[ウルトラマンの日記念]国語辞典に載った特撮ヒーロー
本日7月10日は「ウルトラマンの日」だそうだ。
この「ウルトラマン」がとある辞書に載っているのである。その辞書とは、三省堂が出版する「三省堂国語辞典」(以下「三国」)である。「三国」は現在第七版まで出版されているが、「ウルトラマン」が載っているのはそのうちの第四版(1992年)と第五版(2001年)のみである。どちらも同じ語釈で、接頭語「ウルトラ」の中にあった。
実は、国語辞典に固有名詞が載るのは極めて稀である。あれもこれもと入れてしまっては、収拾がつかなくなってしまうことは容易に想像できる。新語・流行語の扱いに関して、「三国」第四版の序文には次のように記されている。
「三国」の先見性は見事だった。「ウルトラマン」は間違いなく日本語として定着した。筆者を含め少なくない数の少年たちが、赤白帽のつばを立ててかぶり、ヒーローごっこに興じたものである。
参考動画:【マジカパーティ アニメ】第7話「正義のヒーロー? アカトリシロウ!」(2分34秒〜)※期間限定配信の可能性があります。
ちなみに、「三国」第四版に遅れること16年、「ウルトラマン」は「広辞苑」第六版(2008年)にも採録された。こちらは独立した語として配置されている。
なお、ウルトラマンが戦う「怪獣」についても興味深いことがわかったので、改めて紹介したいと思う。
書きました→【怪獣】という言葉はいつから使われているか
引用元・参考文献
三省堂国語辞典 三省堂
第四版 第13刷(1996年2月10日発行)
第五版 第9刷(2004年1月10日発行)
広辞苑 岩波書店
第六版 第1刷(2008年1月11日)
佐々木健一「辞書になった男 ケンボー先生と山田先生」文春文庫、2016年、52ページ〜56ページ。
画像はいらすとやさんより。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?