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加納朋子「ささらさや」

新婚で子どもが生まれたばかりの幸せな夫婦
ところが夫は事故であっけなく死んでしまう
残された妻「サヤ」が赤ちゃんを抱え「ささら」という新しい土地で暮らし始める

初めはサヤのあまりの甘さと弱さに読んでいてイライラしてしまった
でも優しい素直なサヤの周りには いつの間にか人が集う
サヤはそんな周囲の人に支えられ 
時々心配して 他の人にのり移って現れる死んだダンナさまにも助けられ 
だんだん強くなっていく

日常に転がる他人の悪意にも言われるまで気がつかないサヤは
気づいてからも「でもいい人だったわよ」とまるごと人を信じる

私は間違ってたみたいだ
サヤは弱くなんかない 
「人を信じる」「すべてを許して受け入れる」
こういう強さもあるんだなと思った

義姉たちから赤ちゃんを守りきったサヤを見届けたダンナさまは 
永遠の別れを決断する 
そのラストはちょっと切なかった



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