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2023明治安田生命J1リーグ第14節名古屋グランパスVSサンフレッチェ広島の個人的な見どころを紹介

先日5/15は「Jリーグの日」という事もあり、多くの会場で熱戦、そして様々な企画も展開されていました

国立で開催された30周年記念マッチの対戦カードは名古屋グランパスVS鹿島アントラーズ

オリジナル10としてリーグを引っ張ってきた両チームが5万6,000人を超えるサポーターを前に戦いました

強度の高い鹿島に苦しみつつも、なかなか自分たちのやりたいサッカーを展開できなかった名古屋

それでも選手交代等も含めて少しづつチャンスの形をつくる。しかし結果は0-2で敗れ、リーグ戦3節の鳥栖戦以来となる10試合ぶりの敗戦を喫してしまった

今節は今季まだ無敗のホーム戦。今節は対峙するのも、オリジナル10のサンフレッチェ広島だ

その広島は前節アウェイで神戸と対戦。立ち上がりにいきなり決定機をつくるなど、今季広島がより強みにしている縦に早いサッカーを見せてくれた

前半はお互いに強度高く、神戸にボールを持たれる時間もあったが0-0で折り返した

広島はメンバー交代を行い、勢いをつけていこうとした開始直後にカウンターから最後はオウンゴールとなり失点

エゼキエウ、鮎川、ドウグラスヴィエイラと前線の選手を交代しゴールに迫るも神戸の粘り強い守備もありこじ開ける事ができず、終盤の失点で0-2の敗戦
3試合ぶりの敗戦は、開幕戦以来となる11試合ぶりの無得点に終わった

前節の敗戦から切り替えて勝利を渇望する両チーム。共に16得点、10失点、勝ち点は23で並ぶ3位同士の上位対決(広島は1試合未消化)

名古屋がホームで今季負けなしを継続するか?広島がアウェイで勝ち点を積み上げるか?90分間、タフでフェアな1戦に期待しましょう

(J1リーグ 解説:浅野哲也さん リポーター:望月杏夏さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/5/18時点)(リーグ戦のみ)

名古屋グランパス:6勝5分2敗で勝ち点23の3位 (16得点10失点)+6

名古屋はガンバ大阪戦から4人先発メンバーを入れ替え。ユンカー、永井、米本、野上を起用して臨んだ

名古屋は鹿島の強度高い球際に苦しむ時間が続いた
セットされた守備に対して持ち前の早い展開に持ち込むことがなかなかできなかった

その中で最初はVARの介入でノーゴールとなったが、CKから失点
名古屋は左サイドを中心に動きも見せるが、なかなかゴールに迫る場面をつくれず、0-1で前半を折り返す

後半に入っても鹿島のタイトな守備に数的有利をつくりきれず、セットプレーなどでゴールに迫る場面を見せるもなかなかゴールネットを揺らせない

後半途中から和泉を投入し両サイドからも崩しにかかるが、鹿島もメンバー交代を行い流れを引き寄せるには至らなかった

その後も長澤・酒井、丸山・貴田とメンバーを入れ替えながら活性化を試みる。和泉がボックス内に入る場面や、藤井が強烈なミドルシュートを放つなど、前半と比較するとよりアグレッシブさは見えたが、結果は0-2での敗戦。3節鳥栖戦以来となるリーグ戦での敗戦となった

試合後のコメントで永井選手は”ハイボールへの対策(拾った後の動き等)”と"もっと相手の裏を取る動き”について言及

名古屋はボール保持してしまう事で、相手の強度高い守備により攻撃面でも自分たちらしさをなかなかつくれませんでした

その部分を今節の広島戦でどのように対応していくか注目です

Jリーグ公式HPより引用

この試合でランゲラック選手の試合出場数が185試合となり、外国籍選手の中で歴代最多記録を更新(2018年2月24日 G大阪戦で名古屋の選手として初めてプレー)
この数値は、J1リーグ通算184試合出場の記録を保持していたドラガン・ストイコヴィッチ氏を抜いて、歴代1位となった

前節は悔しい2失点も、過去2021シーズンにはJ1リーグ歴代最多となる21試合でクリーンシートを達成した素晴らしいGKだ。今節守護神ランゲラックのプレーも楽しみにしたい

サンフレッチェ広島:7勝2分3敗で勝ち点23 (16得点10失点)+6
※浦和との対戦はACLの関係で1試合未消化

広島は前節の福岡戦で満田が負傷。この試合は右のWBに越道、左のWBに志知を起用。1アンカーではなくダブルボランチに東と野津田を配置した

福岡戦で得点を決めたソティリウはベンチ外で、出場停止だったドウグラスヴィエイラや鮎川、中野等がベンチ入りした

試合の立ち上がりからベンカリファの落としに反応した川村が抜けて決定機をつくるも神戸のGK前川に阻まれる

前半はセットプレーを含めてゴール前に迫る場面を見せたが得点は生まれずにスコアレスで折り返した

後半に入ってスタートからスキッベ監督はエゼキエウを投入。川村を1列下げ、東は左のWBに回り、流れを変えようとした矢先だった

神戸の素早いサイド攻撃から中へのボールがオウンゴールに。思わぬ形で失点し0-1に

ただ、神戸の運動量も落ち、後半は広島もボール保持率を高めて神戸陣内でプレーする時間が長くなる。後半15分と早めにドウグラスヴィエイラを投入し、ベンカリファとの力強い前線でより押し込む時間を増やしていく

神戸もカウンターで攻め込む場面をつくるが、固い3バックに加えGKの大迫敬介も高い集中力を見せて防いでいく

ドウグラスヴィエイラの決定機や、森島から鮎川へのパスなど再三ゴールに迫るも得点を奪えず0-1のままアディショナルタイムへ

そのアディショナルタイムにカウンターから武藤に得点を奪われ、悔しい0-2での敗戦となった

大きく崩れることはなかったが、シュートの精度に泣いた広島は3試合ぶりの敗戦。固い名古屋に対してどのように戦うか次節楽しみにしたい

Jリーグ公式HPより引用

開幕戦以来となる無得点も流れを変える事ができる選手がいる広島

4月の月間MVPに輝いたドウグラスヴィエイラは5試合で5得点

更には全て途中出場からという短い時間で結果を出す仕事人ぶりが現れている

昨季はケガで苦しみ3得点に留まったが、この3得点も途中交代からの得点(しかも全て後半30分以降)苦しい時にドウグラスの存在はチームにとっても大きいはずだ

そして4月はリーグ戦4勝1敗(カップ戦は2勝)と好調を見せたスキッベ監督が月間優秀監督賞に輝いた

2年目となる今季だが、昨季の積み上げをベースに今季5連勝も飾った。前節今季アウェイ戦で初の敗戦も、自分たちのサッカーを継続して積み上げを図るはず。来季からは新スタジアムで戦う広島にタイトルをもたらすか楽しみにしたい

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績はリーグ戦で見ると名古屋の26勝、広島の22勝、引き分けが12回です

今季はカップ戦で対戦し名古屋が1勝(広島のホームで2-1 名古屋は森下・永井が得点。広島は川村が得点)
※名古屋はいずれも米本がアシスト

昨季リーグ戦は広島1勝,1つの引き分け
名古屋のホームでは0-0のスコアレスドロー
広島ホームは1-0で広島が勝利(野津田直接FKを決めて勝利)

過去の対戦、リーグ戦では広島が対名古屋戦は3試合負けなし
名古屋は2021年4月14日以来の勝利を目指す一戦です


現在の所属選手では(リーグ戦のみ)
名古屋は対広島戦では永井2得点、丸山が得点
広島は対名古屋戦では野津田と青山が2得点、塩谷、森島、柏も得点を記録
★カップ戦では名古屋がマテウス、広島の川村・森島・満田も得点

古巣対戦は名古屋に元広島の選手が2名在籍
名古屋)稲垣(2017-19)、野上(2016-22)が在籍
広島)なし

特に野上は昨季スキッベ監督と共に戦っている。思考法や、選手の特徴等理解している部分も多いはず。古巣相手に稲垣、野上の奮起も楽しみにしたい

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)


名古屋グランパス:6勝5分2敗で勝ち点23の3位 (16得点10失点)+6

先制試合:7試合 5勝2分0敗(逆転負けは今季なし)
先制された試合:4試合 1勝1分2敗(6節の新潟戦に3-1で逆転勝利、11節神戸戦は追いつく)
スコアレスドロー:2試合(5節FC東京、7節の浦和戦)

ホーム: 2勝4分0敗 勝ち点10  6得点  4失点 得失点+2

アウェイ: 4勝1分2敗 勝ち点13 10得点 6失点 得失点+4

リーグ戦では7名が得点(ユンカー5得点、永井3得点、森下・稲垣が2得点、藤井・マテウス・中谷が得点を記録)前節10試合ぶりにリーグ戦敗戦

複数得点:5試合  
複数失点:3試合
無失点:6試合 
無得点:4試合

<得点>前半に6得点 後半に10得点 
<失点>前半は3失点 後半は7失点

16得点中セットプレーでの得点は4点の25.0%。川崎戦でマテウスが直接FK、マテウス、和泉のCKが起点

10失点中セットプレーからの失点は3で割合は30%(CKから2失点、PKから1失点)

セットプレーからの失点は3とリーグでも3番目に少ない数値を持つ。だからこそ前節の失点からの修正、そして広島は高さ・強さを持つ選手がいるだけにより警戒が必要かもしれない

また、得点についてもバリエーションを増やすためにセットプレーからの脅威もより結果として積み重ねていきたい

サンフレッチェ広島:7勝2分3敗で勝ち点23の3位 (16得点10失点)+6 (1試合未消化)

先制試合:6試合 5勝1分0敗(先制すれば負けなし)
先制された試合:5試合 2勝0分3敗(6節の鹿島戦、前節の福岡戦は逆転勝利)
スコアレスドロー:開幕戦の札幌戦

ホーム: 3勝1分2敗 勝ち点10  7得点 5失点 得失点+2
アウェイ: 4勝1分1敗 勝ち点13 9得点 5失点 得失点+4
※前節の神戸戦で今季公式戦初のアウェイ戦敗戦

リーグ戦では8名が得点(ドウグラスヴィエイラ5得点、塩谷・東2得点、満田・ベンカリファ・川村・森島・ソティリウが得点を記録)

複数得点:4試合 
複数失点:3試合
無失点:5試合
無得点:2試合(1節札幌,13節神戸戦) 最多得点は3得点を2度記録

<得点>前半3得点 後半に13得点 
<失点>前半は6失点 後半4失点
後半30分以降に8得点記録。失点は後半4失点

今季は16得点中セットプレーでの得点は4点の25.0%。満田のFKやPK,東のCK等
10失点中セットプレーからの失点3で割合は30.0%(FKから2失点)
※6節の鹿島戦、9節のFC東京戦でFKから失点

広島はシュートの数は1試合未消化ながら1位を記録。それだけゴールに迫る場面や積極性は見せている

あとはフィニッシュの部分やその精度をより高めたい。アグレッシブにボールをハントし、ゴールに圧力をかける。縦につけるその推進力で固い名古屋をこじ開けたい

両チーム得点数、失点数が同じでチームスタイルは異なるものの、現在3位と上位につけている

前節名古屋は10試合ぶりのリーグ戦敗戦。広島は11試合ぶりに無得点を記録した前節

共に課題を今節でどのように修正し、勝利へチームを導くか?その変化にも注目したい一戦だ

個人的な見どころ

ここまでの両チームのスタッツを見ると近い部分も多くある
同様の数値で言うと
・得点(16で同じ)
・失点(10で同じ)リーグ2番目に少ない
・勝ち点(23で3位同率)※広島は1試合未消化
・アシスト数(10で同じ)

ただもちろん違いも多くある。名古屋はボール支配率が低く、カウンターで相手を仕留める場面が多い
広島はボールを持ちながら数的有利をつくりながら相手陣内に攻め込む場面が多い

前節は少し持たされる場面もあった名古屋。なかなか自分たちからの仕掛けという部分で後手に回ってしまう部分もあった

広島も神戸にボールを保持されて自分たちのリズムをつくりきれない時間帯もあった

長いシーズンを戦う上でもちろん相手との駆け引きや対策も必要になってくるはず。自分たちの戦略をベースにどのように上積みや対策を施していくか?

名古屋にはユンカー、広島にはドウグラスヴィエイラと共に今季5得点とチームの3割の得点を記録している仕事人もいる

タイプや活躍する時間帯は違えど、こうしたキャラクターの存在を加味しつつどのようにチームで戦っていくか?

共に連敗を避けたい上位対決。首位神戸がやや前に走っている分、まだまだ射程圏内ではあるがしっかりと差を詰めて勝ち点を積み上げていきたい

攻守の切り替えが激しい一戦に

負けられないではなく、勝ちたい一戦だからこそより攻守の攻防に見応えがありそうな一戦です
名古屋は仮に自分たちが持つ展開でも積極的に前に行く姿勢を持って相手ゴールまで迫りたい

広島は数的有利をつくりつつ、得意のサイドからの仕掛けで優位性を図りたい

そのお互いの良さを出す、相手に出させないために球際の部分や立ち位置、そして1つの判断ミスが大きな局面の変化を生むかもしれません

前節の神戸戦でも強烈な3人の前線に対して広島の3人のCBがどのように守るかにも注目をしていましたが、タイプは違えど名古屋の前線を広島がどのように守備をしていくかも1つ楽しみなポイントです

同時に、その起点となる攻撃の動きや、守備から攻撃へ切り替えるポイントなどでしっかりと得点に繋げることができるかどうか

両チーム前節は無得点かつ複数失点という敗戦だけに、その修正力も問われる一戦になりそうです

セットプレーの攻防

名古屋にはマテウスや和泉。そして広島は東、森島、野津田に塩谷と高い精度やパンチのあるキックを蹴れる選手がいます

また、名古屋だと藤井・中谷・ユンカー・酒井といったターゲットが
広島にはベンカリファや荒木、佐々木とセットプレーから得点を奪える選手が多くいる

名古屋は今季マテウスの直接FKや、ユンカー、中谷がセットプレーから得点を記録している。カップ戦でもCK、スローイン、PKなど色んなセットプレーから得点を記録。暑さも予想されるだけに流れを変えるセットプレーを見せていきたい

広島は東のFKが直接オウンゴールに繋がるなど高い精度を見せている。またカップ戦では佐々木がセットプレーから3得点と結果も残している

昨季は広島ホームの名古屋戦は野津田が直接FKを決めて勝利するなどセットプレーが勝敗を分けた

今季のカップ戦での得点はお互い流れの中からだがリーグ戦ではどうなるか。楽しみにしたいポイントの1つだ

影響の出る暑さと流れを変えるメンバー交代

週末の予報は晴れ。まだ5月とはいえ例年気温は高くなる傾向だ

土曜日の予想最高気温は28度を予想
15時のデーゲームは当然暑さも考えなければいけない要素になる

デンマーク出身のユンカーにとってはこの暑さは昨季も体感した対策しなければいけない要素かもしれない

また、運動量が落ちた際に交代メンバーでしっかりと流れを変える事ができるかどうか?

リーグ戦はまだ前半戦だが、流れや様々な変化がある中で上位争いは確実に制しておきたい両チーム

交代メンバーのタイミングやその意図にも注目したい一戦です

豊田スタジアムで行われる名古屋VS広島の一戦
今回豊田スタジアムに行かせていただくのは個人的には初めてです

いつもと異なる現場やスタッフさんとの中継ですがしっかりと準備して臨みたいと思います。15時からキックオフの一戦、是非現地またはDAZNにてお楽しみください!


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