言葉が絵になる話しの途中「宮崎滞在制作記」⑳ made in 宮崎 詩の公開 隣の人,連れてきた蟹との6日間,海の上に立つ人,サイコロは寄付

最初に


宮崎県で、現代アーティストの小澤香奈子さんに呼ばれて滞在制作をしています。詳しくはこちらに。


言葉が絵になる話し

今、久世は宮崎に居ます。

詩を朗読をしている時間だけその作品を描いていくという「言葉が絵になる話し」という企画を行っています。

最終的には一つの作品として完成・発表します。

1月15日~19日までの間は僕が宮崎でその日描いた詩を朗読している間、詩で湧いてきたイメージを小澤さんにドローイングしてもらっていました。

1月20日~22日 制作は次の段階に入って、詩で湧いたイメージで描いたドローイングから要素を抽出し、本番の作品を描く前の「下書き」第一弾の作業に入りました。

色をほとばしらせた中から、必要な線や形を拾っていく。

彼女曰はく「ここに小さい神様を宿らせるための下準備」だそうです。

一体どんな絵になるのか?
この段階だと、どういう絵になるのか全く分かりませんでしたwww

小澤さん曰く「小さい神様が来るための準備」とは、

こういう場を用意したから、どうか、この絵に特別なものが宿りますようにという願いを込めて、まずは場(下書き)を用意する工程とのこと。

そして、1月24日からまた新たな工程に入りました。

ついにキャンバス(パネル)に絵を描く作業に入りました!!

久世は久世で、絵を見てインスピレーションの大元になった詩を何度も何度も読んでいきます。

こんなに何度も短期間で同じ詩を読むのは初めてです。

自分の詩がどのように自分の中で変わっていくのか。

さらに、制作途中の絵を見ながら、それに刺激を受けた新しい詩を読んだり。

色々と自分の言葉が絵になるために出来ることをしています。

言葉を聞いている間だけ、詩を聞いている間だけ筆を走らせるとどんな絵になるのでしょう。

言葉が絵になる瞬間には何が起こるのでしょう。

言葉が絵になる話しの途中をお楽しみくださいね。

ちなみに前回読んだ詩はここ。

https://note.com/kotobanohitoqz/n/n37b49cc59bca

出来た絵はここ


https://note.com/kotobanohitoqz/n/nce036e49b108


この企画の前回までの様子は、

こちらのマガジンで毎週まとめて販売しています。

そして、その日の制作模様はTwitter,Facebook,Instagram,それぞれのliveで中継しております。

今週の配信予定はこちら

エレガント 机 YouTubeサムネイル (3)

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前回はINSTAライブでした。

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そろそろ詩にいきますが・・・

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そちらの商品を購入いただくと久世に届きます。エサを与える感覚で。宮崎に届くよ。開封動画作って、感謝を伝えます。

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頑張れ久世ちゃん!

https://qzpoem.thebase.in/

それでは本日公開する詩です。4つ!

2つは無料で公開しますよんよん。

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隣の人

隣で色が出来ていき

隣で形が出来ていく

隣で混沌動き出し

隣で世界が出来ていく

世界の声が聞こえたら

そこからは静かにずっとずっと一緒。

隣の人は手を動かして命をつくる、世界を創る

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連れてきた蟹との6日間

海から蟹を連れてきた。

その蟹は僕が捕まえると、天にハサミを突き上げた。

その姿がとてもカッコよく家に連れて帰ることに決めたのだった。

他の蟹よりプライドが高く海に居ることに誇りを持っているように見えた。

家に着くまでは蟹を袋に入れて移動した。家までは15分ほどかかる。

蟹は僕が覗くたび天にハサミを突き上げていた。

俺の行き場所をお前が決めるな。

今思うとそういっていたのかもしれない。何も言っていなかったのかもしれない。

蟹は家に来てからは諦めたのかとても大人しくなったように見えた。


60センチ四方のケースに砂を入れ石を置き
すぐそばの海になるべく近い環境を用意したつもりだった

もう一匹前日に連れてきた2回り小さな蟹は
もうずいぶんその場になじんでいるように見えた。

新しく捕まえた蟹とは違い、天にハサミを突き上げるわけでもなく、ずっと大人しく、
その大人しさが好きでうちに来てもらった。

浅はかな僕は、これから、6日間くらい、この蟹たちと仲よくしよう。

この蟹は何を食べるかな。

などと考えて、蟹との一時的な共同生活がうまく行くとしか思えなかった。

色々とそれなりに調べ、浜辺の蟹がそれなりに丈夫で何日かものを食べなくても大丈夫であるということ、雑食であること、小さいころに幾度も蟹を飼った経験、5日で海に返そうと思っていたことから、妙な自信を持ってしまっていた。

命に寄り添う人間が奢っていてはおしまいだ。

あの誇り高く天にハサミを突き上げていた蟹は、
僕が近づいても覗いてもハサミを天に上げなくなった。


5日目の朝、蟹は死んでいた。

5日間。蟹は何を与えても食べなかった。

一回り小さな蟹が喜んでご飯粒や煮干しを食べている間も。

じっとしてほとんど動かず。

4日目の夜、眠る前に蟹の様子を見ると、小さい蟹の前に大きな蟹が居て、
何やら相談しているようにも二人で楽しく話をしているようにも見えた。

可愛いなと思っていた。

次の日、蟹は死んでいた。

海から新しい水を持って帰りケースに入れたとき、何も反応が無いのをおかしく思い
触ってみると死んでいた。

昨日の晩と一切変わらない姿で。命が身体から抜けたことが一切分からない姿で。

昨日の晩、蟹は何を話していたのだろう。
小さい蟹に大きな蟹が、もう命が尽きることを話していたのだろうか。

大きな蟹に小さい蟹が誇りを捨てて食えと説得していたのだろうか。

僕は命を侮っていた。6日という時間を甘く見ていた。

誇り高い蟹は僕のせいでここにきてから何も口にすることなく
命を天に返してしまった。

ハサミを最後に突き上げたとき、既に天に上る覚悟をしていたように思う。

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海の上に立つ人

海の上に立っている人がいた

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718字
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