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和歌・あなたを感じたい

「妹に恋ひ寝(い)ねぬ朝(あした)に吹く風は
妹にし触れば我(あ)にも触れそ)
万葉集巻12・2858
(愛しいあの子を恋しく想うあまり眠れなかった、そんな朝に吹く風よ。あの子に触れたならばわたしにも触れてくれ) 


あの子を想うと寝付けずに、
朝を迎えてしまった。

恋しさを抱えたまま外に出ると、
そんなわたしを心ごと抱きしめるかのように
やわらかい風が吹いた。

あの子は今、何をしているだろうか。

この風が、あの子に触れていればいいのになぁ。

そうすればあの子を感じることができる。

間接的にでもいいから、
愛しいあの子に触れたいものだ。


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