「多様性」にまつわる私的小噺3選
とくにオチはないけど、最近「多様性」について考えさせられた小噺を3つ、
備忘録として。
小噺その壱 カルチャーショックもどき
思わず二度見しちゃうくらい綺麗なお姉さんが、よく見たら男性だったり。
手を繋いで歩くカップルが揃って女子トイレに入って行くから焦ったり。
大学生だと思ってた店員さんが結構大きな子供がいるシングルマザーだったり。
ずっとタイ人だと思ってた人が実はミャンマーの人だったり。
嗚呼、タイランドだなぁ。
なんて思ったあとに、そう思ってしまった自分にゾッとした。
今、私の脳は、遭遇した出来事を「異文化」と理解しようとしている。
でもこれらは別に、タイに限った話じゃない。
日本にいた時にだってあり得たことだ。
なんで異文化って思ってしまったんだろう。
小噺その弐 あの子、面白いよね
私は他人から「変わってる」と言われることが多い。
小学生の時ぐらいから言われ続けてきたからそうなのだろうと自認してきた。
でも、本心では納得しておらず。
一体誰と比べて、何を基準にして、そう言ってるんだろう?
私にしてみれば、あなたも相当「変わってる」けど?
そう思って生きてきた。
小学生になった息子は、今のところ誰かのことを「変わってる」とは言わない。
かわりに「あの子、面白いよね」と言う。
タロウくん、男の子だけど●●が好きなんだって!
ハナコちゃん、いつもこんなこと言うんだよ。
面白いよね、僕、めっちゃ好きなんだよ。
私はこの表現がとても好きだ。
好きを通り越して愛おしくさえ思う。
小噺その参 タイ人は時間にルーズ?
タイ人は時間にルーズな人が多いってことは、渡航前から聞いていた。
タイ人スタッフと一緒に働く旦那も、遅刻や納期遅れに頭を悩ませていた。
だから、タイ人のが時間を守らなくても、「仕方ない」と思っていた。
周りのママさんが贔屓にしている腕のいいお仕立て屋さん。
でも、遅刻、ドタキャン、納期遅れがあまりにひどく、顧客が離れていった。
他のお仕立て屋さんに頼んでみたママさんが
「これって、あるあるなの?」と聞いてみたところ、
「納期遅れなんて、そんなのはあり得ないよ!」と言ってたらしい。
事実、私が頼んだ別のお仕立て屋さんも、きっちり納期を守ってくださった。
「タイ人はみんな時間にルーズって思われたら営業妨害だわ」
タイだから、タイ人だから、その前に、まずその人を見よってことだなと反省。