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201X年1月 優しサの街2

以前、とてもお世話になったミュージシャンの久々のアルバムが出るということで見た記事の写真を見て思った。「これは、今会っておかなければいけない。」慌ててライブスケジュールを見ると国内はソールドアウト。優しサの街公演だけが入れる様子。当時お世話になった事務所の方をはじめ、色んな方々に連絡をして迷うことなく現地に飛んだ。

現地では当時のスタッフと合流し、緊張したままライブハウスに向かった。天候不安定な中ライブハウスに着き、「よしいくぞ」と気持ちを入れて空を見上げたら綺麗に虹がかかっている。世界が後押ししてくれているようだ。この街ではマジックがかかる。

ライブは素晴らしかった。音楽を聴いてまだ泣けるんだなって思った。

ライブ後、楽屋に行った時の氏はとてつもなく優しくてチャーミングで「こんな人になれたらいいな」って素直に思った。こんな歳になってそんな風に思える人って凄いなと思った。そして心の奥の止まった時計のギアが噛み合って、動き出す感覚。

この日を境に世界が再び廻り出したのは間違いない。

この街はいつも不思議なことが起こる。
僕にとってとても大事な場所となったこの街にはまた来る。
そんな感覚がある。

アルバムができたら持っていく約束をし、僕らは街を後にした。

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