見出し画像

2024明治安田J1リーグ第18節セレッソ大阪対浦和レッズの個人的な見どころを紹介

勝ち点25で並ぶ両チームの一戦。順位の上では1ケタ台ですが、上位に向けて勝ち点3を積み上げたい一戦です

初のタイトルを狙うセレッソ大阪は6/1の前節からカップ戦、天皇杯を経て5連戦の5戦目となる
リーグ戦は3連敗のあと3戦負けなしもホームでの勝利は8節の川崎F戦以来なし。ホームでサポーターに勝利を届けていきたい一戦だ

一方の浦和は代表ウィークもあり、2週間空いた中での一戦となる
コンディションが徐々に戻ってきた選手も多くおり、選手層はより厚みを持ちそうです。3連勝から3戦勝利なし(2分1敗)ただ、前節の神戸戦は後半に浦和らしいサッカーを随所に見せて同点に追いついた一戦だった

お互いに前節のリーグ戦は1-1の引き分け。今節は勝ち点1ではなく、3を獲りに行くアグレッシブなサッカーに期待したい一戦です

(J1リーグ 解説:橋本 英郎さん リポーター:江間丈さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2024/6/13時点)(リーグ戦のみ)

セレッソ大阪:6勝5分4敗 勝ち点23の7位  21得点 17失点(+4)

セレッソ大阪はリーグ戦前節アウェイ京都戦で1-1の引き分けだった
広島戦からクルークスに代えてカピシャーバを起用。ただ、立ち上がりは京都がホームの勢いを持ってセレッソ大阪ゴールに迫った

ただ徐々にセレッソ大阪もボールを保持しながらチャンスをつくっていく
右サイドでプレーするルーカスフェルナンデスが得意のドリブルからチャンスメイクし、またロングボールをレオセアラが上手くコントロールしてゴールに迫る場面を見せた
その後京都もまた勢いを盛り返すも、セレッソは特徴のある外国籍選手でゴールに迫る
ルーカスフェルナンデスのドリブルでの打開から、奥埜、ブエノと上手く繋ぎ、最後はエースのレオセアラがゴールを決めて先制に成功する

セレッソはそのリードを守り前半を1-0で折り返した
下位に苦しむ京都は後半からまた勢いを持ってゲームに入った
ハードワークし、粘り強い前線へのアプローチで最後は松田天馬がゴールを奪い同点に
その後、勢いを持って京都がゴールに迫る場面を見せるも、セレッソも体を張った守備で追加点を許さない
お互いに交代メンバーがチャンスをつくるも得点は生まれずに1-1の引き分けで勝ち点1を分け合う関西対決となった

明治安田J1リーグ京都VSセレッソ大阪の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

セレッソはリーグ戦からカップ戦の2連戦、そして水曜日の天皇杯と連戦が続き6月1日から5連戦の5戦目となる一戦

カップ戦は町田にホームで敗戦。アウェイ戦は同点も結果的にはカップ戦は敗退という結果になった
また、水曜日の天皇杯ではメンバーを入れ替えながらJLFCに3-1で勝利。公式戦で久々にホームで勝利をおさめた

カップ戦のアウェイ町田戦から先発は9名変更。奥田と船木以外を入れ替えてフレッシュなメンバーで臨んだ
立ち上がり少しヒヤリとする場面もあったが、久々の公式戦となった渡邊が開始早々に清武のクロスに合わせて先制し1-0とする
その後もクルークスのパスを阪田が決めて2-0と前半からセレッソ大阪がリードを広げる
ただ、JLFCもJリーグ経験もある選手が多くプレーしており、アグレッシブなサッカーを展開して前半の内に1点を返して2-1で折り返す

後半もJLFCの勢いに押される場面はあったものの、為田が阪田のクロスに反応して追加点を奪い3-1でセレッソ大阪が勝利を飾った

苦しんだ時間帯もあったが、要所で得点を決め、粘り強く守りながら勝利を手繰り寄せた。特に清武や渡邊、阪田が長い時間プレーして結果が出た事はチームの底上げに繋がるはず。連戦は続くか、主力もある程度温存しながら週末にリーグ戦を迎える一戦となる

2024年天皇杯2回戦セレッソ大阪VSJLFCの試合結果(Jリーグ公式HPより引用)


浦和レッズ:5勝7分2敗 勝ち点22の9位  25得点 14失点(+11)

前節から2週間を経てリーグ戦の再開。負傷した選手たちも徐々にコンディションを上げてきており、リーグ戦折り返し前に再度上昇の流れをつくりたい浦和レッズ

前節はホームで神戸と対戦。前節の町田戦と同じメンバーをスタートから起用。ただ、サブには中島や大久保が戻ってくるなど選手層に厚みが見えた

試合の立ち上がりはセットプレーから押し込まれる部分もあり、神戸に押し込まれる部分が長かった。サイドのクロスから大迫や武藤が競り勝ち、流れたボールを井出が押し込み神戸が先制し0-1と失点を許してしまう

浦和も徐々にボール保持の時間が増え、サイドからソルバッケンやチアゴサンタナがゴールに迫る場面を見せるも得点は奪えず前半は0-1のまま折り返し

流れを変えるために、ヘグモ監督は岩尾と前田に代えてグスタフソンと中島を投入。前半はやや劣勢だった浦和は後半ボールも良く回り、保持しながらゴールに迫る場面を増やしていき、後半の立ち上がり15分で6本のシュートを浴びせた
そして、その良い流れがゴールに結びつく
後半の16分にグスタフソン→伊藤→石原→ソルバッケンと繋ぎ押し上げる。ソルバッケンがカットインして中島にパスを送ると、美しいミドルシュートを突き刺し同点に。後半のスタートから良い流れをつくっていた浦和が1-1の同点にする

その後はお互いに固い部分を見せ、選手交代で活性化を試みてチャレンジはしましたが得点は生まれず。1-1の引き分けで勝ち点1を分け合う結果となった

2024明治安田J1リーグ浦和VS神戸の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

連戦から2週間のブレイクもあり臨む一戦となる浦和レッズ
約2週間のブレイクがあったのは4節と5節の間以来となる約3カ月ぶり
前回の再開明けの福岡戦では2-1できっちりと勝利を飾っている
ケガ人も戻ってきて、メンバー編成に悩む部分もあるが、層の厚さを結果に結び付けていくために重要な一戦となりそうだ

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

リーグ戦ではセレッソ大阪が21勝・浦和レッズが18勝・引き分けが7つとなっている

昨季のリーグ戦では、3月4日の浦和レッズでのホーム戦は2-1で浦和が勝利(セレッソ大阪:OG 浦和:ショルツ、安居が得点)
7月16日に行われたセレッソ大阪でのホーム戦は2-0でセレッソ大阪が勝利
昨季はお互いのホームで1勝ずつだった
セレッソ大阪は、対浦和戦リーグ戦でのホーム戦では4連勝中
浦和はセレッソ大阪のホーム戦では2019年以来勝利なし。5年ぶりの勝利なるか?

■所属選手が在籍時にこの対戦カードで得点を決めている選手(リーグ戦のみ)
セレッソ大阪:清武が2得点、レオセアラ、クルークス、香川、毎熊が得点を記録
浦和レッズ:興梠が6得点、アレクサンダーショルツ、安居が得点を記録
※小泉佳穂は2021年の天皇杯、2022年のカップ戦準決勝で得点を記録
また、渡邊凌磨はFC東京在籍時の2022年にハットトリック(左足・右足・頭)、2023年にも対セレッソ戦は2年連続、合計で4得点奪っている

■古巣対戦
セレッソ大阪:平野佑一(2021年途中から2023年までプレー:リーグ戦29試合プレー)
浦和レッズ:古巣対戦はないが、西川と清武・清水は大分で共にプレー。佐藤と鳥海は明治大学の先輩後輩。興梠は2022年ルーカスフェルナンデス、田中駿汰と札幌で共にプレーなど縁もある

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

セレッソ大阪:6勝7分4敗 勝ち点25の9位  23得点 19失点(+4)

先制試合:10試合 6勝4分(先制すれば負けなし)
先制された試合:7試合 3分4敗(横浜FM,札幌戦,広島戦は追いつく)
スコアレスドロー:なし

ホーム:3勝4分1敗 勝ち点13  12得点 11失点 得失点+1
アウェイ:3勝3分3敗 勝ち点12 11得点 8失点 得失点+3

リーグ戦では10名が得点(レオセアラ13得点、田中が2得点、北野・船木・カピシャーバ・ブエノ・柴山・香川・為田・西尾が得点を記録)

複数得点:6試合 
複数失点:5試合
無失点:5試合
無得点:1試合(12節の大阪ダービーで今季初の無得点)

<得点>前半7得点 後半に16得点 
<失点>前半は7失点 後半12失点
今季は23得点中セットプレーでの得点は10点の43.5%。FKで2得点、CK起点で4得点を記録
19失点中セットプレーからの失点7で割合は36.8%(CKから4失点、FKから3失点を記録)

連戦が続く中、カップ戦ではクルークスや上門、渡邊に阪田もゴールを奪っている。セットプレーは強みでもあり、特にルーカスフェルナンデスのキックは脅威にもなる
ボールを保持しながら、押し込みフィニッシュの部分やセットプレーをしっかり確保できるか注目したい

浦和レッズ:7勝4分6敗 勝ち点25の8位  27得点 23失点(+4)

先制試合:9試合 6勝2分1敗(6節のFC東京戦で逆転負け)
先制された試合:8試合 1勝1分6敗(福岡戦は逆転勝利。前節神戸戦は同点に追いつく)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 5勝2分2敗 勝ち点17 15得点  8失点 得失点+7
アウェイ:2勝2分4敗 勝ち点8 12得点  15失点 得失点-3

リーグ戦では13名が得点(チアゴサンタナ7得点、伊藤3得点、渡邊・大久保・松尾・安居・前田・グスタフソンが2得点、ショルツ、ホイブラーテン、興梠・酒井・中島が得点を記録)

複数得点:7試合  
複数失点:6試合 
無失点:3試合 
無得点:3試合

<得点>前半に9得点 後半に18得点   
<失点>前半は8失点 後半は15失点
後半の立ち上がり15分以内に6失点。後半アディショナルタイムに3失点を喫している

27得点中セットプレーでの得点は8点の29.6%。CKとPKから4得点
23失点中セットプレーからの失点は5で割合は21.7%(CKから2失点,PKから1失点など)

セットプレーからの失点はリーグで5番目に少ない。ボールを保持しして前進しながら勢いを持ってゴールに迫る
後半での18得点はリーグ2位を誇る。セレッソも後半に16得点とお互いに、尻上がりなチームでもある
アウェイの地で先制点を奪い、優位に試合を進めていきたい

個人的な見どころ

Jリーグからも既に見どころがリリースされている

昨季はお互いに1勝ずつ。今季初の顔合わせだが、どんな結果になるだろうか?

▼昨季の浦和レッズVSセレッソ大阪▼

▼昨季のセレッソ大阪VS浦和レッズ▼

今節の個人的な見どころは以下の3つを挙げたい
①お互いに選手編成。毎熊離脱の影響は?
②ボールを保持したい両チーム。奪いどころと攻守の切り替え
③先制点がカギ。誰が、どのタイミングで点を奪うか

①お互いに選手編成。毎熊離脱の影響は?
先日セレッソ大阪からは毎熊選手が海外チームへの移籍準備に伴い、チームを離脱するとリリース

現在登里選手が負傷離脱中。本人もコンディション調整をする時期もあったが、間違いなく近年で大きく成長したプレイヤーの1人となる

セレッソ大阪からすればシーズンを戦う上で影響はあるものの、20代後半でのチャンスを上手く活かして欲しいところでもある

そのセレッソ大阪は水曜日の試合から中2日での一戦となる。とはいえ、天皇杯はターンオーバーをしながら勝利を飾った
連戦とはなるが、恐らくベースはリーグ戦で戦った京都戦の布陣となるだろう。右のSBには奥田、阪田のどちらかが連戦とはなるが起用となるはず
西尾もU23の遠征からのコンディション次第だが、CBは舩木と西尾という形になりそうだ

一方の浦和は2週間のブレイクはあったものの、事前取材の中でケガ人の復帰は22日にある鹿島戦あたりになると示唆
セレッソ大阪戦については総力戦になる旨をヘグモ監督は話していた

グスタフソンは代表活動で負傷。こちらもベースは6/1の神戸戦と同様になりそうだ。ただ徐々にコンディションを上げている選手もいるため、ベンチのメンバーについては前節と顔触れは変わるかもしれない
ショルツが累積警告で出場停止のため、CBは恐らく佐藤の起用が濃厚となる

両チーム今季ここまでリーグ戦では後半での得点が多くなっている。スタート起用された選手が立ち上がりからエネルギーを持ってプレーに入れるか注目したい

②ボールを保持したい両チーム。奪いどころと攻守の切り替え
1試合平均のパス数は561.6回でリーグ2位、平均のボール支配率は56.5%と同じくリーグ2位の水準
ボールを保持しつつ、効果的仕掛けやスルーパスでゴールを狙う浦和レッズ
今季ここまでシュートの枠内率もトップクラスとなっている

一方のセレッソ大阪もパス数は1試合平均461.8回でリーグ7位
平均のボール支配率は53.4%とリーグ6位の水準で、ボールを保持する傾向にある
セレッソ大阪は前節の京都戦ではプレスのタイミング、連動の部分で少しはまらない時間帯もあった
浦和はボールを保持しながらスピーディーに前進し、ゴールを狙うチームであるだけに守備時の奪いどころは非常に重要になる

攻撃面で見ればセレッソ大阪は自慢のサイド攻撃をどれだけ活性化させることができるかどうか。浦和の両SBはタイプは異なるものの、石原はハードワークし、渡邊は器用さを持っている
浦和は、両SBが縦に仕掛ける事で、ウイングの選手やインサイドハーフの選手が中央で持ち味を発揮する。その持ち味を出させないために、サイドで主導権を握りつつ、フィニッシュまで持っていきたい

浦和側から見ても相手のサイドをいかに抑えつつ、ハードワークする田中や奥埜をかいくぐりたい。2人ともタフにボールを奪えるプレーヤーでもあるので、サイドとの駆け引きは重要になりそうだ

ボールを握りつつも、どの局面で相手を上回る事ができるか?
攻守の切り替えからのゴールへの前進も楽しみにしたい部分かもしれない


③先制点がカギ。誰が、どのタイミングで点を奪うか
セレッソ大阪は前節の京都戦は先制するも後半に追いつかれて引き分け
カップ戦でのホーム戦は早い時間帯で先制も逆転負けと悔しい敗戦もあった
ただ、カップ戦でのアウェイ戦は2点ビハインドから同点に追いつき、天皇杯2回戦は先制点を守り切った

リーグ戦に限っては、先制すれば今季は負けなし。前節のブラジリアンカルテットで主導権を握っていきたい
セレッソ大阪はエースのレオセアラ、更にはブエノをはじめ中央のプレーヤーたちがチャンスを得点に繋げていきたい
両サイドはドリブル、クロスと個でも打開できるプレーヤーもいる。特にルーカスフェルナンデスはここまでアシストは6つでリーグトップ
1試合平均のクロス数もカピシャーバ、フェルナンデス、クルークスと3本以上を記録。幅を使った攻撃でゴールに迫りたい

一方の浦和は6節のFC東京戦こそ逆転負けを喫したが、3連勝した際はいずれも先制した試合だった
先制試合9試合の内3試合はチアゴサンタナの得点。また、CKからの先制ゴールも3試合記録しており、ボールを保持しながらアグレッシブな攻撃を見せてチャンスを掴みたい
リーグで見ても走行距離は上位で、ポゼッション時の走行距離はリーグトップ。まさに人もボールも動くサッカーで得点を積み重ねている
サンタナが7得点でチームトップの数値だが、13人の選手がリーグ戦では得点を記録(DF登録3人、MF登録7人、FW登録3人)とMF登録のプレーヤーが多く得点を取っている。それだけ、仕掛けと多彩なフィニッシャーがいる証拠とも言える

勝ち点差が並び、リーグ戦も今節含めて2試合で折り返し
質の高い選手が揃う両チームが怪我無く、タフに戦う一戦に期待したい

この日はヨドコウ桜スタジアムでのナイトゲーム。梅雨入り前となる一戦。是非現地かJリーグ公式映像DAZNにてお楽しみください!


サポートいただいた内容は今後の記事や取材等に充てさせていただきます。少しでも良い内容をお届けできるようにしていきます。