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約束を破れないー元不登校HSPー

私がここ数年で強く自覚するようになったのが、

「私は約束を破るのがとても苦手だ」


ということである。


こう聞くと大体の人は「約束破らないのは良いところじゃん」といってくれるのではないかと思うし、自分でも、そうあるべきだと思っている。

そうあるべきだと、思いすぎている。それが問題なのだと思う。


例えば友達と遊ぶ約束をしたとする。
しかしその日になってみると体調が悪い。気持ちがしんどい。
もしくは、約束が決まった後にものすごく都合が悪くなってしまった。

そんなとき。

「ごめんね。行けなくなった。」
それが言えない。

約束は絶対に全うしなければならない。


その人の時間を私は予約している。確保している。
それを私のせいで空白の時間にしてしまう。

それができない。


結果無理をして、ずっと愛想笑いをして頑張って、その後人知れずダウンしていたりする。


この心理は当然、仕事においても働く。

私が仕事を「休みます」となかなか言えないのは、「今日私は働きます」という約束を破ることになるから、に他ならない。

仕事を辞めることに大きな抵抗があるのは、
「私はこの1年間、ここで働きます」という約束を破るからだし、子ども園を辞める時も「1年間私は担任を務めます」という約束を破ることで、ものすごくしんどかった。


私の友達には、遊ぶ約束をしていても「気分が乗らない」とか、「ダブルブッキングしちゃった」という理由でドタキャンする人がいる。

正直なところ初めのうちは、「それはやめたほうが良いんじゃないの?」と思った。
体調が悪いとかなら全然良いんだけど、ちょっと腹が立ちもした。

今となっては、「あーそういう子なんだな。その可能性も想定して約束しよう。」と思っているし、腹も立たないのだけれど。

そのスタンスで過ごすのは、精神衛生的には良いのかもなあ、と思ったりもする。

良くも悪くも、自分を1番大切にできているというか。



仕事のあれこれを経て、私は最近少しだけ、約束を破る練習をしている。自分を守るために。

体調が悪い時に、仕事を休む、予定をキャンセルする。

できるだけ「これで正しいのだ。」と言い聞かせながら。

自分が思っているほど、相手は迷惑を被っていないのだと。

ちょーーっとだけできるようになってきたかなあ。



でもその一方で、

この「約束を破れない」という性格がいいように働く場面もある。

それは、もう消えてしまいたいとか、そんな気持ちになったとき。


先に大切な人との約束がある。

約束は守らなくちゃいけないから、その人を裏切れないから、
少なくともその日までは、私は生きていなくちゃならない。


この思考のおかげで切り抜けてきたタイミングが、何度もあったと思う。


だから、「私ここからしんどくなるかもしれない」、そう感じたときは
わざと先に友達との約束を入れるようにしたり。

その約束が、私が生きる理由になる。


約束を果たすまでは、私はいなくなるわけにはいかないのだから。



人それぞれ色々な特性があって、その特性のせいでしんどいことがあって、
でも実はそれが違う場面では、自分にとって良い方向に働くこともある。

だから、1つの側面だけを見て決めないで、考えていきたい。


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