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通常更新通知ギガスパーク!

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脳髄に直接響くギガスパークで更新告知もお手のもの。シビれる通知で七色の物語をアナタにオトドケ。
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2019年5月の記事一覧

知らずや己を 後編

けんいちろうです。 前編からかなり時間が空いてしまいましたので、 →こちら←から前編を読ん…

膝枕屋

江戸時代から二百年、 島本の家系は代々膝枕屋をやっている。 客の相手が難しい仕事だ。 何が…

高貴な数字

友人が何かを言っているのだ。 数字である。 「610、707、582位か。」 私に背中を見せながら…

弔いのジルバ

オークションにUA38-Tが出品された。 独立型地雷処理機械の一種である。 カワモトエレクトロ…

こい沼 壱

百姓の五十八(いそはち)が子供の頃、 近くの寺に流れ旅をしている御坊様が来たので話を聞き…

こい沼 弐

けんいちろうです。 前作からかなり時間が空いてしまいましたので、 →こい沼 壱←から読まれ…

こい沼 参

「面白くない」 と千代が言った。 「五十八は最近とんと集まらないじゃないか」 坂のへり、若者のたまり場。 仕事終わりに五十八も良く集っていた。 それが最近めっきり見ない。 千代は五十八より一つ年下、 互いに子供の頃より知っている。 千代はへりに集まっている訳では無かったが、 ふらりと立ち寄って五十八が話していれば腰かける。 なにせ五十八の話は面白い。 キュウリ一本の話題すら言葉巧みに話して聞かせ、 腹を抱えて笑わせる。 その五十八はどこに行ったと言うの。 「ねぇ

こい沼 肆

酷い勢いの雨がスルリと上がった。 酷い勢い故にスルリと上がるものなのか。 上がった雨が雲…