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エチカの湯

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こちらでは長めの文章で大きなテーマを書きます。連載も企画中。
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#哲学

偶然にちゃんと振り回される

偶然にちゃんと振り回される

ものごとの繋がりを感じるとき。直接的ではなくとも、それはたくさんのヒントを与えてくれているような気がする。

仲良くなった友人と、何気なく話していると数年前同じ街を歩いていたことがわかる。その時知り合いではなかったけれど、もしかしたらどこかで、すれ違っていたかもしれないねと言い合い、うれしい。

同じキーワードを続けて聞くようになる。「イギリス」とか「カメ」とか、変てこなものでもいい。まるでスパイ

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視線を向ける先

視線を向ける先

SNSを断つと、時間と心に余白が生まれて、もどかしい思いと豊かな思いが半々である。

もどかしいのは、すぐに伝えたいことがたくさん浮かんでくるのに、発せない。癖として、思考回路がすぐに答えを出すようにできており、考えたことは瞬発的に世に出したくなる。これも現代病か。

豊かな思いとは、時間的な余裕と共に、不便さを味わう心が生まれる点にある。

まず気になったのは、自分の視線をどこに向けるかという問

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哲学者はいつも不器用

哲学者はいつも不器用

自分が哲「学者」だとはおこがましくて、言えない。

大学4年間で哲学の入り口をちらりと垣間見ただけで、ただ考えるのが好きなだけだ。

でも体質として哲学的ではあると思う。

哲学者はみんな不器用なんだな、と思っている。

いかに生きるか。自分の目指す生き方に実は囚われていたりもする。自由を唱えた哲学者も、自由に生きることに囚われる。考えは変わっていくと唱えたとしても、変わっていくことを常に見つめる

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