言葉が絵になる話しの途中「宮崎滞在制作記」㉔ made in 宮崎 詩の公開5つ 月明かりのない晩に,影が前を横切った,頭の中は冷蔵庫の中身のことばかり 次食べて明日は何を食べるかばかり,タカラガイの中身について。

最初に

宮崎県で、現代アーティストの小澤香奈子さんに呼ばれて滞在制作をしています。詳しくはこちらに。

言葉が絵になる話し


まだ宮崎に居ます。

詩を朗読をしている時間だけその作品を描いていくという「言葉が絵になる話し」という企画を行っています。

最終的には一つの作品として完成・発表します。

展示が始まりました。といっても今回の展示は2日間だけ。

宣伝もあまりしておらず、そんなに混雑は致しません。

でも、やはり、人に見てもらうために色々と準備するのは楽しいものです。


1月15日~19日までの間は僕が宮崎でその日描いた詩を朗読している間、詩で湧いてきたイメージを小澤さんにドローイングしてもらっていました。

1月20日~22日 制作は次の段階に入って、詩で湧いたイメージで描いたドローイングから要素を抽出し、本番の作品を描く前の「下書き」第一弾の作業に入りました。

色をほとばしらせた中から、必要な線や形を拾っていく。

彼女曰はく「ここに小さい神様を宿らせるための下準備」だそうです。

一体どんな絵になるのか?
この段階だと、どういう絵になるのか全く分かりませんでしたwww

小澤さん曰く「小さい神様が来るための準備」とは、

こういう場を用意したから、どうか、この絵に特別なものが宿りますようにという願いを込めて、まずは場(下書き)を用意する工程とのこと。

そして、1月24日からまた新たな工程に入りました。

ついにキャンバス(パネル)に絵を描く作業に入りました!!

久世は久世で、絵を見てインスピレーションの大元になった詩を何度も何度も読んでいきます。

こんなに何度も短期間で同じ詩を読むのは初めてです。

自分の詩がどのように自分の中で変わっていくのか。

さらに、制作途中の絵を見ながら、それに刺激を受けた新しい詩を読んだり。

色々と自分の言葉が絵になるために出来ることをしています。

言葉を聞いている間だけ、詩を聞いている間だけ筆を走らせるとどんな絵になるのでしょう。

共同制作の小澤さんからは、

「普段はぜったにそんなこと思わないのに、筆を動かして絵を描いていても言葉を描いている気になった」とか

「下書きをしたら基本そこから構図とか動かしたことないのに言葉が絵の配置や色を導いてくれて、自然と絵の構図やもともと思っていた色が変わってしまった」

との言葉が出ました。

わたしも、この絵は俺の言葉だという感覚を覚えています。

そして、小澤さんも、私の詩を「私の絵だ」という感覚になっていると言います。

眼に見えない言葉にならないもので何かの交流が起きています。

言葉が絵になる瞬間には何が起こるのでしょう。

他にもたくさんたくさんたくさん起こっている気がします。

言葉が絵になる話しの途中をお楽しみくださいね。

ちなみに前回読んだ詩はここ。

https://note.com/kotobanohitoqz/n/naad74fb7e189

出来た絵はここ

https://note.com/kotobanohitoqz/n/n35f95041f9e6


そしてこの企画の前回までの様子は、

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そろそろ詩にいきますが・・・

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今日は詩を公開します。多めに。5つです。

3つ無料公開。

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メッセージ

空気の中で親密に。

空気の流れと親密に


あかりが点くと形が浮き彫りになって面白いね


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月明りのない晩に

私たちはあかりを灯した。

目の前に何もなかった あかりが点く前は。


みんな一緒 一緒の闇 僕も空気も心も体も 一緒の闇

あかりをつけたら形が浮き彫りになって面白いね

照らす前はどんな形をしていたかわからないけどね

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影が前を横切った

翼を広げた鳥だと思った。

見上げても何もいなかった

それが二度続いた。

影が走った方向には確かに何もいなかった

海に男が立っていた。

何をするでもなく海の上に男が立っていた

引き潮で沖に沖に流されていた

男は焦る気配もなかった。

次の日。ウミガメの死体が二体 

浜に打ち上げられていた


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頭の中は冷蔵庫の中身のことばかり 次食べて明日は何を食べるかばかり

朝は人参とブロッコリーとジャガイモをゆでて、それとパンを食べた

野菜をゆでている間に米を磨いで、炊飯器にセットした。

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625字
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