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週刊東洋経済10月30日号「私大トップ13校次の戦略」【ビジネス書の内容感想ブログ】

最近、週刊東洋経済の私大特集を見たので、その中からいくつか気になった記事について記します。

大学別に出世力、就職力、ダブル合格時の進学先を点数化していたので、以下のような方々は購読して参考になる情報が得られると思います。ぜひご覧になってください。

・進学する大学、学部先で迷われている学生さん、親御さん
・大学の研究機関としての実力を知りたい方

1.ニュース最前線(ENEOS巨額買収に伴う再エネシフト)

ENEOSが再生可能エネルギー電力大手のJRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー)を買収することを2021/10に発表した記事です。記事ではガソリン車への移行や脱カーボンが謳われる中で、再エネへのシフトが遅れたのではないかと述べています。

直近のENEOS(旧JX)の話題は、東燃ゼネラルとの経営統合(2019年)でした。これによりENEOSはガソリン販売のシェアを50%近くまで伸ばし、営業利益でみても成功していますが、そのさらに先を見据えた企業方針を打ち出せるかは経営を大きく左右するだうなと思いました。

競合のコスモ石油は2018年の中期計画で、再エネで収益多角化を示しており、この数年の差が大きく響く気がします。しかし、ENEOSは一方で液体窒素、水素、バイオマスのエネルギーにも関連してきますので、これからの事業改革により猛追を仕掛けることは間違いないかと思います。

2.トップ私立大学の現在地

ポイントは、

・少子化による大学入学者の減少。2040年までに2割減
・一般選抜入試の定員数の減少
・世界大学ランキングで日本上位私立大学の埋没

私立大学でいえば、ほぼ半数で入学者が定員割れとなっているとのこと。大学の収入を支える授業料が確実に減るわけですから痛手であることは間違いないです。しかしそれは地方大学であり、都心の大学では学部増設なども加えて学生数は増えているようですね。この二極化は学生や人が地方から離れていることも拍車をかけて両輪で進んでいくことになりそうですが、歯止めをかける術はあるのでしょうか。

また、産業医科大学、慶応、早稲田であっても世界大学ランキングでは400位~1000位というのが驚きですね。ランキングの決め方では大学の研究成果、論文引用数等が重視されるかと思いますが、研究に力をいれない学部が多い私立大学では不利になるのも頷けます。世界からの評価が低いデメリットとして「外国から優秀な人材が来なくなる」「共同研究に入れてもらえない」が大きな痛手だと思いました。大学の地位が落ちていくことは、国として研究が遅れ、技術力でどんどん後れを取っていくと思いました。

3.出口で評価する最強の学部

☆ここからの特集が特に気になる方が多いかと思います。

ここでは、どれだけ有名な企業に就職している(出口)かを点数づけて比較して掲載しています。有名な企業というのは①難関・人気企業への就職比率②公務員・教員就職比率③大学院進学率の3つで診断しています。
①はコンサル、5大商社、メガバンク、放送局等の小項目があります。

総合点数ランキングでは、慶応(法、経済等)早稲田(先進理工、創造理工等)理科大(工等)の3校で占められていましたが、やはり就職の強さでいうならこうなるだろうなと思いました。一方で、学部を加味していたので、理系学部の強さには嬉しかったですね。

また、学部別に大学をランキングを示した表も6ページにわたって掲載してあります。とはいっても、どの学部で比較しても慶応早稲田が強いですね。

ちなみに見方によってはコンサル系、5大商社、放送局への上位学部も見えます。これは慶応の法学部がそれぞれでTOPでした。続いて慶応の経済、商学部、早稲田政経が続きます。これらの学部からなぜ人気かはわかりませんが、ランキングからはいろんなことが読み取れるので面白いです。

もちろんこのランキングだけをみて進学先を決めることはないと思いますが、お子さんやご自身のために多々ある大学・学部から参考にすることができるのではないでしょうか。

バックナンバーはコチラ。

以上です。

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