パリのこと
今年、初めてヨーロッパに渡航しました。
行先は、パリです。
この旅行は、私の人生のいろんなタイミングが重なって、大切な記憶になりました。友達のことと、彼女のことと、これからのことと。
「ある彼のこと」の主人公である私の友人は、いまパリに住んでいます。友人は今年の五月、パリから郊外の町へ住む場所を移します。これが、今年パリに行くことを決めた理由です。もちろん、友人が現地にいることはあらゆる意味で便利ですからそれも要因の一つですが、最も大きかったのは同い年の友人がパリという地でどんなものを食べて何を感じて、どう暮らしているのかが知りたかったからです。
この決断は私にもう一つ幸福な出来事を舞いこませました。
この話が持ち上がったのは、去年の夏にシルクロードを旅した時のことだったんですが、その当時私には付き合いたての恋人がいました。この子連れていけたら本当に幸せだろうなと思い、彼女にこの話を持ち掛けました。彼女は海外への渡航歴がなく、ご両親の許可はまず出ないだろうとは思っていたので、今回だめといわれてもいつかの海外旅行につながればいいなと思い、話を振ってました。
OKだったんです。ご両親。
もうびっくりでした。
この場を借りて御礼申し上げます。
しかし、責任が重大です。彼女は初海外で、付き合って一年も経っていません。これは男として覚悟決めないといけないタイミングでしたね。もちろん付き合うときにも相応の心持ではいましたが、今回は桁違いです。
完璧にやるとかカッコよく見せるとかそういうことではなくて、誠実に向き合わなければいけないという覚悟です。
一日だけ、とかではなく四六時中一緒にいるわけですから、付け焼刃じゃ対抗できないんです。成功失敗は二の次で、自分の気づける範囲で最大限できることをしようと思いました。
パリでの日々は本当に、幸福でした。
好きな人と、好きなところに好きなだけ行って、好きなだけしゃべって、好きなだけキスして。
もう後戻りはできないと思います。
大切な人、モノ
ひとつ残らず持っていきます。
どこまでも持っていきます。
読んでくれてありがとうございました。
またどこかで。
日々是口実