たんぱく質のおはなし①

こんにちは。管理栄養士の水流 琴音(つることね)です🌷

今日は【たんぱく質】についてのおはなしです。
このテーマはとても深く広いので、複数記事に分けて書いていきたいと思います。

今回は、たんぱく質の ❝基本のき❞についてです。


1.たんぱく質の語源

たんぱく質は英語で表記すると「protein」といいます。語源はギリシャ語の「proteios」が、由来となっており「第一となるもの」という意味を示しています。

イメージが先行しているからか、プロテインってなんですか?と聞くと=筋肉!といった答えが返ってくることがあります。もちろん筋肉もプロテイン(たんぱく質)から作らていますが、その語源からも、たんぱく質は「からだにとって大切なもの」であることが理解できます。

現に、私たちのからだの水分を除いた半分以上はたんぱく質から成り立っているといわれており、臓器や骨格筋はもちろん、髪や爪先までたんぱく質から構成されています。


2.たんぱく質が吸収されるまでの道のり


たんぱく質は、百~数千のアミノ酸のつながりでできています。食事から摂取したたんぱく質は、そのままの形では吸収することができません。そこでたんぱく質を利用できるようにするために、体内で分解する必要があります。

① まず、食べたものは胃に運ばれ、胃酸によってたんぱく質分解酵素が作用しやすい状態になります。

② 胃の中で、ペプシンという消化酵素に出会います。ペプシンは、アミノ酸のつながりを切断するような働きがあり、たんぱく質をどんどん小さくしていきます。

③ その後十二指腸に運ばれ、トリプシンやキモトリプシンといったまた別の消化酵素によってたんぱく質をさらに分解していきます。

④ こうして小さなつながりになるまで分解され、できるのがアミノ酸です。

アミノ酸になってはじめて体内に取り込むことができます。必要なたんぱく質へと再度、形成されていくのです。

この、たんぱく質とアミノ酸を「建物とレンガ」に例えられることがあります。たんぱく質が「建物」ならば、アミノ酸はそれを構成する「レンガ」となります。

レンガをひとつひとつ組み立てて建物を作っていくところをイメージすると、とても分かりやすいですよね。


3.アミノ酸の種類

レンガに例えたアミノ酸ですが、人のからだを構成するのは、わずか20種類といわれています。

アミノ酸の種類には大きく分けて2つあります。


「必須アミノ酸」(9種類)
人の体内で合成できないため、必要量を食事から摂る必要のあるもの
イソロイシン
トリプトファン
スレオニン
バリン
ヒスチジン
フェニルアラニン
メチオニン
リジン
ロイシン

 「非必須アミノ酸」(11種類)
人の体内で他のアミノ酸や脂肪、糖などを使って合成できるもの
アスパラギン
アスパラギン酸
アラニン
アルギニン(こどもの場合は必須アミノ酸)
グリシン
グルタミン
グルタミン酸(準必須アミノ酸)
システイン
セリン
チロシン


これら20種類のアミノ酸が組み合わさって、私たちのからだは成り立っているんですね。

筋肉や皮膚などどれもたんぱく質からできているのに形が異なるのは、アミノ酸の組み合わせが違っているからといわれています👀


必須アミノ酸や非必須アミノ酸のおはなしは、また次以降の記事で少しずつ書いていきたいと思います。


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