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2023明治安田生命J2リーグ第13節ファジアーノ岡山VSモンテディオ山形の個人的な見どころを紹介

GWは全国各地で賑わいを見せているように思います
その中でも負けられない戦いがこのGW連戦で行われます

昨季共に上位に入り昇格POでも戦ったファジアーノ岡山とモンテディオ山形
昨季は4月3日に山形のホームで対戦し競技規則の適用ミスがあり再試合となった

J2リーグは22チームで戦い、毎年過酷な連戦となる
記録には残らないが昨季はリーグ戦で3度。そして昇格POで1度と合計で4度の対戦があった両チーム

その岡山と山形は今季現状では上位に食い込めてはいない
岡山は前節の勝利で金沢戦以来となる8試合ぶりの勝利を挙げた
ただ今季ここまで敗戦は僅かに1敗(全カテゴリーで最小タイ)しかしながら6試合連続の引き分けで勝ち点を大きく伸ばせず12節終了時点では勝ち点17の10位に位置している
一方の山形は開幕から連勝も苦しい8連敗があった。監督交代もあり直近の2試合で1勝1分け。現在21位に位置しているが、地力もあるチームだけにタフな連戦で勝ち点を積み上げ1つでも順位を上げていきたい

今季2度目のリーグ戦連戦。どのようなメンバーで臨んでいくのか?
岡山はGWで唯一のホーム戦。4節の金沢戦以来となる勝利をサポーターに届けたい。そして山形は昨季のPOでの強い気持ちを持ってシティライトスタジアムに臨み、勝ち点3を持ち帰りたい。負けられない連戦の2戦目。熱戦に期待ましょう

(J2リーグ 解説:佐藤慶明さん リポーター:加戸英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/5/2時点)(リーグ戦のみ)

ファジアーノ岡山:3勝8分1敗 勝ち点17  16得点 12失点(+4)

岡山は前節アウェイで秋田と対戦。3/19の甲府戦以降負けは内が勝利もなし。6試合連続引き分けという中で、何とか勝ち点3をと戦った一戦でした

岡山は山口戦から変更はなく臨んだ一戦、立ち上がりはやや秋田にペースを握られるもパスを繋いでゴールに迫る場面も見せましたがなかなかシュートまで至りません
秋田は特徴的なフィジカルとセカンドボール回収のところで上回り、縦に早いサッカーを見せ岡山陣内に攻め込みます
中盤での攻防は徐々に一進一退になりますが、今季の秋田は積極的にミドルシュートを打つ場面も増え、この試合でもゴールに迫る場面を見せるも堀田が冷静に対応。岡山はシュートになかなかいけず前半は0-0で折り返し

後半にサイドから打開を図ろうとドリブルで推進力もある木村を投入
それでも秋田の守備陣も固くなかなかこじ開けられず、逆にカウンターを受けピンチを招く場面もあったが岡山も全員で粘り強く守り得点を許さない

岡山はムーク、ルカオ、高木等メンバー交代で圧力をかけ、ゴールに迫る場面も見せる。激しい攻防が続きこのままスコアレスドローかと思われた終盤に得点が動く
柳が中へ入れたボールをムークが競った場面でファウルの判定。PKを獲得した岡山はヨルディバイスが冷静に決めて終盤に貴重な先制点を得る
秋田は最後の最後まで圧力をかけ続けたが、岡山は粘り強く守り1-0で待ちわびた今季3勝目をアウェイの地で飾った

Jリーグ公式HPより引用

モンテディオ山形:3勝1分8敗 勝ち点10 13得点 19失点 (-6)

山形は前節ホームで山口と対戦。今季は開幕から連勝も、その後まさかのリーグ戦8連敗。ピーター・クラモフスキー監督がシーズン序盤に解任するなど少し予想外のここまでを過ごしている
コーチから昇格した渡邉晋監督は残り試合を全力で戦う事を示している

「このたび、モンテディオ山形の監督に就任いたしました渡邉晋です。まず初めに、一コーチとしてクラモフスキー監督を支え切れなかったこと、このような結果になってしまったことに大きな責任を感じています。クラブからの要請に対する今回のこの決断は簡単なものではありませんでした。しかし、水戸戦後の選手の表情、叫びを思い出した時、『彼らと一緒にここから這い上がってみせる』という想いに優るものはありませんでした。モンテディオ山形のために尽力いたします。残り35試合、これまで以上の熱いご声援をどうぞよろしくお願い致します」

Jリーグ公式HPより引用

監督交代後も苦しい戦いが続いたが、東京V戦で連敗を8で止め、前節は渡邉監督が古巣でもある山口とホームで対戦し1-1の引き分けで2戦負けなし
GWの連戦で1つでも順位を上げておきたいところ

山形は前節立ち上がり3分にクリアミスから山口にCKを与え、そこからショートコーナーで崩されて早い時間で失点してしまいます
それでも13分にはビルドアップで相手のプレスをはがし、小西の美しいパスから抜け出したイサカが得点を決めて前半の内に同点に追いつき1-1

前半は後藤が積極的にゴールに向かう場面を見せるも追加点は奪えず。ボール保持ではやや山口上回り、セットプレーで再び攻め立てられるも失点することなく1-1で前半を折り返します

後半の立ち上がりは山形が攻勢を強め、山口ゴールに迫ります
パスでの崩しだけではなく、ドリブル突破も含めて攻撃のバリエーションを増やしますがなかなかシュートまで持っていけない場面が続きます
それでも途中交代で入った國分が上手く抜け出しチャンスメイクするなど決定機をつくりますがあと一歩及ばず

そして、終盤にはデラトーレが負傷するアクシデントで一時10名で戦い、山口の猛攻を受けるも守り切りホームで勝ち点1を得た山形
東京V戦はPK、山口戦はCKとセットプレーからの失点が続く中で、失点の時間帯と集中度を岡山戦で見せる事ができるか注目したいところです

Jリーグ公式HPより引用

前節を終えて木山監督は「これまで通り守備を強くしていく。その中でチャンスをよりつくっていきたい」と語っていました
秋田の地にも大勢のサポーターが駆け付けていました。今度はホームでその歓喜を体現することができるかどうか

一方の山形の渡邉監督は「今日の試合をプラスにしようと伝えた。アクシデントの中で取れた勝ち点1だった」とも話をされていました

土曜日から中3日。準備期間はそこまで長くない中で、勝利への気持ちを持ってどこまで戦う姿勢を見せるか?楽しみにしたいと思います

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去対戦成績は岡山の13勝、山形の5勝、引き分けが2回という記録が残っています
ただ、昨季はこの岡山VS山形は4度の対戦がありました(内1試合は競技規則の適用ミスがあり、再試合に)ただ、記録上はリーグ戦で2度。そして昇格POでの一戦がありました

リーグ戦では岡山がホームで2-1で勝利(ミッチェル・デューク、チアゴアウベスが得点 山形は國分が得点を記録)
山形のホームでは岡山が2-0で勝利(ヨルディバイス、ハンイグォンの得点)

しかし、J1昇格をかけた昇格POの1回戦では岡山のホームで山形が3-0の勝利を記録(ディサロ 燦シルヴァーノ、デラトーレ、チアゴ アウベスが得点)

リーグ戦では対山形戦4連勝中の岡山が今季初の連勝を飾るか?
それとも、2試合負けなし、上昇の機会を掴みたい山形が対岡山戦2020年以来となるリーグ戦での勝利をつかみ取るか?楽しみにしたいと思います

★古巣対戦
ファジアーノ岡山
・木山監督が2017-19シーズンまで監督として指揮

モンテディオ山形
・藤本は2016-18シーズン岡山で3年プレー(42試合1得点)
・成瀬は2022シーズン岡山で1年プレー(31試合)

岡山の現所属選手で対山形戦得点を記録しているのは
チアゴアウベス、ヨルディバイス、ハンイグォン、濱田がそれぞれ得点を記録

山形の現所属選手で対岡山戦で得点を記録しているのは
國分選手が昨季1得点を記録。昇格POを含めると、チアゴアウベスとデラトーレが得点を記録

山形の藤本は明治大から岡山に大卒ルーキーとして加入し3年間プレー。6年前の2017年の5月7日(VS徳島戦)でJ初ゴールを記録しました
※この試合はたまたま実況担当していたので印象に残っています
あれから6年。愛媛で2021年は10得点。山形でも昨季は15試合で7得点。ケガの影響はありましたが東京V戦で今季復活の得点
古巣相手に燃える藤本選手にも個人的に期待したいと思います

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

ファジアーノ岡山:3勝8分1敗 勝ち点17  16得点 12失点(+4)

先制試合:6試合 3勝3分0敗(先制すれば負けなし)
先制された試合:4試合 0勝3分1敗(千葉、いわき、仙台戦は先制許すも追いつく)
スコアレスドロー:2試合(2節の清水、9節の熊本戦)

ホーム: 1勝4分1敗 勝ち点7     7得点  5失点 得失点+2
アウェイ: 2勝4分0敗 勝ち点10  9得点  7失点 得失点+2

リーグ戦では10名が得点(櫻川ソロモン・ヨルディバイス3得点、柳・佐野が2得点、ステファンムーク、鈴木、チアゴアウベス、木村、坂本、高木が得点を記録)
アシストはソロモン、ムーク、柳、河野が2アシストを記録

複数得点:4試合
複数失点:3試合
無失点:4試合 
無得点:2試合
8節の藤枝戦以来複数得点、複数失点はなし

<得点>前半に8得点 後半に8得点 
<失点>前半は6失点 後半は6失点

今季は16得点中セットプレーでの得点は6点の(37.5%)昨季は44.3%。河野のFKやCKから得点に繋げている。(FKから2点、CKから2点)セットプレーは柳が得点かアシストに絡んでいる
一方12失点中セットプレーからの失点は4で割合は33.3%(FKから1CKから2失点等)

モンテディオ山形:3勝1分8敗 勝ち点10 13得点 19失点 (-6)
先制試合:3試合 2勝1敗 (6節長崎戦は先制するも逆転負け)
先制された試合:9試合 1勝1分7敗(2節千葉戦は逆転勝利で連勝を飾る)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 0勝1分3敗 勝ち点1  1得点  6失点 得失点-5
アウェイ: 3勝0分5敗 勝ち点9 12得点  13失点 得失点-1

リーグ戦では7名が得点(チアゴアウベス4得点、イサカゼイン3得点、デラトーレ2得点、藤本、山田、野田、田中が得点を記録)アシストは南とイサカが2アシスト、小野、加藤、デラトーレ、チアゴアウベス、小西もアシストを記録

複数得点:4試合  
複数失点:5試合
無失点:0試合
無得点:4試合
今季はまだ無失点試合がなし。12試合中9試合先制を許している。堅守と先制する試合をより増やしていきたい

<得点>前半に6得点 後半に7得点 
<失点>前半は8失点 後半は11失点
後半30分以降に6失点を記録。そのうち3失点がセットプレーで失点。強度高く最後まで戦いたい

今季は13得点中セットプレーでの得点は3点の23.0%。小西のFKとイサカのCKが起点
19失点中セットプレーからの失点は7で割合は36.8%(FKから1失点,CKから2失点,PK3失点)

セットプレーが得意な岡山と、今季ややセットプレーからの失点が多くなっている山形。山形は4-2-3-1で上手くボールをコントロールしながら攻守でのバランスを90分間で保ちたい
両チーム中3日ということでメンバー編成も非常に大事になってくる
チーム全員で勝ち点3を目指したい一戦になりそうだ

個人的な見どころ

常勝と上昇のきっかけを掴みたい
4/29の土曜日ゲームから中3日での連戦。岡山はアウェイの地秋田からホームへ戻って
一方の山形はホームからアウェイの地岡山へ
お互いに試合後のブレイクを入れれば準備期間は2日間足らず
そして今節が終わればまた週末には試合が待っている(岡山はアウェイで町田戦。山形はホームに戻って藤枝戦)
 
見どころの1つはメンバー編成

中3日で両監督が誰をスタートに送り込むか?または交代メンバーのタイミングにも注目したいところです

岡山は8節から9節の連戦時はスタメンを3人変更
メンバー交代は最速で55分に交代し、交代枠は全て使っている

一方の山形は負傷の影響もあったがスタメンを4人変更
メンバー交代は59分に一気に3人交代、交代枠は同じく全て使っている

基本的には前線の選手での入れ替えが濃厚となる。岡山は前節ルカオやムークのパフォーマンスも高く今節スタートからも期待ができる

山形はデラトーレが約2か月の離脱をリリース。前線では藤本、イサカも直近の試合で得点を記録。後藤もゴールに迫る場面は何度も見せている
河合秀人、國分、藤田、守備陣では怪我から復帰の熊本など全員で勝利をもぎ取りたい

見どころの2つ目は入りの集中力と終盤の攻防

山形は前節山口に前半3分CKから失点を喫した。今季はここまで無失点試合がない山形は試合を難しくしないためにもまずは試合の入りから上手くゲームをコントロールしたい。逆に東京V戦で見せた電光石火の攻撃を見せて、試合を有利に運べる展開に持ち込めるか?

一方の岡山は前々節の山口戦で先制した6分後に失点。10節の仙台戦では前半11分にミスから失点をする場面もあった
前節はセカンドボールを奪われる時間も多く、前半はシュート0本。ただ無失点で切り抜ける事ができた。今節は無失点かつ積極的にゴールに迫れるかどうか注目したい

試合のクローズという部分では前節お互いに粘りを見せた。岡山は終盤に猛攻でPKを奪い、最後まで秋田の攻撃を跳ね返した
山形は10人で戦う中で最後の最後までゴールをあきらめずに戦い、失点することなく勝ち点1を得た
前節見せたそれぞれの集中力を最後まで見せて粘り強い戦いを見せる事ができるか楽しみだ

そしてそうした展開を打開するのがセットプレー
岡山はセットプレーを昨年同様今季も強みにしている。強度のある守備に加えて1発で局面を変える武器を持っている
前節はPK。そのほかの試合でも河野がFKやCKから得点をアシストしている
一方の山形は今季ここまでセットプレーからの失点がやや多い傾向だ
だからこそ苦手意識を持つことなく、セットプレーが得意な岡山の攻撃を全員で守り、自身を持って戦い切りたい
精度の高いキッカーもいる中で、自分たちもセットプレーから流れを変えて試合を優位に進めたい
どちらにせよ、このセットプレーを無駄に与える事無く、タフにハードに全員で戦えるか?中3日とタフな日程だが、その中でベストを尽くして勝利を飾るのはどちらか?

明日14時~シティライトスタジアムで是非お楽しみください!
またJリーグ公式映像DAZNでも画面を通じてお楽しみください・・!


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