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和歌・夏の物思い

「明けたてば蝉のをりはえなきくらし
 夜は蛍の燃えこそわたれ」
 古今和歌集・よみ人しらず

(あなた恋しさに、夜が明ければ蝉のようにいつまでも泣き暮らし、夜になれば蛍のように想いの火を燃やしています)

夏の物思い

まるでわたしは蝉のよう。
昼はあなたを想って泣き暮らす。
声が枯れるまでいつまでも。

まるでわたしは蛍のよう。
夜は恋の炎に身を焦がす。

どうかあなたに気づいてほしい一心で
蝉のように声を上げ、
蛍のようにこの身を燃やす。

蝉も蛍も、命懸け。 
わたしも命懸けで恋をしている。

こんなわたしをほうっておくの

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