写真使ってくれた方々のnote

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記事

タバコと万華鏡

我々は、心の通った人たちの落とした欠片を拾い集めた集合体に過ぎない。 元恋人が貸したまま譲ってくれた部屋着のパーカーを今も着ている。 ウォーク...

【怖い話】お盆は心霊写真がよく撮れる

お盆は心霊写真がよく撮れるという。 祖先があの世から帰ってくる日だから、 それもそうなのかもしれない。 僕の職場の先輩は、 昔、お盆に写真を撮っ...

短編 星新一の作品をモチーフにしている 題も同じ作品から ある夜、テレビを点けると奇妙な番組が放送されていた。映ったのは街の景色。暗い夜の街を...

すべての花を焼き捨てて(5)

6畳間、ワンルーム。玄関を入ってすぐに、洗濯機。 キッチンには無造作に置かれた、ペットボトルの緑茶。食器は何もない。 部屋の真ん中に置かれたテー...

短編小説【記憶】

沙織は、玄関が閉じたのを確認すると、ハイヒールを脱ぎ捨て、ベッドにそのまま倒れこんだ。  バッグに入っているスマホは、そんな沙織を怒ったように...

また夏が来る。

「誰かに恋しなよ」 ってあなたが言った。笑いながらそう言った。ひどい男。あなたはとってもひどい男だ。私があなたに恋してるって分かってるくせにそ...

5年前に書いた小説をリライトした話「結婚」

「結婚」は3,7000字程度の短編小説です。(5.6の文学フリマ東京で出品。) 同棲している無口な彼(ひゅーい)から曖昧なプロポーズをされ、その後これ...

アマリージュ

匂いというのは兎かく記憶に、心に訴えかけてくる。 ふと漂うその香りが、僕の胸を少しだけ苦しくする。  ヒトは視覚的な動物であると思う。  目に見...

暗渠の左手

地下鉄道を電車は、今日も灰色に寂びたトンネルを走る。車窓を流れるのは黒く汚れた壁だけなのに、なぜ窓を作ったのだろう。暗闇の窓に疲れた顔の乗客が...

セカンド・ラブ

既婚者との恋愛を「セカンドラブ」と呼んでいた人がいた。 「私は既婚者だから好きになったのではない、好きになったあの人はたまたま結婚していただけ...