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図書館のお便り『いつも時間がないあなたに』

……人々の想像が創り出した町、加美原町。
この町の住人は発想を広げることが好きだ。
今日も「これから」を考える一日が始まる。

◆ 加美原町には、「図書館」がある

本は読むものではなく、使うもの。
それがこの町の暗黙のルール。
初めて訪れた人は少し戸惑う。
静かにするどころか、よく対話がおこなわれているのだ。

アウトプット、言語化、表現。
この町では「わかりやすく話すこと」が評価される。
今日も一冊の本について、住人たちは知恵をまとめていた。

そうして今日もこの図書館には、「これからの知恵」が蓄積されていく。

『いつも時間がないあなたに − 欠乏の行動経済学』
(最短まとめ)
 ・時間やお金の「欠乏の正体」について書かれた本
 ・欠乏に陥るメカニズムと、それを防ぐポイントが学べる
 ・時間やお金を生み出すには、想像以上に早い準備が必要


◆ 「これからのことを考える」vs「でも時間がない」

行動を起こし始めた人は、時間管理につまずきやすい。
大事なことに集中したいと思いつつ、つい目先の締切に追われてしまう。
「次に時間ができた時は必ず!」と思うものの、結局は失敗を繰り返す。

それは多くの住人がたどってきた道でもある。
それは「スケジュール管理をうまくやればいい」という話ではない。
「時間管理には、想像以上に早く取り組む必要がある」
と理解することから時間管理をは始まる。

◆ 時間の欠乏は、「豊かさ」から生まれていた!

時間が足りなくなるメカニズムは、一体どこから始まるのか?
さかのぼって分析していくと、その原因は「豊かさ」にあった。
「豊かな時期の資源配分を間違うと、大損害を被る」ということだ。

食料やお金の配分を間違えると飢餓や貧困が生じるように、時間の配分を間違えると欠乏が生じる。

時間の欠乏は、
冷静さを奪う。
健康を損なう。
人間関係や自己成長を後回しにする。
時間の欠乏で、実は多くの「豊かさ」を失っているのだ。

たまに「締切がある方ががんばれる」という人がいる。
でもそれは、損失に気付いていないだけのことだ。
締切に間に合う代償として、他のすべてを失っているのだ。

だから、時間があるうちに「配分」を考えることはとても重要だ。
勝負は「時間がある時」から始まっている。
時間がなくなった時には、もう勝負はついている。

◆ 時間の配分とは、「処理能力」の配分である

時間配分というと、「タスク管理」を考える人は多い。
しかし、スケジュール調整だけでは今までと変わらない。
ものごとではなく、「自分の能力」を考えることが重要だ。

「処理能力」とは……
 ・精神的負担(決断や心がけ)
 ・思考力(想像や学習)
 ・体力(筋力や持久力)

誰しも、「やらないといけないとわかっているのに、できない」時がある。
それは「時間はあるけど、処理能力がない」状態を意味する。

特に「これから」のことを考えるには、かなり創造性が求められる。
「手が空いたら」「締切の後で」程度の処理能力では対応できない。

本当に「これから」を大事にしたいなら、選択肢は一つしかない。
処理能力がある「一番はじめ」に、一番大事なことに取り掛かるのだ。

それだと、締切のあるタスクが心配?
大丈夫、どうせ締切に間に合うように必死になるから。笑
目に見える締切からではなく、目に見えない想像から、時間を使おう。

◆ まずは「豊かな時間」から始めよう。

スケジュール帳を開いてみてほしい。
「豊かな時間がある日」はいつだろう?

締切に追われているなら、その後でもいい。
まずは時間を確保して、スケジュール帳に書き込もう。
その日が来たら、じっくりと「時間配分」を考えよう。

?「これから」のために、優先することは?
?処理能力を奪われているタスクや予定は?
?締切に追われないために工夫することは?
?処理能力を回復させる効果的な休み方は?

豊かな時間に先に決めておくことで、欠乏は減らせるはずだ。
この町では、締切のために生きることはしない。
時間や自然、人生の豊かさを味わうために生きる。

まずは知識を得て、試しながら知恵を手に入れよう。
内容に興味が持てたなら、実際の本を手にとってみよう。

……今日もこの町の図書館は、
「これから」を考える人に役立てられている。

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