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習慣化した行動からはなかなか抜け出せない (人も組織も、厚労省も……)

日の沈む時間も早くなり、だいぶ秋めいた気配を感じるようになりました。今年は夏が短かったですね…夏好きの私からすると寂しい限りです。

今年は、昨年末からの出来事の影響で心身ともに調子を崩しやすく、特にこの6月〜7月は体調が優れない日々でした。

それが梅雨明けの頃からようやく回復基調に向かったので余計に夏を満喫したい思いがあり、尚更残念に感じます。(元々寒さに弱い体質というのもあり)

体調の回復と平行して気持ちもだいぶ吹っ切れてきたので、「今」の状態をそのまま真っ正面から受け止め、そしてこれまでの出来事を冷静に振り返ることが出来るようになりました。

そこで強く感じたのが、タイトルにした「習慣化した行動からはなかなか抜け出せない」ということです。

今思えば、ここ数年間の働き方は異常なものでした。ただ「今思えば」なので、その時は職場の状態をなんとかしたい、少しでも良くしたいと必死に活動をしていました。だからこそ尚なおさら気づけなかったのでしょう。

自分の時間を、そして気持ちまでをも仕事に捧げ過ぎました。モバイルの環境が整備されているため、24時間365日いつでもどこでも常に仕事に追いかけ回されている感覚。夜中に限らず休日もメールが気になって何度もチェックし、場合によっては返信する。

休日は疲れ切ってしまい家族と過ごす時間も気もそぞろ。

自分の身の回りのことも全て後回しにするクセがついてしまい、身だしなみも適当にこなす日々でした。

自分の生活の中に仕事があるのではなく、完全に仕事の中に自分がいる状態。

こんな生活続けたら良くないと思いつつ、習慣化してしまったその行動パターンからはなかなか抜け出せません。

疲れたら休むという人として当たり前のことすらできませんでした。

でもどこか自分の中で、仕事のためだから仕方ないと言い訳をしていたのだと思います。

そんなことを続けて来ましたが、私のやっていた事は決して組織からは評価をされることはありませんでした。いや、評価どころか理解すらされていなかったのですね。

結局、ポジションを解かれ異動させられると言う憂き目にあいましたが、今では結果的に働き方を見直す良い契機になったのかなと思えるようになりました。

悪い流れを断ち切るには強制終了が一番なのかもしれません。習慣化され、生活に当たり前のように組み込まれてしまった行動パターンを自分の意思だけで終わらせるのはなかなか難しいと思います。

そう考えると、働き方改革の機運が高まっているこの時世においても、多くの人が、特に中高年の幹部クラスの方々が、従来の価値観から抜け出せないのもわかる気がします。

先週、厚生労働省の若手を中心とした職員の緊急提言が発表されましたが、課題の根っこは一緒だと思いました。

提言書のうち概要版を読むと、まさに古い体質をそのまま引きずっている典型的な内容です。

このような形で世に出すという判断をしたのは、ある意味これまでの厚労省を支えてきたであろう幹部クラスの職員に訴えても、その価値観のギャップが埋まらず拉致があかないという背景からではと思います。

自分の身の回りを観察しても、課題感は全く一緒です。なんでこんな業務や制度が残ってるんだろうと思うものが山ほどあります。

長い時間をかけて習慣化されてしまった業務や制度、或いは暗黙知化されたルールは、誰もが疑問を持たなくなってしまい、いつまでも幅を利かせて残ってしまいます。

入社(入省)間もない社員(職員)の目からすると、なんでこんな状態なのかと疑問を持つようなものも、年配者からすると当たり前過ぎて疑問すら湧かない。それらが社員の生活の負荷となり、その人の生活を壊し続けていたとしても…

私の経験から考えると、組織の悪しき習慣は、トップの英断でバッサリと切り捨ることしか方法は無いだろうなと思います。

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