仕事への過集中 ≒ マインドフルネス?
これはまだ思いつきの次元を出ないのだが、仕事に集中している状態、とくに過集中の状態はマインドフルネスと同じではないか。という試論。
物書きをしているとたまに「ゾーンに入る」ことがある。
「全然、書けねーし」「進まねーし」と、結構自分は記事書くのに苦労するタイプ。同業種の人と比べてみても遅筆なことは間違いない。クライアント仕事であれば細心の注意を払いながら作業を進めるのでなおさらだ。時間がかかり落ち込んでしまうこともしばしばだ。
しかし、たまに驚異的な集中力を発揮して記事を書くことができる。そのときはいつもより早く書き終えることができる。また、時間がかかったとしてもまったく苦にならない。休憩を挟むことなくずっと座ってキーボードを叩くことができる。一通り書き終えて、席を立つころにやっと頭と体両方の疲労がやってきてヘタリこむ。
そんな精神状態が持続する。その時間はなんだかリミッターが外れてしまったようで。最強な気分、なぞのポジティブさを味わいながら作業に打ち込むことができるので気分がいい。いや、より正確にいうとその最中は集中しすぎていて、どんな気分かを味わうことはない。タイプする指が止まるとき、ちょっと思考を挟むとき、ため息をつく・息継ぎをするとき、そんな一瞬に自分を顧みるようにして「あ、今キテる」と感じている。この感覚、このリズムを手放したくないと思い、ゾーンから抜けないように注意を払いながらまた作業に移る。
一つのことに専念しているのだが、意外や意外、そんなときこそアイデアが湧いてくる。頭に余白があるときこそアイデアは湧いてきそうなものだし、実際余白があるときに湧いてくるのだが、何かに過集中しているときにもふっとお告げのように降ってくることもある。
これってゾーンに入っている状態、一つのことに過集中している状態はマインドフルネスな状態と実は近いのではないかと思った。自分への執着からかけ離れて、今目の前にある対象や出来事だけに意識を向ける。その意識が鋭くなってそこしか見えなくなることが、いっさいの雑念を取り払うことにつながっているのかもしれない。
そういえば、これに近い体験は物書きじゃなくてもしたことがあるなと。
大学時代のファミリーレストランでのアルバイト。週末や夏休み時期などのランチ・ディナータイムの鬼忙しいときのキッチン。もうほんとに自分のことになんか構っていられず、いかに目の前の出来事をさばいていくかに関心が向いていた。ずっとハイな状態。いつものかったるい状態を超えて、かえって充実を感じることができた。
ただ、これは「躁」な状態なだけであって、ゾーンに入っていることとは異なるのではないかという気もする。はて、ゾーンに入ることは躁状態になることなのだろうか。躁があれば必ず鬱もやってくるはずだ。
ここまで書いて思ったのは、仕事中に感じるモヤモヤ、なんだかなーって思いは集中できていないところから来ているのではないか。仕事のやりがいみたいなところも実は集中しているかどうかが関係していたりして。
あーでも、楽しいこととか好きなことって、脇目も振らずにずっと集中しているかも。
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