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2023明治安田生命J1リーグ第4節セレッソ大阪VSサガン鳥栖の個人的な見どころを紹介

リーグ戦開幕から約3週間。ルヴァンカップも開幕し、サッカーの熱も高まってきました
スタートダッシュを切ったチームもあれば、チームを創り上げているチームも。長い目で見ようと思っていても、直近の試合結果で一喜一憂してしまうくらいチームへの想いは強いのかもしれません

水曜日にルヴァンカップが開幕し全国で熱戦が繰り広げられました。リーグ戦からメンバーの入れ替えを行うチームも多く、結果次第では競争力も高まりチームとして良い状況へと繋がります

セレッソ大阪はホームでFC東京と対戦し終盤の得点で1-0の勝利。今季公式戦初勝利をホームで飾り、リーグ戦に向けて良い結果となりました

一方の鳥栖はホームで札幌と対戦し0-0のスコアレスドロー。勝利こそはなりませんでしたが、公式戦は2試合連続で無失点。徐々に鳥栖が昨年積み上げてきた事と、今年の取り組みが成果として表れはじめています

セレッソ大阪にとってはリーグ戦の今季初勝利をホームで
そしてサガン鳥栖は今季初の連勝を飾り、上位に向けて勝ち点を積み上げたい一戦。どんな結果になるのか注目です

(J1リーグ 解説:加地亮さん リポーター:江間丈さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/3/10時点)

セレッソ大阪はリーグ戦前節アウェイで浦和と対戦
キムジンヒョンが今季初先発、山中、鳥海、鈴木が先発メンバーに起用され4名を入れ替えて臨んだ

お互いにボールを保持しつつチャンスをつくる。サイドを攻略される場面もありましたが、キムジンヒョンも安定的なプレーを見せます
前半にはレオセアラの惜しいシュートがあるも得点生まれず0-0で前半も終盤に
前半の33分にマテイヨニッチが良い出足でボールを奪い、サイドに展開。為田のクロスに上門が飛び込み結果的にオウンゴールとなり先制
また、CKからヨニッチ選手がヘディングシュートでゴールに迫るも追加点は奪えず。しかしながらセレッソ大阪が1点リードで後半へ

後半に入ってもお互いにチャンスをつくる場面が続く
その中で浦和の興梠選手が裏に抜け出しPKを獲得。そのPKを冷静に決めて浦和が同点に追いつく。82分にも失点を喫し、セレッソ大阪は悔しい3試合連続での複数失点で逆転負けを喫してしまった

昨季安定感のあった守備と今季取り組んでいるボール保持と攻撃のスイッチ。この両輪を成熟させていくには少しまだ時間がかかるのかもしれません。ただし、水曜日のルヴァンカップでは今季初の勝利+クリーンシートと確実にチームのプラスになる結果を勝ち取りました

中3日とスケジュールはハードですが、チーム一丸となって昨日の良かった部分と今季取り組んでいるチャレンジで成果を出せるか注目したいところです

浦和VSセレッソ大阪の試合結果(Jリーグ公式HPより)

一方のサガン鳥栖は前節ホームで連勝中の名古屋と対戦
鳥栖は小野から富樫を先発メンバーに起用。大きくメンバーを入れ替えずに臨みました
序盤は鳥栖が主導権を握りセットプレーからもチャンスをつくる
G大阪戦も立ち上がりにチャンスをつくった鳥栖は2試合続けて良い状況で試合に入った
前半の中盤以降は激しい攻防が続くも、両チームのGKが素晴らしいセービングを見せお互いに得点は割らせずスコアレスで後半に

後半は前半と比較すると拮抗した状況が続く。名古屋がセットプレーからチャンスをつくるも再三、朴一圭が良いセーブを見せ得点を奪わせない
このままスコアレスドローの可能性も見えた終盤、ショートコーナーから今季新加入の河原が鋭いボールを入れて、長沼がそのボールに合わせて鳥栖が先制。その1点を守りきり、連勝中の名古屋にホームで鳥栖が勝利し貴重な今季初勝利を挙げた

鳥栖は水曜日のカップ戦は札幌とホームで対戦し0-0のスコアレスドロー。シュートの数では上回りチャンスはつくるも得点は奪えず。しかしながらメンバーを交代した中でも2試合連続無失点と鳥栖も自信に繋がる試合を経てリーグ戦へと臨んでいく

鳥栖VS名古屋の試合結果(Jリーグ公式HPより)

両チーム水曜日のカップ戦を戦い中3日でリーグ戦を迎える
カップ戦についてはセレッソ大阪がリーグ戦より9名メンバーを入れ替えて
鳥栖は11名全員入れ替えて臨んだ一戦になった

今季初先発を飾った選手もおり、両チームにとってチームの底上げという意味でも良い経験となった一戦。その試合を経てどのような戦いを見せてくれるか注目したい

過去の対戦戦績(セレッソ大阪21勝・サガン鳥栖の11勝・7度の引き分け)リーグ戦のみ

過去の対戦成績ではセレッソ大阪の21勝、サガン鳥栖の11勝、7度の引き分けとなっている

昨季はセレッソ大阪のホームでは2-1でセレッソ大阪が勝利(C大阪:鈴木・パトリッキ 鳥栖:本田)
サガン鳥栖のホームでは1-1の引き分けに終わった(鳥栖:藤田 C大阪:ブルーノメンデス)

セレッソ大阪は対鳥栖戦は 2020 年 12 月 16 日以来負けなし。
鳥栖は 3 年ぶりの対セレッソ大阪戦の勝利を狙います

●現在在籍選手の得点記録
C 大阪に現在所属していて対鳥栖戦で得点を決めているのは
加藤が 3得点、奥埜と香川が 2 得点、清武、鈴木、マテイヨニッチが 1 得点

サガン鳥栖に現在所属で対 C 大阪戦に得点を決めているのは藤田と本田が1点ずつを記録

昨年は後半アディショナルタイムにパトリッキの得点で勝利をしたセレッソ大阪。鳥栖は対セレッソ戦最後に勝利した2020年は、こちらも後半のアディショナルタイムにチアゴアウベスの得点で勝利という記録が残っている

試合の入りもですが、試合終盤の攻防にも注目したい一戦です

※古巣対戦
C大阪)原川力(2017-20年まで4年間在籍して121試合16得点)
鳥栖)藤田直之(2019-21年まで3年間在籍。87試合3得点)
※西川潤は期限付き移籍のため出場不可

昨シーズンの成績(リーグ戦のみ)2022年シーズン

★昨季のデータ(リーグ戦のみ)
セレッソ大阪:13勝12分9敗で勝ち点51の5位 (46得点40失点)

先制試合:19試合 10勝7分2敗(17節の広島戦,28節札幌戦で逆転負け)
先制された試合:12試合 3勝2分7敗(14,22節のガンバ戦、19節の川崎戦は逆転勝利)
スコアレスドロー:3試合(9節の福岡戦,32節の柏戦、33節の京都戦)

ホーム: 7勝5分5敗     勝ち点26   23得点  20失点 得失点+3
アウェイ: 6勝7分4敗 勝ち点25   23得点  20失点 得失点+3

リーグ戦では15名が得点(加藤6得点、タガート、パトリッキが5得点、山田4得点、ブルーノメンデス、奥埜、毎熊、乾が3得点。鈴木、進藤、上門、船木、清武が2得点等)

複数得点:16試合  
複数失点:10試合
無失点:9試合
無得点:10試合(32節から4試合続けて無得点)

<得点>前半に17得点 後半に29得点 
<失点>前半は13失点 後半は27失点

昨季は46得点中セットプレーでの得点は14点の30.4%。原川のCKから2得点、鈴木がFKとCKから6得点を演出。PKで3得点(メンデス、清武、パトリッキ)
40失点中セットプレーからの失点12で割合30%(FKから2失点、CKから6失点、PKで2失点等)

セレッソ大阪はここまでの戦績が昨季と全く同じ2分け1敗
昨季はアウェイ戦だが4節の清水戦で3-1と勝利しリーグ戦初勝利をマークした。カップ戦での勝利を勢いにどんな戦いを見せるか注目したい

サガン鳥栖:9勝15分10敗で勝ち点42の11位 (45得点44失点)

先制試合:13試合 8勝5分0敗(リーグ戦では先制すれば負けなし)
先制された試合:15試合 1勝4分10敗(26節の札幌戦は2-1の逆転勝利)
スコアレスドロー:6試合(開幕節、5節、6節、9節、14節、25節)

ホーム: 5勝9分3敗     勝ち点24  23得点  13失点 得失点+10
アウェイ: 4勝6分7敗 勝ち点18     22得点  31失点 得失-9

リーグ戦では17名が得点(宮代8得点、垣田6得点、本田5得点、ファンソッコ4得点、堀米、田代が3得点。小野、岩崎、藤田、福田、ジエゴは2得点等)

複数得点:11試合  
複数失点:12試合
無失点:12試合
無得点:12試合
※最多得点は7節札幌戦、18節FC東京戦で5得点 最多失点は4失点

<得点>前半に16得点 後半に29得点 
<失点>前半は19失点 後半は25失点

昨季は45得点中セットプレーでの得点は13点の28.9%。藤田や小野のFKやCKが起点に
44失点中セットプレーからの失点11で割合は25%(FKから1失点、CKから7失点、PK2失点等)

昨季の結果を見るとホームで強さを特に発揮していたサガン鳥栖。また開幕から7試合負けなし(2勝5分け)も以外にリーグ戦での連勝はなし
2021年の11月20日に記録した以来のリーグ戦連勝を目指す

個人的な見どころ

リーグ戦セレッソ大阪は昨年の9月10日の鳥栖戦以来、ホームでのリーグ戦勝利はなし。(アウェイでは9月14日の浦和戦で勝利)
昨季もスタートは2分1敗からカップ戦での勝利でチーム内に競争意識も芽生え、チームは上昇を見せた。チーム一丸となってカップ戦からのホーム連戦で勝利を飾る事ができるか注目したい

一方の鳥栖は前節の名古屋戦で昨年の9月3日以来となるリーグ戦の勝利を挙げた。昨季は意外にも連勝はなく、2年ぶりとなるリーグ戦での連勝に向けてアウェイの地で躍動したい

セレッソ大阪は前線のプレスから連動してボールを奪い素早い切り替えや主導権を握りたい。カギになるのは攻守のバランスだ。スペースを連動して埋めつつ、鳥栖相手に良い状況でボールを繋がせないようにできるかどうか

そして今季取り組んでいるビルドアップの部分で、鳥栖のプレスをかいくぐりながら前進してゴールに迫る事ができるかどうか?攻守の切り替えやどのようにゴールに迫っていくかも楽しみなポイントです

サガン鳥栖は前節は対名古屋戦という事もあり、少しこれまでとは異なる戦いをしているようにも見えました。ロングボールで相手を押し込む時間もあり、相手の良さを消すというしたたかさが見えた一戦でした
それでもカップ戦ではサイドからチャンスメイクを何度も見せ、豊富な運動量と速い攻守の切り替えを見せました
ベースはしっかりと守りつつも、状況に合わせた戦い方を見せる鳥栖
主導権を握りながら、セットプレーやチャンスで確実に決めきる事ができるかこの点も楽しみです

今季のセレッソ大阪はリーグ戦3試合連続で得点しつつも、3試合連続で複数失点を喫しています。カップ戦で今季初勝利、無失点を記録。この粘り強く戦う部分をリーグ戦にも持ち込んで戦い抜けるかどうか。また、今季はまだセットプレーでの得点はなし(0/4)
一方でセットプレーでの失点は2/6(CKとPKで1失点ずつ)
精度の高いキッカーもいる中で、昨季14得点をマークしたセットプレーでも得点を奪いたい

また、今季のサガン鳥栖は開幕戦で5失点も、公式戦3試合で失点は1と安定感が戻ってきました
今季まだ複数得点はありませんが、前節はCKから河原が精度の高いキックで長沼に合わせて決勝ゴールをお膳立て
セットプレーでの得点は今季1/3ですが、ガンバ戦や名古屋戦もCKなどのセットプレーでチャンスをつくるシーンがあっただけに、この部分を強みにして複数得点を狙いたい
ただ、鳥栖もセットプレーからの失点はここまで2/6(いずれもCKから失点)膠着した状況で流れを変えるのがセットプレーというのは十分にあり得るかもしれない

前述しましたがリーグ戦におけるホームでの勝利は前回の鳥栖戦以来となるセレッソ大阪。あの時は直近の2試合で終盤に失点し悔しい思いをしていましたが、そこからチームで修正を図り勝利を呼び込みました
まだシーズン序盤ですが、ここから上昇のきっかけを掴めるか大事な一戦になりそうです

一方の鳥栖は昨季リーグ戦では7試合負けなし(2勝5分)と6試合負けなし(2勝4分)をシーズン中に記録。今季は2年ぶりの連勝をアウェイで勝ち取り、気持ちよくホームに戻りたい。
カップ戦ではメンバー全員を入れ替えながらも強いメンタリティーで戦ったくれたと評価した川井監督。こちらも競争は激しいかもしれませんが、両チームの指揮官が誰をメンバーに据えて、どの11人をチョイスしてくるのか楽しみです

週末も各地で各カテゴリーで試合が実施。またJFLも今週末開幕します。30周年の節目となる今年、1試合1試合で様々な感情が出てきますが、少しでも楽しんでいただけるようしっかりと準備して日曜日を迎えたいと思います


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