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通常更新通知ギガスパーク!

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脳髄に直接響くギガスパークで更新告知もお手のもの。シビれる通知で七色の物語をアナタにオトドケ。
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#小説

狐の嫁入り

昔々ある山に二匹の化け狐が住んでいた。 春も終わりの夏の入り、 二匹は一つ化け勝負をしよ…

まさか自分が花だとは

事故直後、 親兄弟に連絡が入るのは不思議じゃないが、 友人にまで連絡が届くというのは、 な…

恋と鴉(終編3:完結話)

→もし、最初から読まれる方はこちらから← 床一面に敷き詰められた赤色の絨毯は、 素直に『…

恋と鴉(終編2)

(とても期間が空いたのでこれまでのあらすじ) 友人、柴田光司。 彼は産まれながらに不幸な体…

墓場寄席 後編(完結)

(→中編がまだの方はこちらから←) 陽が昇れば起き出して、 陽が沈めば夢を見る。 そんな生…

墓場寄席 中編

(→前編がまだの方はこちらから←) 誰も居ない筈の場所で声が聞こえてくる。自分以外の。 …

墓場寄席 前編

対(つい)。 右と左、もしくは上と下、その他もろもろ。 中心とした位置を挟んで二つ物があれば、 それを対と人間は呼ぶらしいが、 それを美しいかブサイクかと論議するなどは、 また幾分ややこしい話になる。 人体の対と言えば。 目、耳、鼻の穴が二つずつ。 手足が合わせて四本、 両の指はニ十本。 外側の肉を剥げば肺や骨にも話は及ぶが、 今回は外から見える部分のみで勘弁願いたい。 いざ外に目を向け肌に風を受けてみれば、 涼しさがやんわりと訪れ始めた秋の入り、夏のすぼみ。 大権

扉の理由は言葉と共に

中学の友人に面白いのが一人いた。 他にも面白いのは居たが、 そいつの威力が強すぎて他は四捨…

パッサスの手

パッサスのおじちゃんは凄いんだ。 パッサスのおじちゃんの手はね、 人の心を読み取れるんだよ…

600ワットの恋心

「17日の夕方に何をしていた?」 「彼女の家に行きました」 「男女の間に恋愛感情を挟んだ交際…

アラームは何時鳴らす

「Next station is うえの うえの」 きっと声の主は金髪の女だ。 紅い口紅をしながらマイク…

我が家のサンタの眠る場所

クリスマスは何もしたくない。 そういう主義を持っている友人がいる。 仕事も有給休暇を使って…

隠者の整理

借りてた漫画、返す。 それが桑野の連絡だった。 ただし六年振りのこと。 世の中は三連休らし…

もう、背を追う者は無し【ショートショート】

刀研ぎ屋(かたなとぎや)、 は、聞こえはやたらと不細工だが、 まるっきり客が来ない訳ではない。 刀を腰に差したお侍様方が、 「石を買え」 とからかわれながらも、 途絶える事無くやってくる。 それで、 その刀研ぎ屋の中では何をやっているかというと、 そりゃあ勿論、刀を研いでいるには違い無いが、 砥石(といし)は一切使わない。 実のところ、石の一つも店には無い。 刀を研ぐのはただ一つ、それは女の背中だ。 今は静岡、昔は遠江と呼ばれる佐鳴湖(さなるこ)。 この湖で満月の晩