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百姓の五十八(いそはち)が子供の頃、 近くの寺に流れ旅をしている御坊様が来たので話を聞き…
けんいちろうです。 前作からかなり時間が空いてしまいましたので、 →こい沼 壱←から読まれ…
「面白くない」 と千代が言った。 「五十八は最近とんと集まらないじゃないか」 坂のへり、…
酷い勢いの雨がスルリと上がった。 酷い勢い故にスルリと上がるものなのか。 上がった雨が雲…
今日の五十八は腕の筋の締りが違う。 見ても惚れ惚れするような動きだ。 通りすがる村の衆もそ…
音に聞こえた恋といえば源氏物語が最古だろうか。 絶世の色男、光源氏が多くの女性と恋を交わ…
朝の畑に鍬を担いだ男達が出始め、 土を耕す音が鳴るのを合図とし、 家の外のカメの水を一口飲むフリで千代が様子を伺った。 五十八の畑である。 しかし姿が見えない。 五十八がいない。 今日は寝坊か。 手の甲で口元を拭った千代が周りを見渡すと、 それはもう良い天気であった。 ふと五十八の家の方へ首が向いた。 すると五十八の母親が丁度家から出る所だった。 手には桶、背中に家族の着物、 これから洗濯に向かうのだろう。 はて、ちょっと待て。 おっかさんはもう仕事に行くのに、 その息
山の獣達が頻繁に通るのでその道には草木が生えない。 それが獣道と言うものだが、 すみれの場…
コイン。硬貨の事。 『二択』の物事を決める時に使うと良い。 表と裏にそれぞれ賭けて、 あと…