貸切だったが、今回は寝台部屋らしい。
さあ、約40時間に及ぶ船上生活の始まりだ。
(続く)

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