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おもちゃ触らないと死ぬ病

【おもちゃ触らないと死ぬ病】
半径1m内に玩具が無いと、目眩、息切れ、動悸を起こし、やがて激しい発作から呼吸が困難となり、最悪の場合、半日ほどで死に至る病。

他にも、同じ玩具の色違い、バリエーション違い等を集めずにはいられない「ちがうんだ!母ちゃん!病」などがある。

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ごはんを食べないと人間、死んでしまうじゃないですか?
それと同じで、おもちゃが無いと死んじゃうですよ。

ポッケの中には小さなおもちゃ。
カバンの中には大きなおもちゃ。
必然的に着る服はポッケの多いものになり、カバンは更なる収納量を求めてどんどん大きくなっていきます。

旅行や出張の際にも、まず最初に目的地の近くにめぼしいおもちゃ屋さんがないか調べずにはいられません。

↑おもちゃを通して見ることで広がる新しい世界


【おもちゃ触らないと死ぬ病】になった事で初めて見えてくる景色もあります。

日常に寄り添う愛すべきおもちゃたちは、
時にはライナスの安心毛布のように心に平穏をもたらし、またある時には、聖なる剣オリハルコンソードのように、厳しい現実と戦う力を授けてくれるのです。

今日のお洋服、フェミニンなワンピにしようかしら、それともアクティブにデニムでいこうかな?
夕食は和食にしようか、それとも中華?

おもちゃ箱、あるいは棚から取り出し、持ち歩く"本日のおもちゃ”を決めるのはそれらと同義であり、その日一日を快適に過ごす事が出来るかどうかを左右する為、慎重かつ冷静な判断が求められます。
※ちなみに自分は和食と中華で迷ったら両方たべます。

病状が進行すると、今あるおもちゃだけでは飽き足らず、もっと、もっと!と新しいおもちゃが欲しくなります。

新しいおもちゃが欲しい時、私・ことりは、お財布の事情もさる事ながら、(多くの家庭がそうであるように)ファミリーカースト最上位であり、神にも等しい存在である、ひどらちゃんにまずお伺いを立てねばなりません。

このおもちゃを買う事で「どんなメリットがあるのか」、「どれだけ心と生活が豊かになるのか」を論理的かつ、情熱的に訴えかけます。
話している間、両手はコメツキバッタの如き揉み手。

絶対に負けることの許されぬ戦いです。

先に洗い物済ませておいたり、洗濯物を素早く取り込んで畳んでおいたりするのも忘れずに!
我々はどんな手を使ってでも勝たねばならんのだよ!

頭の中でワルキューレの騎行が高らかに鳴り響きます。

「あの...戦いにどうしても必要で...あの...毛布が...オリハルコンソードなんですが...」

「何ハルコンか知らんけど、今散らかってるおもちゃをきちんと片付けてからにしなさい!」

「サー!イエス!サー!」

そう。
おもちゃ触らないと死ぬ病の人はお片付けがニガテなのです。
正確には散らかしているという認識はなく、何時如何なる時でも、手を伸ばした先におもちゃがあるという、自分にとっての理想的な生活環境を構築しているだけなんですが。
その配置は、ひとりひとり異なる経験と美学に基づいた最高に美しいバランスというものがあり、数cmでもずれようものなら無残に崩れ去る究極の黄金比なのです。
ただそれが他の人から見たら散らかしてるように見えるだけ。
大丈夫my friend。

↑残業帰りの夜道でも元気

つらつらと書いてきましたが、おもちゃ触らないと死ぬ病の症例は、自分の知る限りでも多岐に渡り、好きなおもちゃの傾向も様々。

また機会を見つけて、マイコレクションの中から(望まれずとも)お気に入りを紹介していきたいと思います。
※おもちゃ触らないと死ぬ病は、相手を顧みず玩具を自慢しまくる。




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